SDGs達成に対する大学の役割や取り組みとは?

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SDGsという言葉をご存じですか?

SDGsとはSustainable Development Goalsを略した言葉で、日本語では「持続可能な開発目標」という意味です。

それは、世界中の環境問題や差別、貧困、人権問題のような17の課題を、2030年までに全世界の人々で解決していこうという計画であり、目標です。

多くの企業がその目標に向けて取り組み始めています。

それは、大学も同様です。

高等教育は、SDGsを推進する上で中心的な役割を果たしています。この記事では、大学が17のSDGs達成に向けてどのように取り組むことができるかについてと洞察を紹介します。

教育機関が教育、研究を通じて、より公平で持続可能な地球に向けた変革のためにどのように取り組んでいるかをご覧ください。

1.SDGs(持続可能な開発目標)とは?

近年、地球規模の気候変動により世界各地で地震や津波、洪水など様々な大災害が発生し、自然環境の汚染がすすみ、水資源は未曾有の脅威にさらされ、異なる理由による多くの戦乱が止まらず、原油価格や農作物の価格が乱高下し、全人類単位および全地球規模の危機に直面しています。

2015年9月に、国連で「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。2030年までに実現を目指す17のSDGs(持続可能な開発目標)と、より具体的な目標である169のターゲットが定められました。

地球規模でさまざまな課題が複雑に深くつながっており、経済・社会・環境のあらゆる課題を統合的に解決していくことが必要となるため、「17のSDGs」は密接に結びつき分けることができません。世界で協調して取り組み、世界をよりよくするための「世界レベルで合意した道しるべ」、それがSDGsです。

2030年に目標を実現できるよう、国連はアクションを呼びかけています。

2.17のSDGsとは?

それでは、2030年までに実現を目指している17のSDGs(持続可能な開発目標)の内容はどのようなものなのか見ていきましょう。

①貧困をなくそう

2030 年には世界の貧困率が7% になると予測されており、これは5億9,839万4,116人に相当します。この国連の目標は、あらゆる種類の貧困を終わらせることを目的としています。

「SDGs目標1」の目的には以下が含まれますが、これらに限定されません。

・極度の貧困 (1 日 1.25 ドルで生活する人々) をなくす
・貧困の中で暮らす人口の半分を減らす
・社会保護制度及び対策を実施する
・経済的資源と基本的サービスに対する平等な権利を確保する
・気候変動に起因する極端な気象現象に対する貧困関連の脆弱性を軽減する
・発展途上国の資源の動員を確保する
・貧困層やジェンダーに配慮した適正な政策的枠組みを構築する

新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、貧困削減の進展を後退させました。

②飢餓ゼロに

2020年の時点で、23億7,000万人に食料がないか、健康的でバランスの取れた食事を食べることができないため、飢餓をゼロにするという目標が掲げられています。

「飢餓ゼロに」は、飢餓を終わらせ、食料安全保障を達成し、栄養を改善し、持続可能な農業を促進することを目的としています。世界的なパンデミックは、世界の飢餓を悪化させるだけであり、その結果、さらに 1億6,100 万人が飢餓に苦しむことになりました。女性に関して言えば、生殖年齢にある女性の3分の1が栄養不足による貧血を経験しています。

「SDGs目標2」の目的には以下が含まれますが、これらに限定されません。

・飢餓と、あらゆる形態の栄養失調をなくす
・小規模食料生産者の農業生産性と所得を倍増させる。
・持続可能な食料生産システムを確保し、強靭な農業を実践する
・近縁野生種の遺伝的多様性を維持する

③すべての人に健康と福祉を

「SDGs目標3」の目標は、平均寿命を延ばし、一般的な子供と母親の病気と死亡者を減らすことに重点を置いており、すべての年齢層の健康的な生活を確保し、幸福を促進することを目標としています。世界的なパンデミックは、健康格差をより明白にし、平均余命の進歩を停止させ、さらには短縮させました。

「SDGs目標3」の目的には以下が含まれますが、これらに限定されません。

・妊産婦死亡率を下げる
・予防可能な新生児と子供の死亡をなくす
・複数の病気の流行をなくす
・早期死亡率を減らし、薬物乱用を予防および治療する
・交通関連の死傷者をなくす
・ユニバーサル・ヘルス・カバレッジを確保する
・汚染と汚染死を減らす

④質の高い教育をみんなに

「SDGs目標4」目標は、包括的で公平な質の高い教育を保証し、すべての人に生涯学習を促進します。 悲しいことに、COVID-19 は長年にわたる教育の向上を覆し、多くの国では基本的な学校インフラが不足しています。

SDG 目標 4 の目的には、無償で質の高い初等および中等教育を確保すること、子供たちに幼児期の発達へのアクセスを与えること、男性と女性が高等教育の選択肢を提供するための平等なアクセスを確保すること、若者のスキルを向上させること、男女平等を確保することが含まれますが、これらに限定されません。 教育における持続可能な開発を促進する。

「SDGs目標4」の目的には以下が含まれますが、これらに限定されません。

・無償で質の高い初等および中等教育を確保する
・幼児期子供たちに就学前教育へのアクセスを与える
・男女の区別なく高等教育の選択肢を平等に選べるようにする
・若者および成人の大多数が、読み書き能力および基本的計算能力を身に付けられるようにする
・男女平等を確保する
・教育における持続可能な開発を促進する

⑤ジェンダー平等を実現しよう

「SDGs目標5」の目標は、ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児に力を与えることです。国会や地方自治体、管理職に就く女性の割合は、依然として男性に比べてかなり少ないいのが現状です。女性の3人に1人は15 歳以降に少なくとも1回は暴力を受けており、児童婚は依然として非常に多く見られます。

「SDGs目標5」の目的には以下が含まれますが、これらに限定されません。

・女性に対する差別をなくす
・女性に対するあらゆる形態の暴力をなくす
・有害な慣行を排除する
・無償のケアと家事労働を評価する
・女性のリーダーシップの平等な機会を確保する
・性と生殖に関する健康・権利への普遍的アクセスを確保する
・女性の平等な権利を確保する

⑥安全な水とトイレを世界中に

水と衛生の利用可能性と持続可能な管理により、安全な飲料水、衛生設備、および衛生が保証されますが、23億人が水不足の国に住んでいます。

「SDGs目標6」の目的には以下が含まれますが、これらに限定されません。

・安全な飲料水への平等なアクセスを提供する
・適切なトイレと下水施設を整備する
・水質汚染を減らす
・水利用効率の向上
・水資源管理の統合
・水に依存する生態系を保護する

⑦エネルギーをみんなに。そしてクリーンに

ほぼ 8 億人が電気を利用できず、人口の3分の1が危険な調理システムを使用しています。それが、「SDGs目標7」が手頃な価格で信頼性が高く、持続可能で最新のエネルギーを確保することを目指している理由です。

「SDGs目標7」の目的には以下が含まれますが、これらに限定されません。

・再生可能エネルギーの使用を増やす
・エネルギー利用効率を向上させる
・クリーンエネルギーの研究及び技術へのアクセスを促進する国際協力を強化する
・持続可能なエネルギーサービスのために開発途上国の技術を向上させる

⑧働きがいも経済成長も

特に世界的なパンデミックの後、失業と失業が非常に蔓延しており、持続的で包摂的で持続可能な経済成長と生産的な雇用とディーセント ワークを促進するというこの目標がこれまで以上に重要になっています。

「SDGs目標8」の目的には以下が含まれますが、これらに限定されません。

・経済成長を維持する
・経済生産性を高める
・資源効率を改善する
・完全かつ生産的な雇用を達成する
・働く若者の人口を増やす
・強制労働をなくし、労働者の権利を守る
・観光を促進する
・すべての人に金融機関へのアクセスを許可する

⑨産業と技術革新の基盤を作ろう

「SDGs目標9」の目的は、回復力のあるインフラストラクチャ、包括的で持続可能な工業化、およびイノベーションです。地方の道路の接続性を強化し、研究開発投資を増やし、ハイテク製品を製造することは、インフラストラクチャの安定化に役立ちます。

「SDGs目標9」の目的には以下が含まれますが、これらに限定されません。

・すべての人にとって信頼できるインフラ
・持続可能な工業化
・開発途上国の小規模な産業や企業へのアクセスを増加させる
・産業を持続可能にする
・あらゆる産業で技術を向上させる

⑩人や国の不平等をなくそう

「SDGs目標10」は、国内および国家間の不平等の削減に焦点を当てています。所得の不平等、難民の危機、および不平等指数はすべて、特定の地域や国が他の地域よりも住むのに非常に有益であることを示しています。国家間の生活水準は非常に不均衡です。

「SDGs目標10」の目的には以下が含まれますが、これらに限定されません。

人口の下位40%の所得の伸びを全国平均よりも高くする
・すべての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する
・不平等を減らすための適切な立法政策
・賃金と財政の平等の拡大
・より良い金融市場と機関の規制の実施
・発展途上国に対する特別かつ異なる待遇の原則を実施する

⑪住み続けられるまちづくりを

「SDGs目標11」は、国の都市政策の利用、公共スペースへのアクセスの拡大、便利な公共交通機関、スラム街の削減を通じて、都市と人間の居住地をより安全で回復力のある持続可能なものにすることを促進します。

「SDGs目標11」の目的には以下が含まれますが、これらに限定されません。

・すべての人にとって安全で手頃な価格の住宅へのアクセスを提供する
・すべての人にとって安全で手頃な価格の輸送システムへのアクセスを提供する
・持続可能な都市化と人間居住計画・管理の能力を強化する
・世界中の文化遺産・自然遺産を守る
・自然災害による死亡から貧困層や弱者を保護する
・大気の質と廃棄物管理を監視して、都市への悪影響を軽減する
・緑豊かな公共空間を提供する

⑫つくる責任、つかう責任

持続可能な消費と生産のパターンを確保することは、目標として、気候変動と環境への悪影響を軽減することを目的としています。

「SDGs目標12」の目的には以下が含まれますが、これらに限定されません。

・持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組みを実施する
・天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する
・世界全体の一人当たりの食品廃棄物を半減させる
・環境に配慮した方法で化学物質と廃棄物を管理する
・廃棄物の発生を大幅に削減する
・企業の持続可能な取り組みを奨励する
・持続可能な公共調達の慣行を促進する
・持続可能な開発と自然情報との調和へのアクセスを提供する

⑬気候変動に具体的な対策を

気候変動対策は、気候変動とその影響との戦いを含む目標です。温室効果ガス排出量の増加、地球の平均気温の上昇、気候変動による支出の増加はすべて、気候変動のマイナスの結果です。

「SDGs目標13」の目的には以下が含まれますが、これらに限定されません。

・気候関連の災害に備える
・気候政策を国家政策に統合する
・気候に対する意識を向上させる

⑭海の豊かさを守ろう

「海底の生命」の目標は、持続可能な開発のために海洋、海、海洋資源を保護し、持続可能な方法で使用することに重点を置いています。私たちは、人口として、食料、観光、レクリエーション活動、世界貿易を海洋に大きく依存しています。実際、30億人が生計を海に依存しています。しかし、私たちの海は深刻な脅威にさらされています。主要な海洋生物多様性地域の半分以上が保護されておらず、海洋生物をサポートするための酸素が不足しているデッドゾーンが増加しています。したがって、海をよりよく保護することが不可欠です。

「SDGs目標14」の目的には以下が含まれますが、これらに限定されません。

・海洋汚染の防止
・海洋および沿岸生態系の保護
・影響の軽減による海洋酸性化の最小化
・漁業市場の保護
・海洋および沿岸地域の保全
・乱獲規制

⑮ 陸の豊かさも守ろう

「SDGs目標15」は、全体的に陸上生物の健康を促進します。これには、土地の生態系の保護、回復、促進、森林の持続可能な管理が含まれます。砂漠化と闘い、土地の劣化と生物多様性の損失を食い止め、逆転させます。多くの種が脅威にさらされており、生物多様性の損失がますます増加しているため、陸上生態系をより適切に管理することが不可欠です。

「SDGs目標15」の目的には以下が含まれますが、これらに限定されません。

・淡水生態系の健全性を確保する
・森林の持続可能な管理をする
・山の生態系の健全性を確保する
・自然の生息地を保護する
・遺伝資源利用の共有利益
・密猟と保護種の密売を撲滅する
・生物多様性の価値を国家計画に組み込む

⑯平和と公正をすべての人に

「SDGs目標16」には、持続可能な開発とすべての人のための正義のための平和と包括性を促進することにより、紛争、不安、弱い制度を減らすことが含まれます。

「SDGs目標16」の目的には以下が含まれますが、これらに限定されません。

・暴力と暴力に関連する死亡率を減らす
・子どもに対するあらゆる形態の暴力をなくす
・国内および国際レベルで法律を推進し、すべての人々に司法への平等なアクセスを提供する
・金融犯罪を減らし、あらゆる形態の組織犯罪を根絶する
・あらゆる形態の汚職や贈賄を大幅に減少させる
・透明性の高い公共機関を発展させる
・グローバルガバナンス機関への発展途上国の参加を拡大・強化する
・すべての人々に法的な身分証明を提供する
・情報への一般のアクセスと自由の権利を保証する

⑰パートナーシップで目標を達成しよう

最後の「SDGs目標17」は、SDGs のための強力なパートナーシップとグローバルな協力の実現を支援することを目的としています。

「SDGs目標17」の目的には以下が含まれますが、これらに限定されません。

・開発途上国の国際支援を強化する
・国際協力を強化する
・環境に配慮した技術を促進する
・ルールに基づいた公平な多国間貿易体制を促進する
・発展途上国の輸出を増やす
・世界経済の安定性を高める
・持続可能な開発政策により世界的なマクロ経済の安定を促進する

3.大学がSDGsに取り組む意義とそのメリット

SDGsの取り組みにおいて、近年大学が大変注目を集めています。

多くの企業は、世界的なSDGsの目標に向けて思うように研究に取り組めない場合が多いのが現状です。それに対して大学は研究機関として、17のSDGsで様々な角度に効果的な対策のシミュレーション、他の目標との相関の検証などをすることが可能な立場にあります。

大学がSDGsに取り組む意義や、大学の実際の取り組みで、すでに社会的な評価を得ている例を見ていきましょう。

①SDGsにおける大学の役割

大学は叡智の集まる研究機関でありハブです。大学の重要な役割の1つは、過去の文化に基づいて各分野で研究を行い、次の時代のより良い文化を創造し、発展への道筋を示すことです。そのため、大学におけるSDGsの研究が国内外で関心が高まっています。

SDGsの17の目標はそれぞれ関連しているため、目標を達成するためには分野の枠を超えた多くの分野との関係が不可欠です。このような専門分野の垣根を越えた研究には、単一の分野では考えられない新しい方法の開発が必要です。

人材育成も大学の重要な役割です。SDGsの達成には、社会構造の変革が必要です。これまでの「作って消費することに価値がある」という生産・消費型の考え方から、いのちや自然環境の価値を見直し、エコで自然な「全ての人と生き物が同じように暮らすことに価値がある」 という方向性に変えていく必要があります。

考え方を変え、具体的な取り組みについて広く学ぶためには、適切な時間と学習環境が必要です。そのため、時間と環境に余裕のある大学が重要視されているのです。 SDGsの実現に向けて、さまざまな教育環境を整える政府機関や企業が増えています。

グローバルな目標を見据え、国際社会を牽引できる人材を育成するためには、学問に特化した大学というものが大変重要なのです。

②大学がSDGsに取り組むメリット

大学は、知識を創造し、検証し、社会に広めるという重要な責任を負っています。大学は社会、国家、世界の科学、医学、文学、芸術、歴史の発展に大きく貢献し、グローバルな革新の道筋を生み出してきました。

SDGsの目標を達成するためには、高等教育と科学研究が不可欠であり、大学の貢献が広く必要とされています。各国と国連は、世界中の1,000を超える大学がグローバルネットワークを積極的に利用して、SDGs を達成するための技術的解決策を見つけることを望んでいます。

SDGsに照らし合わせて大学を評価する世界的な実績表「Times Higher Education Impact Rankings」というものがあります。2019年に英国のジャーナルが初めて発表したもので、慎重に調整された指標を使用して、研究、管理、奉仕活動、および教育の4つの幅広い分野にわたる包括的でバランスの取れた比較を提供します。

2020年の「Times Higher Education Impact Rankings」参加大学数は857校で、その中で日本の大学数は72と世界最多でした。2022年は第4回目で、総合ランキングには106の国と地域の1,406の大学が参加しました。

このように、世界中の多くの大学がSDGsの研究に参加しており、SDGsが世界的な関心を集めるトレンドであることは間違えありません。

また、最近は高校、中学校、小学校にもSDGsの取り組みが広がっています。よりSDGsに親しむSDGsジェネレーションにとって、大学選びの基準の1つが「SDGsへの取り組み」になってくるかもしれませんね。

③大学におけるSDGsへの取り組み例

多くの大学は、学部の組織力や置かれている環境、地域の特性を活かし、以下の事項に重点を置きながら、SDGsの17の目標に取り組んでいます。

(1)産学官が専門分野の垣根を越えて連携した研究を通じて常識を覆す新しい発想で目標に取り組む
(2)大学資源や地域を小さなSDGsと捉え、その中でSDGs実装シミュレーションを行う
(3)日本国内の出来事や利害にとらわれず、世界の人々の平等と幸福に貢献する研究を行う

具体例として、東京藝術大学、金沢工業大学、日本経済大学の取り組みを紹介します。

●東京藝術大学COI拠点のSDGs取り組み例

東京藝術大学COI拠点は2021年度、第1回「STI for SDGsアワード」の「文部科学大臣賞」を受賞しました。

「STI for SDGsアワード」は、SDGsの達成および地域における社会課題の解決に向けた、Science, Technology and Innovation: STI(科学技術イノベーション)を用いた優れた取り組みを表彰する制度です。

東京藝術大学COI拠点とヤマハ株式会社が産学連携プロジェクトで、身体機能に障がいがあっても演奏を楽しめる伴奏追従機能を持った「だれでもピアノ」を開発しました。1本の指で弾いたメロディーに伴奏とペダルが自動で追従し、だれでも、ピアニストのような華麗な演奏ができるピアノです。

芸術・文化と科学技術を融合させ、SDGs達成のための手段として活用できること、高齢者のQOL向上への応用も期待できること。子どもから高齢者、また障がいの有無にかかわらずピアノが弾けることなどが評価され、受賞となりました。

今後は専用アプリの開発により、活用可能な楽器や機器、ユーザー数、ユーザー層と活用シーンの拡大を目指しているそうです。

●金沢工業大学のSDGs取り組み例

金沢工業大学は、第1回「ジャパンSDGsアワード」SDGs推進副本部長賞受賞した後、SDGs達成に向けた様々な組織との連携を加速させ、SDGsに取り組む中小企業の、コロナ禍における取り組みを紹介する「ジャパンSDGsサミット 連続セッション」を主催しています。

「With/After COVID-19に向けた持続可能な社会のあるべき姿」を共通テーマに、全10回のセッションで、ジャパンSDGsアワード受賞団体が登壇し、SDGs推進団体がWith/Afterコロナ禍で持続可能な社会をどう目指すかを発表していきます。

●日本経済大学のSDGs取り組み例

日本経済大学はSDGsへの取り組みを促進するため、各テーマに関連する取り組みを行う企業と産学連携協定を締結し、様々な知見を持つ企業と協働して社会課題の解決に取り組んでいます。

企業一例:大塚製薬 株式会社 福岡支店・株式会社 カシワバラ・コーポレーション

また、産学連携事業の一環として、経済学科・竹川克幸教授の「地域再発見」の授業の中で〜SDGsに学ぶ〜と題して、SDGsに取り組まれている企業の代表者などを外部講師として招待し、特別授業を行っています。

実施した特別授業一例:
「地球温暖化と私たちの未来 -脱炭素社会を目指して、私たちにできること、企業のサスティナブル経営-」- 元環境省大臣官房審議官 深見 正仁様
「シリコンバレーが教えてくれたこと―インパクトある新事業を作り出す上で大切にすること―」-株式会社 REPUBLI9 代表取締役社⻑ 吉川欣也様

さらに、地域における生涯学習活動の一環として、近隣地域の皆様を対象とした公開講座を開設しています。毎年、様々なテーマで実施している講座のうち、SDGsに関連する講座を「日本経済大学SDGs公開講座」シリーズとして実施しています。

講座の一例:
「大塚製薬 健康セミナー免疫力の維持に役立つ日常変化へのヒント!-乳酸菌B240で体調管理-」-大塚製薬㈱福岡支店 健康経営アドバイザー 大田原美奈子様
「ライフヒストリー 水とお茶の歴史・文化に学ぶ~生命・養生・長寿の知恵~」-経済学科教授 竹川克幸

日本経済大学では年に一度、高校生を対象にSDGs(持続可能な開発目標)に沿ったビジネスアイデアを募集する「全国高校生ビジネスアイデアコンテスト」を開催しています。

おわりに

今後、様々な大学でSDGsの取り組みは広がり、入試でもSDGsに関連する問題が多数出題され始めるでしょう。

SDGsについての解説と、大学の取り組みについての紹介をさせていただきまました。今後、もっと多くの大学でSDGsの取り組みは広がり、入試でもSDGsに関連する問題が多数出題され始めるでしょう。

 

日本経済大学 SDGs・環境ビジネスコース

「日本経済大学 SDGs・環境ビジネスコース」では、SDGsをテーマに、学内外の有識者や実務家による最先端の講義を展開し、基礎から応用までSDGsビジネスを専門的に学べます。環境問題や貧困、食糧問題といった世界的課題のほか、身近な地域社会の問題にも目を向け、気づきと解決する実践力を育成。また実務家教員がファシリテーションし、学生のアイデアを形にする実践教育も行います。

特色ある科目

ビジネスと地球環境(仮称)

気候変動のリスクや環境負荷を抑えた持続可能なビジネスを行い、かつ競争優位性を保つにはどうすべきか。気候変動や再生可能エネルギー、循環型ビジネスの最新動向を経営戦略の基礎的な理論と併せて学び、社会の持続可能性と競争優位を両立させる視点を育みます。

ソーシャルビジネス(I・II)

本講義のテーマは、友人や家族、地域の人々の抱える問題に目を向け、その解決を図るような「半径10mのソーシャルビジネス」を考え、自らプロジェクトを立ち上げること。グループワークを主体としながら、アクティブな活動を通して問題解決力を養います。

コースのポイント

世界の様々な問題に関心を持ち、解決するためのビジネスプランや行動力を育成します。また地球と社会の持続可能性、日本と地域の素晴らしさに対する高い意識、未来につなげるビジネススキルも養えます。

 

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