通訳ガイドになるにはどうする?

通訳ガイドになるために有利な資格11選

by info@remi.website

外国人に日本の素晴らしさを知ってもらいたいなら通訳ガイドは、あなたにピッタリの仕事です!

近年、日本を訪れるお客様の数が増えると共に、その訪日の目的も多様化してきています。

観光目的のお客様も以前は団体ツアーが主流でしたが、最近では家族連れなどの個人のお客様の数が急増しています。その関心も単に観光地の歴史や建造物に関するものだけでなく、茶道、日本料理などの伝統的日本文化、それにアニメなどのポップカルチャーを含むより広い範囲の日本文化にまで広がってきています。

またそれらを単に見学するだけでなく実際に体験するプログラムも人気を集めており、通訳ガイドの知識もより深いものが求められるようになっています。

この記事では、通訳ガイドという職業について、様々な角度から解説させていただきます。

1.通訳ガイドとは

通訳ガイドとは、外国人観光客が安心して旅行を楽しめるよう、現地でのサポートを提供することが主な役割です。具体的には、旅行先での観光地や名所旧跡、文化施設、飲食店などを案内したり、観光客からの質問や要望に応えたりします。また、旅行中に発生するトラブルや緊急事態に対しても、適切なアドバイスや手続きのサポートを行います。

外国人の言葉を日本語に訳したり、逆に日本人の言葉を外国語に訳したりする点では、通訳としての役割もありますが、空港やホテルで観光客の出迎えをしたり、ホテルへのチェックインを手伝ったり、観光スケジュールの作成をしたり、買い物のアドバイスをするなど、細かいケアも重要な仕事で、ツアーコンダクター的な要素も強いです。典型的な観光コースばかりでなく、一度に多人数の団体客を連れて多方面に出かけることもあります。

また、観光以外の目的で行われる旅行に同行する場合があります。例えば、ビジネスや研修、視察、国際会議、各種イベント工場見学や表敬訪問などで簡単な通訳技術が必要となることもあります。

通訳ガイドは、観光に関する専門的な知識を持ち、観光地の歴史や文化、慣習、または観光スポットの特徴などについて詳しく説明することが求められます。そのため、通訳ガイドには、観光地や文化に関する知識を深めるための研修や資格取得が必要となります。

通訳ガイドは、外国人観光客に対して丁寧かつ明確なコミュニケーション能力が求められるため、コミュニケーションスキルに優れることが望ましいです。また、観光客にとっては信頼性が非常に重要なため、正確な情報を提供し、常に観光客のニーズに合わせたサポートを提供することが求められます。通訳ガイドは、観光などのために日本を訪れた外国人に、日本のよさをアピールする役割を担っているとも言えるでしょう。

2.通訳ガイドの仕事

通訳ガイドが担当する主な仕事についてさらに詳しく説明します。

① ガイディング

通訳ガイドは、外国人観光客に対して、観光地や名所旧跡、文化施設、飲食店などを案内する役割を担います。観光客が訪れる場所の情報や歴史的背景、文化的意義などを詳しく説明することが求められます。

日本へ来る外国人が興味を持つ事柄は多岐にわたり、日本人にとっては当然すぎて不思議に思わないことや、通常ガイドブックには載っていないことも面白いと思います。つまり、通訳ガイドは外国人の視点に立って日本の説明が出来なければなりません。

また、外国人観光客からの質問にも的確に答え、観光客が日本での旅行を楽しめるよう、丁寧なサポートを提供することが重要な仕事の一つです。

② 添乗業務

通訳ガイドは、観光客が移動する際の手続きや交通手段の案内を行います。空港や駅での出迎えや送迎、ホテルへのチェックインなども担当します。また、旅行中に発生するトラブルや緊急事態に対しても、適切なアドバイスや手続きのサポートを行います。

③ 旅の演出

通訳ガイドには、外国人のお客様に合わせた対応が求められます。人数、国籍、性別、年齢層、文化水準などによって、それぞれのお客様の興味や要望は異なります。そのため、通訳ガイドは臨機応変に対応し、時には観光客のニーズや希望に応じて、旅行の演出をすることも求められます。外国人観光客が充分に旅行を楽しめるように尽力しなのも仕事の一つです。

④ 通訳業務

外国人観光客とのコミュニケーションを円滑に行うため、通訳ガイドは、現地の言語を流暢に話すことが必要です。外国人観光客からの質問や要望に応えるために、日本語を外国語に翻訳することも求められます。

3.通訳ガイドの働き方

通訳ガイドは、旅行代理店などに所属する人もいますが、フリーランスとして働く人が圧倒的に多いです。仕事の依頼は、旅行代理店と契約したり、通訳案内士団体に登録したりして受けることが多いです。

業務状況は、日本全国で見ると春や秋の観光シーズンが非常に忙しいですが、北海道のような特殊な場所は逆に夏と冬が忙しい地域もあります。そのため、多くの通訳ガイドはシーズンに合わせて仕事を調整し、繁忙期には忙しく、閑散期には仕事が少ない傾向があります。

また、通訳ガイドの仕事は、お客様と一緒に行動することが多いため、体力的にも精神的にも負担が大きい面があります。しかし、旅行者にとっては頼りになる旅の道連れであり、また、旅行をより楽しむためのアドバイスやエンターテインメントを提供する旅の演出家でもあるため、やりがいを感じることができる職業です。

4.通訳ガイドとして働くメリット

第一に、国際的な仕事であるため、異文化に触れる機会が多く、言語能力やコミュニケーションスキルが向上するという点が挙げられます。また、仕事内容が多岐に渡るため、毎日が変化に富んでいてモチベーションが維持しやすく、やりがいを感じられるという点もあります。観光地を訪れる外国人から感謝されることが多く、人々の旅行をサポートすることができることにやりがいを感じる人もいます。

また、仕事の合間に自由な時間ができるため、趣味や勉強に時間を充てることができるという点もメリットの一つです。フリーランスとして働く場合は、自分自身でスケジュールを調整できるため、自分のペースで仕事ができるという点も魅力的です。ただし、仕事量が季節や時期によって変動するため、収入面での安定性には注意が必要です。

これらのメリットを活かして、通訳ガイドとして働くことは、やりがいを感じられる仕事の一つとして人気があります。

5.通訳ガイドになるために有利な資格11選

①全国通訳案内士

全国通訳案内士とは、観光客の案内や通訳を行う資格のことで、国家資格として位置づけられています。この資格を持っていることは、通訳ガイドとしての信頼性を高め、仕事の幅を広げるためにも有利です。

②地域通訳案内士

地域通訳案内士とは、地域の観光資源や文化についての知識を有する通訳案内人を指します。日本国内において外国人観光客が集中する観光地など特定の地域に特化したガイドを目指す場合に、この資格は有用です。

③観光実務士

観光実務士は、観光業界に関する知識や、ツアープランニングや接客、英会話力などを総合的に認定する資格です。選択科目では、観光政策やホテル経営、ホスピタリティ、キャビンアテンダントの実務、観光業に求められる英会話など多様なテーマを学ぶことができます。また、この資格は地域振興にも貢献することができます。通訳ガイドにとっては、観光客によりよいサービスを提供するために必要な知識やスキルを身につけることができます。

④総合旅行業務取扱管理者

総合旅行業務取扱管理者は、観光庁長官から与えられる国家資格です。国内・海外両方の旅行業務を取り扱える資格であり、旅行業務全般に関する深い知識や、旅行企画・手配、予算管理、マーケティングなどのスキルを有することが求められます。この資格を持つことで、旅行業界でのキャリアアップや独立開業の道が広がります。

また、この資格を持つことは通訳ガイドとしての信頼性を高めることにつながります。旅行企画・手配に関するスキルも身につけることができるため、観光客のニーズに合わせた最適な旅程を提供することができます。通訳ガイドとしての競争力を高めるために、この資格を取得することを検討する価値があります。

また、総合旅行業務取扱管理者の資格保持者は、全国通訳案内士の日本地理の試験が免除になるという制度があります。

⑤旅程管理主任者(ツアーコンダクター)

旅程管理主任者(ツアーコンダクター)は、旅行業者が実施する企画旅行において、主任添乗員として業務を行うために必要な資格です。旅程管理主任者には、国内旅行のみ添乗できる「国内旅程管理主任者」と、国内に加え海外旅行の添乗も可能な「総合旅程管理主任者」の2種類があります。

旅程管理主任者資格を取得するためには、観光庁長官登録研修機関が行う「旅程管理研修」を修了する必要があります。この研修では、旅行業界に関する法律や規制、旅行商品の企画・販売・運営に必要な知識や技術、現地でのトラブル対応などについて学ぶことができます。研修修了後に試験に合格することで、旅程管理主任者資格を取得することができます。

通訳ガイドの仕事は、添乗員の仕事も兼ねていることが多いため、旅程管理主任者資格を持っていることが有利に働きます。

⑥観光英語検定

観光英語検定は、英語を使用した観光案内や対応ができるかどうかを測定する試験です。初級から上級までの3つのレベルがあり、通訳ガイドにとっては上級レベルの取得が望ましいとされています。

⑦TOEIC

TOEICは、英語の読み書き・聞き取り・会話の能力を測定する試験で、ビジネスシーンでのコミュニケーションに必要な英語力を測ることができます。海外観光客とのコミュニケーションが必要な通訳ガイドにとっては、高得点を取得することが望ましいでしょう。

また。TOEICの「Listening & Reading Test900点以上」、「Speaking Test160点以上」、または「Writing Test170点以上」のいずれかに該当する人は、全国通訳案内士の英語の試験が免除になるという制度があります。

⑧実用英語技能検定

実用英語技能検定は、一般的な英語力だけでなく、ビジネスや旅行で必要な英語力を測定する試験です。旅行業界で働く人々が受験することが多く、通訳ガイドにとっても有用な資格です。

また、実用英語技能検定1級合格者は、全国通訳案内士の英語の試験が免除になるという制度があります。

⑨歴史能力検定日本史

歴史能力検定日本史は、日本の歴史に関する知識や理解力を認定する試験です。この試験は、日本史に関する知識を深め、歴史を客観的に理解することができる能力を持った人材を育成することを目的としています。

通訳ガイドにとって、観光客に日本の歴史や文化に関する情報を提供する際に、正確かつ詳細な知識を伝えることができるため非常に有利です。

また、歴史能力検定日本史1級、歴史能力検定日本史2級の資格保有者は、全国通訳案内士の日本歴史の試験が免除になるという制度があります。

⑩旅行地理検定

旅行地理検定は、世界各国の地理や観光地、文化・歴史などの知識を問う試験です。通訳ガイドにとっては、豊富な旅行地理の知識を持つことが求められるため、この資格の取得は有利とされています。

⑪地図地理検定

地図地理検定は、地図を読む能力や地理に関する知識を問う試験です。通訳ガイドにとって、観光地の案内や移動において地図を使うことが多いため、この資格の取得は役に立つでしょう。

日本経済大学で観光を学ぶ

日本経済大学 経済学部 商学科のホテル・観光ビジネスコースは、ホテル経営や旅行業及び観光産業のマネジメントを学び、観光立国推進を担うホスピタリティ・マインドあふれる人材を育成することを目的としています。

就職に有利な旅行業務取扱管理者の資格取得を支援することも特徴の一つで、観光文化論、観光政策論、現代ツーリズム論、ホスピタリティビジネスなどの科目があります。在学中には、旅行業務取扱管理者(総合・国内)、TOEIC®、実用英語技能検定(1~3級)、旅程管理主任者(ツアーコンダクター)、世界遺産検定などの資格取得を目指すこともできます。特に、観光政策論では、観光立国推進基本法を読み解きながら、観光政策の理解を深め、地域社会を支える観光産業のあり方について論じることができるようになります。

日本経済大学HP:https://www.jue.ac.jp/
日本経済大学・経済学部・商学科・ホテル・観光ビジネスコース:https://www.jue.ac.jp/department_top/commerce/tourism/

おわりに

以上が、通訳ガイドについての概要と、その仕事内容や働き方、メリットについての説明、そして通訳ガイドになるために有利な資格についての紹介でした。通訳ガイドは、言語能力を活かしながら、観光客の快適な旅行や国際交流の促進に貢献する貴重な職業です。

是非、これらの情報を参考にして、通訳ガイドとしてのキャリアを考えてみてください。

You may also like

You cannot copy content of this page