英語の試験にはさまざまな種類がありますが、その中でも「TOEFL」と「TOEIC」、「IELTS」という名前を聞いたことはありますか?
これらの試験は、英語力を測定するためのものであり、留学や就職、海外での冒険に挑むために欠かせない存在です。
この記事では、TOEFL、TOEIC、IELTSの違いや特徴を徹底解説します。これから、海外留学を考えている方、就職に英語力が必要な方、将来海外で暮らしてみたいと思っている方は、是非読み進めてください。
1.TOEFLとは
① TOEFLの概要
TOEFL(Test of English as a Foreign Language)は、世界中で実績のある英語能力測定試験です。この試験は、1964年にETS(Educational Testing Service)によって開発され、現在までに世界中で3500万人以上が受験しています。日本でも2000年以降、100万人以上の受験者があります。
TOEFLは、英語圏の大学や大学院への入学を目指す人々の英語力を測定することを目的としています。世界基準のテストとして位置づけられており、その信頼性と普及度の高さから、海外留学を考える学生や職業上のニーズを持つ人々にとって重要なテストとなっています。
② TOEFLの試験内容
TOEFLは、リスニング、リーディング、スピーキング、ライティングの4つのセクションで構成されています。
リスニングセクションでは、英語の会話や講義を聞いて質問に答える能力を評価します。リーディングセクションでは、英語の文章を読んで理解し、質問に答える能力を測定します。
スピーキングセクションでは、与えられたトピックについて意見を述べたり、課題を解決したりするスキルを評価します。ライティングセクションでは、与えられたテーマについてのエッセイを書く能力を測定します。
TOEFLの試験は、コンピューターベースで行われるiBT(Internet-Based Testing)形式が一般的です。受験者は試験会場で指定されたコンピュータを使用して試験を受けます。
③ TOEFLを受験する目的
TOEFLを受験する主な目的は、海外留学や英語圏の大学への入学を目指すために英語力を証明することです。多くの大学がTOEFLのスコアを入学基準として採用しており、受験者の英語力を客観的に評価する重要な指標となっています。
また、TOEFLのスコアは、就職活動や職場での昇進などの場面でも利用されることがあります。企業や組織が英語力の評価を行う際に、TOEFLのスコアは信頼性の高い指標となるため、一定の要求水準を満たす必要があります。
さらに、TOEFLの受験は、英語力を向上させるための目標設定や自己評価にも役立ちます。自身の英語力を客観的に測定し、弱点や改善すべき点を把握することで、効果的な学習計画を立てることができます。
2.TOEICとは
① TOEICの概要
TOEIC(Test of English for International Communication)は、アメリカの教育試験サービス(ETS)が開発し、一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会が実施・運営する試験です。TOEICは、オフィスや日常生活における英語によるコミュニケーション能力を幅広く測定することを目的としています。TOEICは世界160カ国で実施されており、特定の文化に依存せずに誰もが受験できる「グローバルスタンダード」として位置づけられています。
TOEICは実際のオフィスや日常生活で必要な英語によるコミュニケーション能力を測定し、試験結果は合格・不合格ではなく、スコアで表示されます。これにより、自分の現在の英語力を正確に把握し、目標を設定することができます。
TOEICには、以下の2つのテストブランドがあります。
(1) TOEIC® Tests: 日常生活やグローバルビジネスにおける活きた英語力を測定する世界共通のテストです。TOEIC® Listening & Reading TestとTOEIC® Speaking & Writing Testがあり、4つの英語コミュニケーション能力を評価します。
(2) TOEIC Bridge® Tests: 初級者から中級者を対象とした日常生活における英語力を測定する世界共通のテストです。TOEIC Bridge® Listening & Reading TestとTOEIC Bridge® Speaking & Writing Testがあり、4つの英語コミュニケーション能力を評価します。
② TOEICの試験内容
TOEICの試験は、聞く・読む・話す・書くの4つの英語コミュニケーション能力を測定します。
TOEIC® Testsには、以下の2つのテストがあります。
(1) TOEIC® Listening & Reading Test: 話者や文章を聞いて理解し、質問に答える能力と、英語の文章を読んで理解し、質問に答える能力を測定します。
(2) TOEIC® Speaking & Writing Test: 与えられたトピックについて話したり、意見を述べたりするスピーキング能力と、与えられたテーマについてのエッセイを書くライティング能力を測定します。
TOEIC Bridge® Testsでは、以下の2つのテストがあります。
(1) TOEIC Bridge® Listening & Reading Test: 話者や文章を聞いて理解し、質問に答える能力と、英語の文章を読んで理解し、質問に答える能力を測定します。
(2) TOEIC Bridge® Speaking & Writing Test: 与えられたトピックについて話したり、意見を述べたりするスピーキング能力と、与えられたテーマについてのエッセイを書くライティング能力を測定します。
③ TOEICを受験する目的
TOEICを受験する主な目的は、オフィスや日常生活での英語によるコミュニケーション能力を測定することです。以下にTOEICを受験する目的のいくつかをご紹介します。
・学校や大学への進学: TOEICのスコアは、大学や大学院への進学時の英語力評価の一つとして利用されることがあります。高いスコアを獲得することで、海外の優れた学術環境で学ぶ機会を得ることができます。
・就職や転職: 多くの企業がTOEICのスコアを参考に採用・昇進の判断材料としています。高いスコアを持つことで、就職活動や転職において有利なポジションを獲得する可能性が高まります。
・キャリアアップ: TOEICのスコアは、職場でのスキルアップや昇進にも役立ちます。ビジネス上のコミュニケーション能力を示すことで、責任あるポジションや国際的なプロジェクトへの参加など、キャリアの成長につながる機会を得ることができます。
・自己評価と目標設定: TOEICの受験により、自分の英語力を客観的に評価し、現在のレベルや改善すべき点を把握することができます。これにより、具体的な目標を設定し、学習計画を立てることができます。
・海外での活動や留学: TOEICのスコアは、海外での仕事や留学における英語力の要件として利用されることがあります。高いスコアを持つことで、海外赴任や留学プログラムへの参加の機会を広げることができます。
TOEICを受験することで、自分の英語力を客観的に測定し、目標設定やスキルアップに役立てることができます。また、大学や就職活動、キャリアの成長、海外での活動など、様々な場面でTOEICのスコアは重要な要素となります。
3.IELTSとは
① IELTSの概要
IELTSとは、ブリティッシュ・カウンシルとIELTSオーストラリア・ケンブリッジ大学英語検定機構が共同で運営し、世界140ヵ国の1,600以上の会場で受験することができる試験です。
IELTSは、海外留学や研修のために英語力を証明する場合や、イギリス・オーストラリア・カナダなどへの海外移住申請をする場合などに利用されます。
イギリス・オーストラリア・カナダ・ニュージーランドのほぼ全ての高等教育機関で認められており、近年はアメリカでもTOEFLに加えてIELTSも認める高等教育機関が増えてきました。
② IELTSの試験内容
IELTSの試験は、ペーパーベースとコンピューターベースの2つの方法で受験することができます。
ペーパーベースの試験は、月に4回(木1回・土3回)のスケジュールで受けることができます。コンピューターベースの試験は、ほぼ毎日開催されています(月曜日は開催されていない場合もあります)。
コンピューターベースの試験では、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの順番で行われます。ペーパーベースの試験では、ライティング、リーディング、リスニング、スピーキングの順番です。自分に合った受験方法を選ぶことが重要です。
③ IELTSを受験する目的
IELTSは、留学や移住のための英語力証明に利用され、世界中の教育機関や雇用主に認められています。IELTSを受験する主な目的は、留学や移住のために必要な英語力を証明することです。
アカデミックモジュールのIELTSスコアは、英語を使用した大学や大学院への入学資格として認められます。学術的な英語の理解力や論文の執筆能力が評価されます。
ジェネラルトレーニングモジュールのIELTSスコアは、就労や職業訓練、移住などの非学術的な目的での英語能力を証明するために使用されます。
また、IELTS for UKVI(UK Visa and Immigration)は、英国ビザ申請のための英語能力証明として必要です。
4.TOEFLとTOEIC、IELTSの違い
① 試験形式の違い
TOEFLとTOEIC、IELTSは、試験形式において異なる特徴を持っています。
TOEFLは、英語を母国語としない人々の英語能力を測定するための試験です。コンピューターベースの形式が一般的で、リスニング、リーディング、スピーキング、ライティングの4つのセクションから成り立ちます。
TOEICは、ビジネスシーンでのコミュニケーション能力を測定するための試験です。リスニングとリーディングの2つのセクションで構成されており、紙ベースとコンピューターベースの両方の形式があります。
IELTSは、留学や移住を目指す人々の英語能力を測定するための試験です。リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4つのセクションで構成されており、ペーパーベースとコンピューターベースの両方の形式があります。
② 評価基準の違い
TOEFL、TOEIC、IELTSの評価基準も異なります。
TOEFLでは、セクションごとに得点が計算され、総合スコアが出されます。スコアは0から120点の範囲で表され、各セクションの得点と総合スコアが受験者に報告されます。
TOEICでは、リスニングとリーディングのセクションごとに得点が計算され、各セクションの得点と総合スコアが受験者に報告されます。スコアは10から990点の範囲で表されます。
IELTSでは、各セクションのスコアがバンドスコアとして表されます。リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの各セクションのバンドスコアが報告され、これらのスコアの平均値が受験者の総合バンドスコアとなります。バンドスコアは0から9までの範囲で表されます。
③ 目的の違い
TOEFL、TOEIC、IELTSの試験は、それぞれ異なる目的に使用されます。
TOEFLは、海外の大学や大学院への留学を考えている人々が主に受験します。学術的な環境での英語の理解力やコミュニケーション能力を評価するため、アカデミックな目的に適しています。
TOEICは、ビジネス環境での英語コミュニケーション能力を評価するための試験です。企業や就職活動、キャリアアップのために受験することが一般的です。
IELTSは、留学や移住を目指す人々が受験することが多いです。英語圏の大学への入学やビザ申請のために必要な英語能力を証明するための試験です。アカデミックモジュールとジェネラルトレーニングモジュールがあり、留学や移住の目的に応じて選択することができます。
以上が、TOEFL、TOEIC、IELTSの試験形式、評価基準、目的の違いについての概要です。受験を検討する際には、自身の目的や必要なスコア要件に合わせて適切な試験を選択することが重要です。
おわりに
TOEFL、TOEIC、IELTSの違いについて詳しく見てきました。それぞれの試験は異なる目的や評価基準を持ち、受験者にとっては重要な選択肢となります。TOEFLは大学進学を考える人に適しており、TOEICはビジネスシーンでの英語力を証明するのに役立ちます。一方、IELTSは留学や移住を目指す人に広く受け入れられています。どの試験を選ぶにしても、自分の目標やニーズに合わせて準備をすることが重要です。
英語の力を高めるためには、努力と継続が必要です。試験対策の勉強や実践的な英語の使用を通じて、自信をつけていきましょう。また、試験だけでなく、実際のコミュニケーションや文化の理解を深めることも大切です。
最後に、自分の目標に向かって頑張ることを忘れずに。英語の力を身につけることは、新たな可能性を広げる一歩となるでしょう。未来への冒険が始まる前に、自分の英語力を試してみてはいかがでしょうか。幸運を祈ります!
日本経済大学でTOEICを取得する 資格取得やインターンシップといったキャリアサポートが充実している、日本経済大学の福岡校・渋谷校にある経営学部・経営学科では、在学中に取得可能な資格にTOEICが含まれています。特にグローバルビジネス学科は、英語の学習に非常に力を入れており、3年次には就職に向けTOEICで高得点を取得できるようサポートがされます。 多くの大学が3年次から就活支援を開始する中、日本経済大学では1年次からキャリアデザインを形成し、就職活動を見据えた支援をしています。1年次から将来のビジョンを持ち、専門分野を学べるのが日本経済大学の特徴です。 是非、日本経済大学ホームページ(https://www.jue.ac.jp/)にて確認してみてください。