キャリアコンサルタントになるにはどうする?

今後ニーズが高まる国家資格!

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「キャリアコンサルタント」という資格・仕事を知っていますか?

キャリアコンサルタントという言葉を聞いて、どのような仕事を思い浮かべますか?

キャリアコンサルタントは、企業内の人材育成、学校教員、人事管理、採用、に関わる組織開発に携わる方におすすめの資格です。これから資格を取得しようか迷っている方のために、キャリアコンサルタントの資格内容を詳しく紹介させていただきます。

1.キャリアコンサルタントとは

キャリアコンサルタントは、学生、求職者、在職者の職業選択や能力開発に関する相談やアドバイスを行う専門職です。キャリアコンサルタントは2016年4月施行の職業能力開発促進法において国家資格と規定されました。

キャリアコンサルタントの主な業務は、職業の選択、職業生活設計・職業能力の開発と向上に関するアドバイスを提供することです。

また、キャリアコンサルタントが行う業務は、キャリアコンサルティングと呼ばれています。

政府は2022年4月に職業能力開発促進法を改正し、企業内でのキャリアコンサルティング機会の確保を明確化しました。さらに、2022年6月には「職場における学習・再学習の推進に関するガイドライン」が策定され、経営者、現場リーダー、キャリアコンサルタントの役割が明確化されました。

さらに2021年4月に施行された高年齢者雇用安定法の改正により、現行法で定められている65歳までの雇用確保義務に加え、70歳までの就業確保措置をとることが努力義務となりました。そのため、各社員が自らのキャリアを主体的に見直し、リカレント教育やリスキリングを行いながら、活躍できる会社づくりが重要となってきます。

企業におけるキャリアコンサルタントの重要性と必要性は、今後ますます高まっていくでしょう。

2.キャリアコンサルティングとは

ではキャリアコンサルタントの業務であるキャリアコンサルティングとはなんでしょう?

キャリアコンサルティングとは、一人ひとりに合ったキャリアを形成するための支援です。単に仕事を紹介するということではありません。個別のカウンセリングを通じて、個人のスキル、経験、価値観、興味などに基づいて、理想的なキャリアの選択を検討します。

人生で出会う様々な経験を積極的に受け入れ、成長の糧としてその人がより幸せな人生を描くためのサポートなのです。

相談者はキャリアカウンセリングを受けることで、客観的な視点を身につけ、自分の適性に気づき、自分の希望に合ったライフスタイルや理想のキャリアを見つけることができます。

近年、終身雇用や年功序列などの、これまで普通にあった雇用形態がどんどん変わっていっています。また、正社員、契約社員、派遣社員、業務委託契約など雇用形態がさまざまに分かれ、さらにリモートワークや在宅勤務など働き方の選択肢が増えました。しかし、選択肢が多種多様だからと言って、自分が希望する環境や働き方を選ぶことは難しい状態です。

このような状況下で、自分の能力を最大限に発揮し、自分のライフスタイルに合った仕事を見つけるためには、キャリアカウンセリングによる客観的な支援が役に立ちます。

①自己理解

自分の適性を理解するために、経歴、経験、資格、スキルなどを明らかにし、自分自身への理解を深めます。

また、自分の強みや理想の働き方をもとに仕事への希望を明確にし、趣味や興味から自分の能力や価値観を理解することもします。

自分を客観的に見つめながら、自分に合った職種や働き方を考えていきます。

キャリアコンサルティングでは、主に下記の3つのことを行い、その人に合ったキャリアプランを検討します。

②環境分析

環境分析とは、上記の自己理解に1つとも言えますが、自分の置かれている環境がどのようなもので、どう対処していくかを考慮することが大切です。

職場や家庭で自分がどのような立場にあり、人々とどのように関わっているかを客観的に考えることで、自分に合った働き方の理解を深めることができます。

③目標・目指すキャリアの設定

「自己理解」と「環境分析」から見えるセルフイメージをもとに、将来のキャリアプランを構築していきます。なりたいもの、やりたいことの目標を設定し、それを達成するために必要なステップを優先度の高いものから取り入れていきます。これにより、適性とライフスタイルを両立させたキャリアプランを立てることができます。

3.キャリアコンサルタントになるには?

キャリアコンサルタントになるには、資格試験を受けて合格しなければなりません。国家資格であるキャリアコンサルタントの資格を取得するためのステップや難易度、合格率を解説していきます。

①キャリアコンサルタント試験の受験資格

キャリアコンサルタント試験を受けるためには、下記3つのいずれかの要件を満たす必要があります。

(1)厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した方
(2)労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する方
(3)技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した方

未経験でキャリアコンサルタントを目指すなら、(1)の厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了することが最短の方法です。

②キャリアコンサルタント試験の受験

試験は厚生労働大臣の登録を受けた機関が実施し、学科試験と実技試験があります。実施機関は特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会と特定非営利活動法人日本キャリア開発協会(JCDA)の2機関です。筆記試験は同一日に共通問題で行われますが、実技試験の内容は若干異なります。

キャリアコンサルタント資格試験は、通常年に3回実施されます。

(1)学科試験について

【出題形式】四肢択一のマークシート方式
【問題数】50問
【試験時間】100分
【合格基準】100点満点中70点以上
【受験料】8,900円(税込)

(2)実技試験について

【論述試験】
・キャリアコンサルティング協議会:事例記述を読み、設問に解答する記述方式
・日本キャリア開発協会(JCDA):逐語記録を読み、設問に解答する記述方式
【試験時間】50分
【実技試験】ロールプレイと口頭試験
【試験時間】ロールプレイ20分・口頭試験5分
【合格基準】100点満点中90点以上
【受験料】29,900円(税込)

受験申込受付は、試験日の約3か月前から開始します。 試験結果は、試験日の約1か月後に通知されます。

③名簿への登録

キャリアコンサルタント試験合格者は、キャリアコンサルタント名簿への登録が必要です。 登録が完了していないと、キャリアコンサルタントになることはできません。

国家資格キャリアコンサルタントWEBサイト登録センターのマイページから申請後、登録センターに登録申請書と試験の合格証の写しなどの書類を郵送します。登録センターでの審査、手数料の支払いなどを踏み、登録証が発行されます。

登録には登録免許税9,000円、登録手数料8,000円の合計17,000円が必要で、登録証は登録申請から2カ月ほどで本人の住所に郵送されます。

④キャリアコンサルタント試験の合格率と難易度

キャリアコンサルタントの合格率は、学科試験・実技試験ともに約50~60%です。キャリアコンサルタント試験は年に3回あり、合格科目は次の試験に持ち越すことができるため、社労士や行政書士のように年1回しか開催されない他の国家資格に比べると合格率が高い試験です。

そのため、難易度は比較的低いと言われています。キャリアコンサルタントの初心者や経験の浅い方でも、受験資格を取得してしっかり勉強すれば合格が可能です。

しかし、近年は合格率が低下しており、徐々に難易度が上がっているようです。油断せず、面接と学科試験対策を万全にしておく必要があります。

⑤キャリアコンサルタント資格の更新

キャリアコンサルタントの資格を維持するには5年ごとの更新が必要です。登録を更新するには、厚生労働大臣が指定する知識については8時間以上、技能については30時間以上の講習を受講する必要があります。登録更新の際には、更新手数料として8,000円がかかります。

4.キャリアコンサルタント資格取得のメリット

次にキャリアコンサルタントの資格を取得するとどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

①就職・転職に有利

キャリアコンサルタントは国家資格であり、資格を持っている人だけが名乗ることができます。そのため、人材会社やハローワークなどの公的機関だけでなく、一般企業・組織、教育機関、就職・転職市場、自立支援施設、医療・福祉系など、幅広いチャンスがあります。

また、企業向けセミナーの開催や職場環境の改善支援もキャリアコンサルタントの仕事の一部ですので、個人向けのコンサル業務にとどまらず、幅広く活躍することができます

②権威のある資格

キャリアコンサルタントは名称独占資格なので、無資格でキャリアコンサルティングを行う人と比べると権威の高さが全然違います。信頼を得やすいため、多くの相談者が安心して本音を話してくれます。

キャリアコンサルタント資格は5年ごとの更新が必要なため、スキルや知識の継続的なアップデートが不可欠です。学習の継続は、相談者をサポートすることに直結し、さらには自己の成長につながる仕事と言えます。

③企業・組織のメリットになる

キャリアコンサルタントを採用することで、企業や組織での社員の離職防止や、モチベーション・生産性の向上が期待できます。

日本の企業ではまだ、キャリアコンサルタントの導入は10%にも満たない状態ではありますが、導入している企業やその従業員の評価は高いため、今後ニーズは増えていくでしょう。

キャリアコンサルティングの導入により、従業員がより意欲的に仕事に打ち込めるようになれば、会社全体の生産性向上が期待できます。また、職場環境で重要な人間関係の改善に効果があれば、人間関係が原因で離職する人を防ぐことも可能になります。

キャリアコンサルティングの導入は、快適で安全な職場環境を提供する上で非常に効果的です。

おわりに

キャリアコンサルタントは、就職や転職の相談から、能力開発やキャリアアップを支援する職業として、大きな注目を集めています。キャリアコンサルタントを採用し、従業員のキャリア支援を行う企業が増えています。

厚生労働省も、高度なキャリアコンサルタントを養成するため、講座時間や試験内容の見直しを進めています。

働き方が多様化する中、非正規社員、派遣社員、正社員を問わず、現状よりも前進するためにはキャリア形成が欠かせません。 キャリアコンサルタントは、一人ひとりの雇用を守るために役立つ職業です。

近年、小中学校でのキャリア教育も積極的に行われていることから、教育機関におけるキャリアコンサルタントの活躍の幅は、今後も多岐に渡っていくことが予想されます。

日本経済大学について

日本経済大学は、幼稚園から大学院まで全国に30以上の学校を展開する「都築学園グループ」が運営する1968年に開校した大学です。福岡県に本部を置き、神戸三宮、東京渋谷と3つのキャンパスがあり、経済学と経営学を中心に、2学部6学科18の専門コースがあります。

日本経済大学は、あえて総合大学の形態をとらずに経済学、経営学に特化し、経済・経営系専門の単科大学としてこだわりを持ち続け、その専門性を守り続けています。

独創性という唯一無二の創造性は個性のみが持つパワーです。専門の領域から専門職へ、そしてさらには自らの使命である天職へと生涯を通して自己実現を全うしていく「個性の伸展による人生練磨」を日本経済大学は推進しています。

また、日本経済大学では、資格取得やインターンシップなどのキャリアサポートも充実しており、高い就職率を誇ります。

多くの大学が3年次から就活支援を開始する中、日本経済大学では1年次からキャリアデザインを形成し、就職活動を見据えた個人の活動を支援しています。自分の将来像を持ち、1年次から専門分野を学べるのも日本経済大学の魅力です。

ご興味がありましたら、是非ホームページ(https://www.jue.ac.jp/)をご確認ください。

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