行政書士の資格を取るにはどうする?町の身近な法律家になる!

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行政書士の資格取得に興味がありますか?

法律系の勉強や仕事をしている方は、まず初めに行政書士の資格取得を目指そうとしているのではないでしょうか?

行政書士試験は一般的に難関資格に分類されており、合格にはある程度の勉強時間が必要と言われています。

誰もが耳にしたことのある「行政書士」という資格ですが、実際どのようなものなのでしょう?

この記事は、行政書士の概要から、行政書士を取得するメリット、行政書士試験のための勉強方法まで、皆様の様々な疑問を解決する内容になっています。

1.行政書士とは?

行政書士とは、1951年に成立した国家資格で、国に認められた法律の専門家です。

行政書士は、弁護士のように、裁判などで解決する専門家ではなく、様々なトラブルを未然に防ぐための相談に乗ったり、役所などに提出する書類の作成や申請をしたりする職業です。

そのため「町の身近な法律家」とも呼ばれています。

行政に提出する書類は1万種類を超えると言われており、行政書士の仕事は広範で多岐にわたります。

行政書士の仕事は大きく3つに分類されます。

①書類作成業務

行政書士は、以下の3種類の書類を業務として作成することができます。

(1) 官公署(各省庁、都道府県庁、市・区役所、町・村役場、警察署等)に提出する書類
建設業許可・会社設立・帰化申請・風俗営業許可等
(2) 事実証明に関する書類
実地調査に基づく各種図面類(位置図、案内図、現況測量図等)、各種議事録、会計帳簿、申述書等
(3) 権利義務に関する書類
遺産分割協議書、各種契約書(贈与、売買、交換、消費貸借、使用貸借、賃貸借、雇傭、請負、委任、寄託、組合、終身定期金、和解)、念書、示談書、協議書、内容証明、告訴状、告発状、嘆願書、請願書、陳情書、上申書、始末書、定款等

官公署に提出する許認可申請書類は、専門的な知識が必要なため、自分で作成するには、かなり時間が掛かります。そのため行政書士は、法的問題が起こらないように代理で作成します。

②認可申請の代理

作成した書類の申請を代わりに行う業務です。代理業務の多くは、許認可等に関して行われる弁明や聴聞の機会の付与手続きや、その他の意見陳述のための手続きであり、専門性を持つ行政書士が代理することで、事務手続きを迅速に行うことができます。

③ 相談業務

行政書士は書類作成等について顧客の相談に応じることが業務として認められています。作成できる書類の作成について相談に応じ、よりよい提案をします。

相談内容は、相続手続に関する個人的なものから、企業の経営・法務相談といったコンサルティングまで様々です。近年は相談業務を主な業務にする行政書士も増えています。

2.行政書士を取得するメリットは?

①行政書士は就職・転職に有利

法律に関する国家資格である行政書士の資格を持っていることは就職や転職にも役立ちます。

学生のうちに行政書士を取得すれば、就職活動の際にもちろん履歴書の資格として書けますし、面接の際にもアピールできます。企業の総務部門や法務部門に配属される可能性も高くなります。

また行政書士の資格は、転職活動でも役立ちますのでキャリアアップを考えて受験に挑戦してみるのも良いでしょう。ただし、行政書士の勉強はかなり時間をとられるので、転職活動を開始する前に取得することをお勧めします。

②行政書士は独立開業できる

企業で働いている行政書士はたくさんいます。しかし、行政書士は士業の1つですので、独立開業することができるのがメリットです。ただし、行政書士に資格を取ってすぐにではなく、ある程度実務経験を積んで顧客を獲得してから独立開業することをお勧めします。行政書士は、事務所や店舗を持たず自宅でも開業できることもメリットです。

③行政書士はダブルライセンスの取得が目指せる

社会保険労務士(社労士)や司法書士、宅地建物取引士(宅建士)などの法律系資格は、もちろん法律科目が試験に出ますので、行政書士資格を取得することはダブルライセンスを狙いやすくなります。

行政書士と宅建士のダブルライセンスを取得すれば、不動産売買から官公署へ提出する書類までを全て一人で担当することができるようになります。

行政書士と社労士のダブルライセンスなら、会社設立からその後の労務管理を一貫して行えます。

行政書士と司法書士のダブルライセンスは需要が高いうえに、独立開業の成功率は大きくアップします。

このように行政書士は他の資格と業務上の相性が良いので、周りとの差別化を図ることができ、キャリアアップにもつながるでしょう。

3.行政書士試験の内容や出題形式は?

①出題範囲と出題数・配点・基準点

行政書士試験の試験科目は「法令科目」と「一般知識」の2つです。以下は詳細です。「法令科目」の出題割合が圧倒的に多く、配点でいえば、法令科目が全体の8割以上を占めます。

行政書士試験の大きな特徴は、合格基準点を超えれば合格できるということです。競争試験ではありません。

(1) 法令科目
・基礎法学 ・憲法 ・行政法 ・民法 ・商法
【出題数】46題 【配点】244点 【基準点】122点

(2) 一般知識
・政治・経済・社会 ・情報通信・個人情報保護 ・文章理解
【出題数】14題 【配点】56点 【基準点】24点

合計出題数:60題
合計配点:300点
合計基準点:180点

②出題形式

行政書士試験は「5肢択一式」「多肢選択式」「記述式」の3つの出題形式に分かれています。

(1) 法令科目
【5肢択一式】・基礎法学(2問)・憲法(5問)・行政法(19問)・民法(9問) ・商法(5問)
【多肢選択式】・憲法(1問)・行政法(2問)
【記述式】・行政法(1問)・民法(2問)

(2) 一般知識
【5肢択一式】・政治・経済・社会(7問) ・情報通信・個人情報保護(4問) ・文章理解(3問)

4.行政書士試験の勉強方法は?

行政書士試験の勉強方法は、他の大抵の資格試験同様、大きく分けて「独学」「通学講座」「通信講座」の3通りがあります。

行政書士試験に向けた勉強方法は、受験生の状況によって異なります。例えば、法学部出身や法務関連業務に従事している基礎知識がある人なら、勉強が進めやすく、勉強時間も短くて済みます。逆に、1から始める人なら、かなりの対策と勉強時間が必要です。

①行政書士試験を独学で勉強する

独学で行政書士試験の合格を目指すことは、受講料が掛からないので費用を最小限に抑えることができるのがメリットです。

法学部出身や法務事務所勤務の人は民法や憲法などの基礎的な知識があるので、独学でも十分合格する可能性があります。

しかし、初心者の方ですと行政書士試験に合格するためには、かなりの勉強時間が必要になるため、できることならスクールや通信講座を受講することをお勧めします。

(1) 教材を選ぶ

行政書士試験では、一般知識から3科目、法律科目が5科目(憲法・基礎法学・民法・行政法・商法)の合計8科目もあります。また、試験形式も5肢択一式から多肢選択式、記述式まで多岐にわたっています。

独学で勉強する場合、自分で教材を選んで購入する必要があります。行政書士試験は受験生多が多いため、教材が充実しているのですが、その分教材を選びに迷ってしまいます。

まずは、参考書、問題集、過去問、六法を揃えることになります。じっくりと考えて自分に合ったものを選ぶ必要があります。ネットの口コミなどに頼りすぎず、実物を見て確認し、自分が使いやすそうなものを選ぶことをお勧めします。

注意すべき点は、教材は最新の年度のものを選ぶことです。

(2) スケジュールを立てる

行政書士試験は、学習のスケジュールを立てることが非常に重要です。科目ごとに配点が異なるので、学習の比重を考えて学習時間を割り振りましょう。計画したスケジュールにきっちり従うことが、合格するための最重要なポイントです。

勉強の開始時期は早ければ早い方が良いです。しかしほとんどの人が本試験の11月から逆算した1年前に開始します。そのため、初めの1ヵ月~2ヵ月でインプットを終わらせ3ヵ月~4ヵ月でインプットとアウトプットを交互に繰り返し、残り7ヵ月・8ヵ月でアウトプットに専念するようなスケジュールを考えましょう。最後に、苦手分野を集中して勉強する受験生が多いです。

(3) 参考書と六法を何度も読む

まずは、参考書を何度も繰り返し読みます。1度目は大まかに全体を把握し、2度目、3度目と徐々に詳細が理解できているか明確にしながら進めていきます。3度目になっても理解できないところがあれば、じっくり掘り下げてみましょう。

条文学習は合格するために不可欠ですので、早い段階から六法も頻繁に引くようにしましょう。最初のうちは条文を引くのに時間がかかるでしょうが、慣れれば簡単に条文を見つけられるようになります。

(4) 問題集を何度も解く

参考書が理解できてきたと感じたら、問題集でアウトプットを始めます。1度目は参考書を見ながら解いていき、次から何も見ないで解いていきます。分からない所はすぐに解答を見てしまわずに、じっくり考えてみてください。間違えたところは再度参考書を見て復習しましょう。

(5) 過去問を何度も解く

問題集が十分に解けるようになったら、過去問を実際の試験の時間を測って解いてみてください。過去問を100%に近づけることで、似たような問題が出ても焦らずに対応できるようになります。

(6) 記述式の勉強をする

記述式は、択一式の学習範囲から出題されるため、択一式のインプットとアウトプットが1度終わった後に着手するのがいいでしょう。

(7) 模試を受ける

本番の雰囲気に慣れるためと、追い込みをかけるためにスクールの模試をスケジュールの後半に何度か入れましょう。

②行政書士試験を通学講座で勉強する

宅建は独学でも合格できる試験ではありますが、難易度は高めです。法律系の勉強をしたことがない方や、独学で勉強することに自信がない方は、通学講座をお勧めします。

費用は掛かりますが、スケジュールがしっかり組まれ、参考書や問題集を用意してもらえて、分からない所があればその場ですぐに講師に質問をすることが出来るのが大きなメリットです。また、周りに同じ勉強をしている人がいることもモチベーションアップにつながるでしょう。

③行政書士試験を通信講座で勉強する

通信講座は費用や勉強方法など、様々な面において通学と独学の中間です。

通信講座は、試験までのスケジュールはある程度は講座が用意してくれるので、無駄のない効率的な学習が可能です。おおよそのスケジュールは決まっていますが、スクールのように時間の指定がないので自分の都合の良い時間に勉強ができます。

また、メールなどで質問できるサポートシステムを設けている講座が多いため、分からない所があれば専門知識を持つ講師に質問することができたり、挫折しないためのスケジュールのサポートやアドバイスをももらえます。

スマホのアプリから勉強できる通信講座もあるので、時間や場所に関係なく、学習できるのが魅力です。

④大学・専門学校で学ぶ

他の選択肢としては、行政書士の資格取得に必要な授業を含む大学や専門学校に入ることです。

法学部や経済学部など、様々な大学や専門学校で宅建の資格習得を目的とした授業を行っています。

資格取得やインターンシップといったキャリアサポートが充実している、日本経済大学の福岡校・渋谷校・神戸校の経済学部・経済学科の授業には、在学中に取得可能な資格に行政書士が含まれています。

多くの大学が3年次から就活支援を開始する中、日本経済大学では1年次からキャリアデザインを形成し、就職活動を見据えた支援をしています。1年次から将来のビジョンを持ち、専門分野を学べるのが日本経済大学の特徴です。

おわりに

行政書士資格の概要や、内容、メリット、勉強方法などを紹介させていただきました。スケジュールを立てて、それにそってしっかり勉強すれば、合格ができない資格ではありません。

行政書士の合格を目指して頑張ってください!

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