大学の起業がやめとけと言われる理由は何か?

大学生起業のメリットも解説!

by GAWA_K

「会社に所属して使われるのではなく、会社という自分の城を持ちたい」

「自分のアイデアは絶対にヒットするから事業を展開したい」

そのような野望を持って大学に入学する人、あるいはそれ以前から事業欲を持っている人もいるでしょう。

そのような人は、事業を起こす前に、経営・経済の基本を学ぶために、大学で経営学・経済学を専攻しますが、中には、大学の在学中に起業をする人もいます。

多くの成功した事業および起業家は、大学生のうちに起業をしてその後の成功の基盤を築いたケースが多々あるので、学生のうちからの起業は、決して早過ぎるとはいえません。

しかし、大学生の起業に関してネット上でよく見かけるのが「大学生起業 やめとけ」という情報です。なぜ、大学生の起業は「やめとけ」というイメージが蔓延しているのでしょうか。

今回は、大学生起業がやめとけといわれる原因、それに反する大学生起業の良い点などについて、詳しく解説していきましょう。

 

大学生の起業、「やめとけ」といわれる理由

将来、起業を考えている人の中には、「本格的に社会人になる大学卒業前に起業しようかな」と考えている人もいるでしょう。しかしその反面、社会人経験のない学生のうちから起業してやっていけるだろうか、という不安もあると思います。

そんな不安に追い討ちをかけるのが、ネット上にある「大学生 起業 やめとけ」という言葉です。なぜ、これほど「やめとけ」という言葉をネット上で見かけるのでしょうか。「やめとけ」といわれる理由を次より紹介しましょう。

「趣味・遊び」と「ビジネス」の線引きができていない

大学生の起業は、ほとんどが「なんとなくかっこいいから」などという理由で、サークルの仲間たちとの軽いノリで始めるケースが少なくありません。そのような人たちは、真面目にビジネスをやるという意識が薄く、会社ではなく「会社ごっこ」なノリです。

そんな、学生ノリとビジネスの線引きが出ていない人たちは、公私の区別ができていません。そのようなノリだと、誰と誰が仲が悪くなる、誰と誰が付き合って別れてといった、ビジネス以外の問題が発生して、ビジネスそのものに支障をきたします。

そのような経験を経て「余計な私情とビジネスをきっちりと区別をして、システマチックに対応」という考えを確立して、事業を進展させる例も少なくありません。

しかし、ほとんどの大学生たちは、この時点で嫌になって会社ごっこを放棄してしまうでしょう。

上手くいった場合、調子に乗ってしまう

現在は、オンラインショップなどにより、実店舗を持たなくても商売が可能であるため、大学生の起業はそれほど手間はかかりません。また、ある程度事業がうまくいけば、それだけ他の同世代の学生より金回りが良くなります。

ビジネスで得た収益をさらに事業拡大のため、社会貢献のために使うといった、良いお金の使い方ができれば問題ありません。しかし、それで金遣いが荒くなる人もいます。

大学生のうちから高級車を乗り回し、夜遊びが派手になり、「他の大学生ができないような生活をしている俺ってかっこいい」と勘違いをしてしまうでしょう。

これが、年齢を重ねて人生経験・社会人経験が豊富な人であれば、そのような間違いはせずにしっかりと自制できます。しかし、完全な社会人でなく人生経験が乏しい若者であれば、そのような間違ったお金の使い方を続けてしまいます。

このような姿勢だと当然ながら長続きはせずに、事業も続かない・ビジネスで関わっていた人は離れてしまう・調子に乗って購入した高級車や各種ブランド品はすべて手放すといった事態になるでしょう。

若いうちから借金生活になる

ネットが普及した現在は、コスト削減・業務の効率化・事業のためのスペース不要といった、ネット以前には実現できなかったことが可能になりました。

そのため、昔のように各方面に頭を下げて融資を受け、多額の初期費用・資本金を用意する必要がなく、資金力に乏しい大学生であっても、気軽に起業ができます。

しかし、それでも事業を展開する以上は、ある程度の資金が必要です。事業が成功すれば資金回収ができますが、失敗すれば決して安くない損害が発生するデメリットがあります。

ある程度の社会人経験がある人であれば、借金を背負ったとしても経験を活かして返済する手段が見つかるでしょう。しかし、社会人・人生経験の乏しい大学生だと、学生の身分から借金を背負って返済の目処も立たないといった事態まで追い込まれるかもしれません。

 

大学生の起業は、メリットもある!

「やめとけ」というイメージがある大学生の起業は、先述した通り、実際にいくつかのデメリットも存在します。しかし、大学生の起業は決してデメリットだけでなく、大学生ならではのメリットもあるのです。

では、大学生起業のメリットとはどんなことがあるのか、以下より紹介しましょう。

人生経験になる・アピールポイントになる

大学生での起業は、今までの人生で経験してないことであり、楽しいことだけでなく苦労も少なくないでしょう。苦労という点を指して「やめとけ」という意見が多いのでしょうが、大学生起業は遊びではなく立派なビジネスであり、ビジネスでお金が発生する以上は楽ではないのは当たり前です。

現在は業務の効率化・短縮化が促進されているので、さまざまな失敗をして苦労をするのは、ただの徒労と考えている人も多いでしょう。「若いうちの苦労は買ってでもしろ」という昭和の考えは古いのかもしれません。

しかし起業をする大学生は、他の大学生よりも精神的に大人かもしれませんが、まだ人生経験の乏しい若者です。そのような若い人が起業を通してさまざまな苦労をすれば、今後のビジネス・人生において多大な糧となるでしょう。

また、大学生の起業は、就職活動においてもアピールポイントになります。豊富な経験、それにより得た知識とスキルは、企業側にとって即戦力が期待できる人材と判断されるでしょう。

目上の人たちに可愛がられる

大学生という若い立場でありながら、事業を頑張っている人材は、業界の先輩や目上の人たちから好意的に受け入れられることが多いです。人によっては、自分の息子ぐらいの若者が切磋琢磨している姿は、若い時の自分の姿を重ねて、応援したくなるでしょう。そのような層に気に入られれれば、ビジネスにおいてもサポート・相談に対応してもらえるでしょう。

ただし、最初から「先輩に気に入ってもらえれば可愛がってもらえて、色々と助けてくれるだろう」と考えてはいけません。最初から太鼓持ちの姿勢で来ると「調子のいいやつ」とすぐに見抜かれて、相手にされません。業界の先輩・目上の人たちは、厳しい業界を生き抜いて地位を築いたスペシャリストです。人を見る目も厳しいので軽い考えで近づくと、すぐに愛想を尽かされるでしょう。

 

大学生の起業、失敗しないための秘訣

大学生の企業において重要なのは、さまざまな失敗例を知っておくこと、そしてその失敗はどんな原因で起きたのか、失敗を回避するためにはどんな対処法があるのか、という点をしっかりと把握することです。

では、大学生の起業で失敗しないためのポイントとは何か、次より説明しましょう。

「なぜ起業するのか」と目的をはっきりさせる

大学生の起業でやりがちなのが、「かっこいいから」「サークル仲間とのノリで」というパターンです。この場合、あくまで大学生という枠内での会社ごっこで終始してしまうので、ビジネスとして何も進展はないでしょう。

会社ごっこの状態だと、先述した仲間内でのトラブル(恋愛人間関係などのゴタゴタ)が起きてしまい、大学生としての生活さえ面倒なことに発展しかねません。

そのような失敗を回避して起業を成功させるためには、目的をはっきりとさせることです。

  • 起業をして具体的に何をやりたいか
  • 大学卒業後も継続したいのか
  • 大学在籍中のみの活動なのか

しっかりとコンセプトを確立しておけば、その後の活動も円滑に行なえるでしょう。ただの思い出作りか、今後の人生の活動の延長なのか、はっきりとさせておきましょう。

少しずつ事業拡大する

大学生で起業をする人の中には、過去の大学生起業の先人たちを意識して、大きなビジネスをやりたいと野望に燃えている人もいるでしょう。そのような大きな夢を持つのは良いことですが、あまりにも大きな風呂敷を広げてもそれを実行するのは人生経験のない一大学生である自分です。

親が資産家で大きなバックアップがあれば話は別ですが、資金もないコネもない実績のない状態で起業をして、いきなり大きなことをやろうとすると、無理が生じます。大きな事業のためには資金が必要ですが、無理やり資金繰りで多大な借金を背負っても、それを返済できる保証はありません。

大きな目標を持つのはいいですが、まずは目の前の実現可能な小さな業務を始めて、少しずつ実績を積むのがベストなやり方です。そして成功を積み重ねながら、最終目標の大きな夢に到達するのが、無難な進め方といえるでしょう。

徹底したコスト削減

大学生の起業はどうしても大学生の仲間たちが集まってワイワイとサークルのノリになりがちです。仲間が大勢いればそれだけ頼もしいですが、現実問題として人材が必要以上にいると、それだけコストがかかります。

せっかくクラウド化が可能なネットというツールがあるのにそれを最大限に活かさないのは、もったいない話です。ビジネスの基本はいかにハイコストパフォーマンスを実現させて無駄を省くことにあります。

「彼はムードメーカーだから」「彼は何をやってもダメだけど動物的なひらめきがある」などという理由で、自分の好きな人たちを多数そばに置く人もいるでしょう。しかしその場合、無駄な費用がかかるだけで、効率化は進みません。

現在はスマホが一つあるだけで商売ができるといわれている時代です。人材は最小限にして徹底したコスト削減を図りましょう。

 

まとめ

日本・海外問わず、「大学生のうちからビジネスを開始して、それが世間を席巻する一大企業へと発展した」という例は珍しくありません。それに加えて近年ではネットの普及により、起業をするのが複雑でないご時世になりました。そんな時代において、なぜ「大学生 起業 やめとけ」という情報がネット上に蔓延しているのでしょうか。

それは、ほんの一部の有能な大学生を除いて、ほとんどの大学生がその場のノリ、見栄だけで起業を始めて失敗するからです。中には真剣にビジネスをやりたくて真面目に起業をする学生もいますが、そのような真面目な人はメンタルが強くなく社会人経験も乏しいため、子ども扱いされて心が折れてしまうケースが少なくありません。

大学生の起業というとどうしても学生ノリで始めてしまいがちですが、最初の段階から明確なビジョン・最終目標を持って、ビジネスの世界に挑まないといけません。

高い志と多少の逆行にも負けない強い心を持って、起業を実践しましょう。

 

 

 

「日本経済大学」では、留学生の就職活動の支援を目的とした、留学生対象の専門ゼミを開講しています。そこでは、BJTビジネス日本語能力テストの受験を推奨し、学習も行っています。

■日本経済大学(都築学園グループ / (学)都築育英学園)

都築学園グループは、「個性の伸展による人生練磨」を建学の精神とし1956年に設立された大学です。2018年に開学50周年を迎えた日本経済大学は、経済・経営の実学に特化した2学部6学科17の専門コースを持っています。日本有数の、留学生を抱える国際色豊かな大学です。

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