高校生活は、青春真っ盛りの時代とはいえ10代も後半に差し掛かり、自分の将来について考える時期でもあります。高校卒業後、すぐに就職するか、それとも大学に進学して将来の夢に役立つことを学ぶべきか、迷っている人もいるでしょう。では、現在の高校生にとって、どのような職業が人気があるのでしょうか。
今回は、男女別の現役高校生のなりたい職業、高校生が大学に進学するメリット、どんな職業が自分に向いているか見つける方法などについて、詳しく解説していきましょう。
高校生がなりたい職業とは?ベスト5を男女別に紹介
現在の高校生たちにとって、人気の職業とはいったい何なのでしょうか。以下より、LINEリサーチ運営のサイト「リサーチノート」の調査結果をもとにした、高校生がなりたい職業ランキングを男女別にみてみましょう。
男子高校生がなりたい職業
男子高校生がなりたい職業ベスト10は以下の通りです。
- 国家公務員・地方公務員
- システムエンジニア・プログラマー
- 機械エンジニア・整備士
- 教師・教員・大学教授
- 事務職・営業職
- ゲーム業界の仕事
- 警察官・消防士・自衛官
- 設計者・開発者・工業デザイナー
- 学者・研究者
- 医師、公認会計士
男子高校生がなりたい職業の第1位は、国家公務員・地方公務員という結果になりました。堅実で不況も関係なく安定した収入が得られることが、高校生にとって魅力的といえます。第2位のシステムエンジニア・プログラマーも、常に右肩上がりで将来的にも需要が絶えないという理由が魅力なのでしょう。
他のランクインした職業を見ると、堅実で不況知らず、常に需要があるという特徴があります。例えば芸能人などの夢のある職業はあまり人気がないようです。
「子どもたちがなりたい職業の上位はYouTuber」という話がありますが、高校生くらいの年齢になると、しっかりと現実を見て堅実な職業を選ぶ傾向があります。
女子高校生がなりたい職業
女子高校生がなりたい職業ベスト10は以下の通りです。
- 国家公務員・地方公務員
- 看護師
- 教師・教員・大学教授
- 保育士・幼稚園教論
- 事務職・営業職
- 薬剤師
- 臨床検査技師・診療放射線技師
- 栄養士・管理栄養士
- 心理カウンセラー・臨床心理士
- シェフ・パティシエ
一方、女子高生JKがなりたい職業の第1位は、男子と一緒で国家公務員・地方公務員という結果が出ました。
男子との違いは、保育士や看護師などの職業があることです。それ以外の職業は、薬剤師やど特殊な技能・資格を所有していないとできない職業が目立ちます。
自分のスキル・知識の証明になり、就職・転職活動の際に重要なアピールポイントとなる資格の取得は、10代の時点で考えているようです。
「将来の夢は決まっていない、わからない」という答えもあり
上記の調査結果だけを見ると、現実的な視点で自分の将来を考えているといったイメージがありますが、その反面、「将来の夢は今のところない、わからない」という意見もあります。わからないという答えは全体の5〜6分の1ほどなので、決して少なくない意見です。
青春時代を謳歌しているので、将来のことはまだ考えなくてもいいだろう、という意見も決して少なくないといえるでしょう。
大学生に進学するメリットとは?
高校卒業後の進路は、就職・進学に分かれます。進学を希望しない人は「大学に行って自分なりたい職業に役立つ勉強をするより、仕事に就いて現場で仕事を覚えたほうが早い」という考えの人もいるでしょう。
しかし、大学への進学は、高卒からすぐに就職する場合とは違うメリットがあります。では、大学進学のメリットとは何か、次より紹介しましょう。
多くの人と出会える、行動範囲の拡大
大学生活は、入学すると大勢の人との出会いが待っていることが特徴です。大学近郊の人だけでなく、入学のために地方からやってくる人も多いため、それまでの学生生活とは規模の違う出会いの数があります。
学部・学科では同じ共通の学習目的を持った生徒たちと出会い、交流を図る・協力する・助けあうことが可能です。また、その道の専門家である教授と接することによって、高い教養を学べます。
そして、大学の楽しみといばサークル活動です。大学にはさまざまなサークルが存在し、それぞれが独自の個性的な活動を行っています。自分の趣味のサークルに加入すれば、同じ趣味を持っ同好者と深い交流を送ることができ、一生の付き合いに発展する可能性もあるでしょう。また、先輩などはさらに深い知識を持っていることが多いため、さらに自分の趣味を追求することもできて、より人生は豊かになります。
そして、飲み会などを通じて、さらに他の大学生との交流も盛んになることも、大学生活の醍醐味です。多くの人との交流により、それまでの生活では知らなかった新しい場所・今までになかった体験ができて、自分の視野・行動範囲は一気に広がるでしょう。
このような多様な人種との新たな出会い・それに伴う体験によって、今までになかった考え・発想が芽生えて、自らの思考はさらに拡大・柔軟になっていく傾向があるのが、大学生活の特徴です。
専門性の高い勉強ができる
大学の特色といえば、勉強のための恵まれた環境・設備、そして専門家たちが常駐していることです。大学で学ぶことは各分野の高い専門性です。小学校〜高校でもさまざまな教科を学びましたが、それらはあくまで教科の基礎的な部分といえます。
大学に進学すると、それ以前の学校生活のように多様な教科を学ぶわけではなく、自らが学部・学科を選択して、特定の分野のみを学習することになります。そのため、より深い専門性の高い知識・スキルを学ぶことが可能です。
専門性の高い知識・スキルは、誰でも簡単に習得することは難しく、それを学ぶための環境も簡単には見つかりません。しかし大学であれば、充実した環境、その道の専門家である教授・講師からわかりやすく指導を受けられます。
他では習得しづらい特別な知識・スキルは、就職の際にも強いアピールポイントになるのが特徴です。企業が欲している技量のある人材であればすぐに即戦力となるため、採用すれば企業にも多大なメリットとなります。
また、大学に入学すれば教授・講師だけでなく同じ目的を持った同士である生徒とも出会えます。お互いに切磋琢磨しながら学習を進めれば、良い刺激となって学習もはかどることでしょう。
就活では大卒のほうが有利な場合もある
就活・転職活動において最終学歴が大卒であれば、それだけ有利に働くこともあります。現在はかつてのような学歴社会の風潮は薄れてきたため、大卒であることが以前より重要ではないのが、現状です。
しかし、高校卒業したての若者と大卒の人間では以下のような違いがあります。
- 多くの人との交流、行動範囲の拡大により、深い経験をしている
- 大学在籍中に専門的な知識を学び、資格取得をしている人もいる
このように大学4年間において人生経験を積み、また他では習得できない専門性の高い知識・スキルを身につけているため、就活においては高卒よりも大卒であれば有利になるでしょう。
企業によっては、学歴・経験やスキル重視ではなく、やる気だけあればOKというところもありますが、求人の選択肢は狭くなるでしょう。企業の中には大卒を条件に掲げているところもあります。
最終学歴・大卒という看板があればそれだけで信頼を獲得できるため、決して無駄にはなりません。
自分に向いた職業の見つけ方
先述した高校生のなりたい職業の調査結果でわかる通り「将来何になりたいかわからない」という意見を持つ高校生も少なくありません。
高校生が年齢を重ねて就職の段階になった時、「とりあえずお金が欲しいから」「世間体のため」と特に興味のない仕事に就いた場合、自分と相性が悪かったために長続きしないといったパターンもあります。
なりたい職業が見つからなかった場合、どんな仕事が自分に向いているか事前にチェックしなければいけません。では、自分に適した職業を見つけるにはどうすればいいのか、次よりその方法を説明しましょう。
好きなこと、得意なことから決める
自分に適した仕事を見つけるポイントは、勉強・勉強以外関係なく、自分はどんなことが好きなのか・得意なのかを再確認することです。
勉強においては自分の得意科目は文系・理系のどちら寄りなのか、それを把握することによって文系人材に向いている職業(事務職や営業職、記者など)・理系人材に向いている職業(経理やエンジニア・プログラマーなど)が見えてくるでしょう。
また、自分の趣味・好きなものが何か、あるいは自分が普段苦手としていることは何か、改めて考えることも重要です。人と話す・コミュニケーション能力が長けている人であれば営業職、苦手な人は特化した知識・スキルが必要な職人気質の仕事など、自分の性格に向いた仕事が見えてくるでしょう。
また、自分自身を見つめ直すと、企業に在籍するのがいいのか・個人でやっていくのがいいのか・経営側が向いているのかなどといった、仕事における立ち位置も見えてきます。
さまざまな書籍を読む、人に会う
自分1人で自分の将来について真剣に考えることは大事ですが、自分1人の場合どうしても思考範囲・視野が限られてきます。視野を広げるためには、多くの人と出会って話・アドバイスを聞く・色々な書籍に読むことをおすすめします。
特に自分より年上・年配の人に話を伺うことは、多くの気づきを与えてくれるでしょう。年配の人はそれだけ人生経験が豊富であり成功と失敗を積み重ねて現在の地位を築き上げてきました。
そのため「〇〇の時はこのように対処した」「○歳のときはこんな行動をとった」という具体例を出して、アドバイスが可能です。年配の人の話は人生経験が豊富でトークスキルも長けているため、ためになるだけでなく楽しい話が聞けるでしょう。
また、多くの書籍を読むこともおすすめです。書籍というものはその本の著者が数十年の経験を経て見つけ出した人生哲学が詰まっています。つまり、その人の数十年の経験・苦労・成功を、読書する時間数十分から数時間で擬似体験できるのです。
なかには本を読む習慣がついていない・読者は退屈という人もいるでしょう。しかし読書をすれば、多くの知識・情報が得られるので、将来を迷っている人は1冊でも多く読みましょう。
まとめ
高校生という時期は、16〜18歳という子どもから大人へ移行する段階の年齢であり、不安定な時期でもありますが、人によっては精神年齢が大人でこの時期から将来のビジョンを明確にして準備を進める人もいます。
その一方、中身が子どもで将来のことが何も見えてこないという人も珍しくありません。そのような高校生は、いきなり「将来はどうするんだ、何がやりたいんだ」と言われても、どうしていいのかわからないという人もいるでしょう。
今回は、高校生のなりたい職業ランキング、自分の仕事を見つける方法などについて解説しました。将来のために大学に行く、資格取得の勉強をするなど、将来についてはさまざなな方法がありますが、自分に適した方法を選びましょう。
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■日本経済大学(都築学園グループ / (学)都築育英学園)
都築学園グループは、「個性の伸展による人生練磨」を建学の精神とし1956年に設立。2018年に開学50周年を迎えた日本経済大学は経済・経営の実学に特化した2学部6学科17の専門コースを持つ日本有数の留学生を抱える国際色豊かな大学です。