短大と専門学校、どちらが適している?

それぞれのメリットと検討ポイント

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高校卒業後、進路選択は人生における重要な決断の一つです。将来のキャリアや夢に向かって、どのような学びを選ぶかは、自分自身の成長や未来を大きく左右する要素となります。その中で、短大と専門学校という選択肢がありますが、どちらが自分に合っているのかを見極めるためには、それぞれのメリットや検討ポイントをしっかりと理解することが大切です。

この記事では、短大と専門学校のそれぞれのメリットや魅力、比較ポイント、進路選択のポイントについて詳しく解説していきます。自分の将来を見据えて、適切な進路を選ぶための一助となる情報を提供しています。進路選択において迷っている方々のお役に立てることを願いつつ、具体的な情報を掘り下げていきましょう。

1.短大とは?メリットと特徴

①短期大学の基本的な説明

短期大学は、文部科学省によれば「地域の身近な高等教育機関として、短期間で大学としての教養教育やそれを基礎とした専門教育を提供する点にあります。」とされています。要するに、短大は地域に密着しながら、短い期間で幅広い教養や専門知識を身につけられる学びの場なのです。

短大は、学問研究や職業、日常生活に必要な知識や教養を獲得することを目指す教育機関であり、修業年限は通常2~3年です。特徴的なのは、学部という区分けはなく、代わりに専攻ごとに「学科」が存在します。学業を終えると、「短期大学士」の学位を得ることができ、さらに学科によっては保育士や看護師などの専門資格も取得できます。

短大の就学形態にはいくつかのタイプがあり、それぞれ異なる目的や内容を持っています。

・短期大学本科

短期大学は、文部科学省の基準に基づいて設置されており、主に2年間の修業期間を設けています。一部の短大は、4年制大学と提携しており、「短期大学部」という名称になることもありますが、実際には独立した学校です。短期大学部は、大学の学部とは異なる独自の存在です。

卒業後の進路は多岐にわたり、一般企業への就職や4年制大学への編入、海外留学など、さまざまな選択肢が開かれます。

・短期大学専攻科

短大本科を修了後、進学できるのが短期大学専攻科です。学位授与機構(旧・学位授与機構)が設置する「認定専攻科」を修了し、審査に合格すると、学士の学位を取得できます。また、特定の教授研究を行う場合にも専攻科が設置され、1年以上の教育課程を提供しています。

・短期大学別科

短期大学専攻科と比べて、簡易な履修を目指す学科で、1年以上の教育課程が提供されます。

・3年制短大

医療系など、専門知識や技術を必要とする分野や一部学科では、3年間の修業期間が設定されています。

短大は、大学に比べて修業年限は短いですが、より専門的な知識を獲得できる特長があります。近年では、キャリア教育も積極的に導入され、専門職業人材の育成にも力を入れています。

さまざまな分野で専門的な学科が用意されており、幼稚園教諭や保育士、看護師、理学療法士など、将来の目標に合わせた資格取得も可能です。自分の将来像を明確に持つ学生にとって、専門分野に特化した短大は理想的な進学先と言えるでしょう。

②短大のメリットと魅力

●短大のメリット

(1)就職率の高さと短期間の学習
短大は、高い就職率を誇ります。卒業後の進路選びにおいて、安定した就職を希望する人にとって魅力的です。また、修了にかかる期間が2~3年と短く、4年制大学に比べて学費の負担が軽減される点も大きな利点です。

(2)専門的なスキルと資格取得の可能性
短大では専門的な技術や資格を取得することができます。これにより、卒業後すぐに専門職としてのスタートが切れる可能性が高まります。就職市場において専門性を求められる分野では、短大の専門的な教育が大きな強みとなることでしょう。

(3)地域との繋がり
短大は地域に根差した存在として、地元での進学や就職を考える学生に選ばれています。短大自体の数が減少している中でも、地域との密接な関係を築く場として、その重要性が高まっています。自分の地域での就職や進学を望む学生にとって、短大は心強い選択肢となるでしょう。

(4)進学の幅と学士の取得
短大卒業後、4年制大学への編入が可能なことも魅力です。また、短期大学専攻科を経て「学士」の学位を取得する道も開かれました。これにより、短大卒業生も大学卒業生と同等の学位を得ることができ、就職活動において有利なポジションを築くことができます。

●短大のデメリット

(1)学歴の差異と給与面の影響
短大卒業者は「短期大学士」の学位を持ちますが、大卒と比較して学歴の差異が指摘されることがあります。就職や給与面において、大卒との差別待遇が行われることもあるため、その点に注意が必要です。

(2)忙しい学生生活
短大は2年制であるため、授業や就職活動を同時に進めるためのスケジュール管理が求められます。忙しい学生生活を送ることになりますが、充実感のある学びが得られる一方、時間の管理が重要です。

(3)短大数の減少
日本全体で短大数が減少しており、従来の学習スタイルの変化が影響しています。ただし、経済的な事情や進学の制約を抱える学生にとっては、短大が選択肢として注目を浴びています。

総じて、短大は将来の進路や目標に合わせて検討すべき選択肢の一つです。自身の希望やスキル、環境に合わせて、慎重に選択することが大切です。

●短大の魅力

(1)学生一人ひとりに合わせたきめ細かい教育
短期大学は規模がコンパクトで、学生一人ひとりに合わせた教育を重視しています。少人数教育が行われ、教員と学生の距離が近いため、個別指導やカリキュラムの調整が可能です。認証評価による教育質保証も行われ、国際的に通用する「短期大学士」の学位が授与されます。

(2)バランスの取れた充実した教育
2年間の学習を通じて充実した教育が提供されます。幅広い科目をカバーすることで、教養教育から実践的な実習までバランスよく学ぶことができます。さらに、職業に必要な資格取得を支援する授業や学習サポートも充実しています。

(3)教養教育、専門教育、職業教育のバランス
短期大学では教養教育と専門的な教育、職業教育を組み合わせて学ぶことができます。専門分野の資格取得だけでなく、一般企業への就職や4年制大学への編入など多岐にわたる進路が可能です。人間力や社会人としての基礎力も養える特徴があります。

(4)夢がかなう資格・免許の取得
短期大学では保育士、幼稚園教諭、栄養士、看護師、歯科衛生士、介護福祉士などの国家資格・免許を取得できます。さらに、民間資格も含めて多彩な資格取得が可能であり、これらのスキルは将来のキャリアに大いに役立ちます。

(5)資格取得のサポートも充実
短期大学では国家資格・免許の取得に向けた授業やサポートが提供されています。必要な資格やスキルについてアドバイスを受けることができ、就職先や職種に合わせた資格を取得する支援が行われています。

2.専門学校とは?メリットと特徴

①専門学校の基本的な説明

専門学校は、高校を卒業した後に進学する教育機関の一つです。大学や短大とは異なり、多様な学問分野ではなく、職業に特化した知識や技術を短期間で学ぶ場所です。そのため、多くの生徒に支持されています。

専門学校には美容、調理、ビジネス、IT、デザインなどの種類があり、興味や将来の目標に合わせて選ぶことが大切です。

学ぶ期間は一般的に2年制で、専攻やコースによっては1年制や3年制、4年制もあります。大学や短期大学が4年間かかるのに対し、専門学校は短期間で実践的なスキルを身につけることが重視されています。

専門学校には専修学校専門課程も含まれ、高校を卒業した人が専門的なスキルを身につけるための学校です。全国には2,805校があり、その中で約59万7,898人の生徒が学んでいます。女子生徒の割合は56.9%です。

進学率・就職率に関して、専門学校は多くの学生を受け入れており、高校卒業後の進路として選ばれることが多いです。新規高校卒業者の専門学校進学率は15%以上を維持しています。専門学校卒業生の就職率は81.3%であり、短期大学や大学よりも高い就職率が報告されています。

専門学校では幅広い分野を学べます。工業、農業、医療、衛生、教育・社会福祉、商業実務、服飾・家政、文化・教養の8つの分野があり、それぞれの分野において多様な職業が存在します。医療や文化・教養分野では特に多くの生徒が学んでいます。

専門学校への入学試験は、一般・推薦・AO入試などがあります。学科によっては実技試験も行われることがあります。基礎学力や適性を評価する試験が行われることで、高いレベルの専門知識や技能を持っている必要はありませんが、専攻分野への適性が重要視されます。

②専門学校のメリットと魅力

●専門学校のメリット

(1)就職に直結する資格を取得できる
専門学校では、実生活や職業に必要なスキルを重視して学びます。専門的な知識や技能を身につけるためのカリキュラムが組まれており、卒業時には即戦力として働けるスキルを習得できます。

(2)同じ目標を持った仲間と学べる
専門学校には、将来の職業や進路が明確な人が多く集まります。同じ目標を持った仲間と学ぶことで、刺激を受け合いながら成長することができます。

(3)職業によっては専門学校卒が有利
特定の職業や業界では、専門学校で学んだ知識や技能が大きなアドバンテージとなることがあります。国家資格の取得を目指す学科もあり、その分野での就職に有利です。

●専門学校のデメリット

(1)大卒以上求人に制約がある
大手企業や一部の業界では、求人条件として「大学卒業以上」という要件が多いです。専門学校卒業者は専門士の称号を得ますが、学士の学位とは異なるため、一部の求人に制約が生じます。

(2)途中で進路変更が難しい
専門学校では特定の分野に特化した学習が行われます。途中で他の職業に興味を持っても、学習内容の特殊性から進路変更が難しい場合があります。

(3)修学期間が短く忙しい
専門学校の修業期間は2年が一般的で、特定の分野に深く専念します。修業期間が短いため、授業と就職活動を同時に進めることが求められます。

●専門学校の魅力

(1) 専門的な専攻分野の学びと実践的な職業教育
専門学校は、特定の専攻分野における知識や技能を習得し、実際の職業で必要なスキルを身につける場所です。ここでは、その魅力について見ていきましょう。

(2) 専門性の高い学びと資格取得の可能性
専門学校では、特定の分野に特化したカリキュラムを提供しています。これにより、専門的な知識や実践的な技能を深く学ぶことができます。また、一部の専門学校では資格取得を目指すためのカリキュラムも用意されており、将来の職業で役立つ資格を取得することができるでしょう。

(3) 編入学やキャリアチェンジの可能性
一部の専門学校は、大学への編入学をサポートしています。専門学校で基礎的な知識やスキルを身につけた後、大学の3年次に編入することで、効率的に学位を取得することができます。また、専門学校で学んだスキルを活かして異なる分野へのキャリアチェンジを考える人にも選択肢として魅力的です。

(4) 実践的な実習と現場での評価
専門学校は実務に即したカリキュラムを重視しており、実習を通じて実際の職業経験を積む機会を提供しています。この実務経験は現場での評価に直結し、就職活動やキャリア形成に有利な要素となります。企業側も実務で活躍できる専門知識やスキルを持つ人材を求めており、専門学校の卒業生はその需要に応える存在として注目されています。

3.短大と専門学校の比較

①カリキュラムの違いと選択肢

短大と専門学校のカリキュラムには、その特性に応じて大きな違いが見られます。短大では、広い教養を身につける機会が提供されます。文理系を問わず、多岐にわたる科目を学ぶことで、幅広い視野や基本的な知識を獲得できます。これにより、将来の進路を柔軟に選ぶ準備ができる一方、専門的なスキルには焦点が当てられていないこともあります。

一方、専門学校は特定の分野に特化した実践的なカリキュラムが提供されます。その分野における専門的な知識や技能を徹底的に学ぶことができ、将来の職業に必要なスキルを高めることができます。短期間で集中的に学ぶため、就職に向けた実践力を高めることが可能です。特に、具体的な職業に興味がある場合や将来のキャリアを明確に描いている場合に適しています。

②学びたい分野に合わせた選択肢の重要性

自分の学びたい分野に合わせて選択肢を考えることは、将来の成功に向けて重要です。短大では、多様な分野から専攻を選ぶことができますが、その分、深く特化した学びを追求することは難しいかもしれません。一方で、専門学校は限られた分野に特化しており、その分野における専門的なスキルや知識を磨くことができます。

自分の強みや興味を基に、どれだけ深く学びたいかを考えることが大切です。短大の場合、広い分野での学びを通じて、多面的な能力を育むことが可能です。一方で専門学校は、特定のスキルを高めるための場であり、その分野での専門家としての道を進む準備ができます。

結局のところ、どちらの選択が最適かは、自分自身の将来のビジョンや目標によります。十分な情報収集と自己分析を行い、自身の志向性に合った教育環境を選ぶことが大切です。

4.進路選択のポイント

①自分の目標と興味を明確にする

進路を選ぶ際に大切なのは、自分の将来の目標や興味を明確にすることです。どのような職業に就きたいのか、どの分野に興味を持っているのかを考えることで、適切な進学先を見つける手助けになります。短大と専門学校はそれぞれ得意とする領域が異なるため、自分の志向性に合った選択をすることが重要です。

②学びたい分野の選択肢をリサーチする

将来の進路を決める際には、学びたい分野の選択肢を広くリサーチすることが必要です。短大と専門学校それぞれにどのような学科やコースが存在するのか、どの分野でどのようなスキルを身につけることができるのかを調査しましょう。学校のウェブサイトや資料、先輩の経験談などを活用して、自分の学びたい分野に合ったプログラムを見つけることが大切です。

③キャリアパスに合ったプログラムを選ぶ

進学先を選ぶ際には、将来のキャリアパスに合ったプログラムを選ぶことが成功への第一歩です。短大や専門学校のカリキュラムを詳しく見て、将来の職業で求められるスキルや知識がきちんと学べるかどうかを確認しましょう。また、学校ごとに提供される就職支援やインターンシップなどのプログラムも重要な要素です。自分のキャリア目標に合致するプログラムを選び、実際の職業選びに向けて着実な準備を整えていきましょう。

5.学校選びのステップ

①オープンキャンパスや説明会への参加

学校選びのステップの1つ目は、オープンキャンパスや説明会への積極的な参加です。学校が開催するイベントに参加することで、実際の校舎や施設を見学する機会を得ることができます。また、教員や在校生との交流を通じて、学校の雰囲気やカリキュラムについて具体的な情報を得ることができます。質問や疑問点を解消するチャンスでもあるため、自分の進路に合った学校を見極めるためにも大切なステップです。

②学校の雰囲気や設備の確認

学校選びの際には、学校の雰囲気や設備も重要なポイントです。学校内の雰囲気が自分に合っているかどうか、教室や実習施設、図書館などの設備が充実しているかどうかを確認しましょう。これらは学習環境や学びの質に影響を与える要素です。実際に足を運んで見て、自分が長期間過ごす場所として適しているかどうかを感じ取ることが大切です。

③入学後のサポート体制の重要性

学校選びの最終段階では、入学後のサポート体制をしっかりと確認することが必要です。入学後のキャリア支援や就職サポート、進学支援など、学校がどのような形で学生をサポートする体制を整えているのかを把握しましょう。卒業後の進路に向けての準備を学校がどれだけバックアップしてくれるかは、自分の将来に大きな影響を与えるポイントです。将来の展望に合ったサポートを提供している学校を選ぶことで、安心して学び続けることができます。

短大と専門学校、どちらが最適かは、自分の目指す道や興味によります。総合的な学びを追求するなら短大、実践的なスキルを身につけたいなら専門学校が選択肢としてあります。進路選択は将来を左右する重要な選択です。自分の目標をしっかりと見つめ、情報を得ながら選択肢を考えてみてください。どちらを選ぶにしても、自分自身の成長と未来のために最良の決断をすることが大切です。

5.短大と専門学校の選択肢を広げる:大学もあります!

最後に、進路選択において大学も忘れてはいけません。短大や専門学校だけでなく、大学も魅力的な選択肢の1つです。大学ではさまざまな学問分野を学びながら、幅広い知識と視野を持つことができます。また、大学は研究機会やキャリアサポートも豊富であり、自分の興味や目標に合わせて学びを深めていくことができます。さらに、独自のカリキュラムや国際的な環境を提供する大学もあり、将来の可能性を広げるための一歩となるでしょう。短大と専門学校だけでなく、大学も含めて幅広い選択肢を検討し、自分の進路に最適なものを見つけることをおすすめします。

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