簿記とFP(ファイナンシャルプランナー)の違いとは何か?

難易度の違いや共通点など色々解説

by info@remi.website

お金にまつわる知識やスキルを身につけることは、現代社会でますます重要になっています。

でも、簿記とFP(ファイナンシャルプランナー)って聞くと、どんな違いがあるのか気になりますよね?それぞれの役割や取得する資格には何が違うのか?

この記事では、簿記とFPの違いを分かりやすく解説します。もし、あなたがお金に関わる仕事に興味があったり、自分自身の資産運用や家計管理に役立てたいと思っているなら、ぜひ読み進めてください。

簿記とFPの世界に足を踏み入れる前に、しっかりとした情報を手に入れておきましょう。

1.簿記とは?

簿記とは、会社のお金の流れを明確にするための技術です。実際には、帳簿と呼ばれる専用のノートに出入金のデータを記録していきます。これにより、会社のお金の動きが可視化されます。

簿記は、会計や経理の専門家だけでなく、他の業種で働く社会人にとっても重要な知識です。簿記を理解することで、会社の利益の仕組みが明らかになり、それをビジネスに活かすことが可能です。

簿記検定には日商簿記、全経簿記、全商簿記の3種類が存在しますが、最も広く認められているのは日本商工会議所簿記検定(通称:日商簿記)です。日商簿記には1級、2級、3級、簿記初級、原価計算初級の5つのレベルがありますが、一般的には3級から受験することが多いです。

就職や転職の際に役立つのは、簿記2級からと言われています。簿記2級は、経理や会計職におけるステップアップのための基礎知識を持つことが求められます。一方、簿記3級は経理・会計職への最初のステップであり、ビジネスパーソンとしての基礎知識を備えるための試験でもあります。

以上のように、簿記の技術は主に会社の運営において必要不可欠なものです。また、企業の経営状態を把握するための重要なツールとしても捉えられます。簿記の知識を持つことで、経済的な視点を持ちながらビジネスを展開することが可能になります。

2.FP(ファイナンシャルプランナー)とは?

ファイナンシャルプランナー(FP)は、お金に関する相談に乗る職業であり、家計の専門家としても知られています。

現代は人生100年時代と言われており、終身雇用制度の崩壊や不安定な経済状況の中で生活していくために、お金に関する知識がますます重要になっています。

FPは相談者の人生の目標を実現するために、豊富なお金の知識を活かし、ライフプランや資産運用に関する提案を行います。

就職、結婚、転職、相続など、人生の節目や重要な決断の際にお金の知識が不足していることが、次のステップへ進む障害となることを防ぐため、FPがサポートする役割を果たしています。

FPになるためには、「ファイナンシャル・プランニング技能検定」に合格することが重要です。この検定をクリアすると、「ファイナンシャル・プランニング技能士」として活動することができ、顧客からの信頼を得ることができます。

ファイナンシャル・プランニング技能検定試験は、学科試験と実技試験の2つの部分で構成されています。

学科試験では、ライフプランニングと資金計画、リスク管理、金融資産運用、タックスプランニング、不動産、相続・事業継承の6つの科目についての知識が問われます。

これらの科目を学び、人生の様々な場面で活用できる金融知識を身につけることが求められます。

実技試験では、実際の相談を想定した問題が出題されます。相談に対して自身の知識を適切に応用し、解決策を提案できる能力が試されます。

FPの3級では、金融全般の基礎知識が求められますが、2級以上になるとより高度な専門知識と実務能力が求められます。

要するに、ファイナンシャルプランナーは、個人のお金に関する相談に応じ、相談者の人生計画に対して経済的な側面からサポートし、適切なアドバイスを提供する専門家なのです。

3.簿記とFPの主な違いとは?

簿記とFP(ファイナンシャルプランナー)の主な違いは以下の通りです。

簿記:

・会社のお金の流れを記録する技術であり、帳簿にデータを記入します。
・会社の内外からの資金の出入りを追跡し、会社の財務状況を把握するために使用されます。
・経理や会計職の人が主に身につける必要がある知識です。
・簿記検定として、日商簿記などの資格試験があります。

FP(ファイナンシャルプランナー):

・お金に関する相談に乗る職業であり、個人のライフプランや資産運用に関する提案を行います。
・相談者の人生の目標やニーズに基づいて、お金の知識を活かし総合的なアドバイスを提供します。
・就職、結婚、転職、相続など、人生の重要な局面でサポートを行います。
・ファイナンシャル・プランニング技能検定などの資格取得が求められます。

これらの違いにより、簿記は主に会社の財務管理や経理業務に関連し、一方、FPは個人のライフプランや資産運用のサポートを行う専門家として活動します。

4.簿記とFPの共通点は?

簿記とFP(ファイナンシャルプランナー)の共通点は以下の通りです。

・お金に関連する知識とスキルを必要とする職業である。
・財務管理や資金の流れに関する専門的な知識を持つことが求められる。
・企業や個人の経済的な側面において助言やサポートを提供する役割を担う。
・相手の目標やニーズを理解し、適切な提案やアドバイスを行うことが求められる。
・法律や規制に関する知識を持ち、適切な範囲での活動を行う。
・相手の経済的な安定や成功をサポートし、持続可能な財務状態を追求する。

簿記とFPは、お金や経済に関する専門知識を持ち、それを活かして相手の財務状況や目標に対して助言や計画を提供する共通点があります。

5.簿記とFPの違いによる役割の違いは?

簿記とFP(ファイナンシャルプランナー)の違いによる役割の違いは以下の通りです。

簿記の役割:

・会社のお金の流れを正確に記録し、財務状況を把握します。
・帳簿にデータを入力し、会社の資金の出入りや収支状況を追跡します。
・会計や経理の専門知識を活用して、企業の財務報告書の作成や税務申告を行います。
・会社の経営状態や利益の分析に基づいて、経営者や関係者に情報提供を行います。

FPの役割:

・個人や家族のライフプランや資産運用に関する相談に乗ります。
・相談者の人生の目標やニーズを把握し、資金計画やリスク管理、資産運用などの提案を行います。
・個別のイベントや転機(就職、結婚、出産、相続など)に対して、財務的な観点からアドバイスを提供します。
・相談者がより安心して人生を歩んでいくための資金計画の立案や適切な金融商品の選択をサポートします。

6.簿記とFPの難易度の違いは?

簿記とFP(ファイナンシャルプランナー)の資格試験の難易度は、合格率と勉強時間の観点から比較することができます。

①合格率の比較

・FPの方が簿記よりも合格率が高い傾向にあります。特にFP3級では、合格率が50%から80%と幅広く、FP2級でも合格率は30%から60%となっています。
・簿記の合格率は簿記3級で約50%、簿記2級で約20%となっており、全体的にFPよりも低い傾向が見られます。

②勉強時間の比較

・簿記とFPの勉強時間は大体同じくらいですが、具体的な範囲には若干の差があります。
・簿記3級の勉強時間は約100時間であり、1日1時間の勉強を3か月弱続けることで合格に必要な実力が身につくと言われています。
・FP3級の勉強時間は約80~100時間で、短期間での合格も可能ですが、重要な部分を効率的に学習することが重要です。
・簿記2級の勉強時間は約200~400時間と言われており、簿記3級よりも幅広い学習時間が必要です。
・FP2級の勉強時間は約150~300時間で、受験資格や実務経験を持つ人が試験を受ける場合が多いため、勉強時間が比較的少なくて済むこともあります。

簿記とFPの難易度の違いは、合格率と勉強時間によって示されます。一般的に、FPの方が合格率が高く、短期間での合格が可能とされています。ただし、簿記の合格率は級によって異なるため、簿記2級の方が難易度が高いと言えます。勉強時間に関しては、簿記2級の方が総じて多くの学習時間が必要です。自身の能力や目標に合わせて、適切な資格を選択することが重要です。

7.簿記とFPの就職先の違いは?

簿記とFP(ファイナンシャルプランナー)の就職先は、異なる特徴を持っています。

簿記の就職先:

・会計事務所や税理士事務所、会計部門など、企業の財務・会計関連の部署が簿記の専門知識を求める主な就職先です。
・簿記の資格を持つことで、経理業務や財務分析、決算業務などの仕事に就くことができます。
・また、公認会計士や税理士などの資格を目指すための第一歩としても簿記の資格が重視されることがあります。

FPの就職先:

・銀行や証券会社、保険会社、金融機関など、金融・保険業界が主な就職先です。
・FPの資格を持つことで、個人や法人の資産運用やリスク管理、保険商品の提案など、お金に関する総合的なアドバイスを行う仕事に就くことができます。
・また、独立してファイナンシャルプランナーとして活動することも可能です。

簿記とFPの就職先は、それぞれの専門分野に関連した業界や職種が異なります。簿記の場合は企業の財務・会計部門や会計事務所が主な就職先となりますが、FPの場合は金融・保険業界や独立しての活動が中心となります。自身の興味や将来のキャリア目標に合わせて、適切な就職先を選択することをお勧めします。

8.簿記とFPのダブルライセンスを持つと?

FPと簿記のダブルライセンスを持つことは、特に法人との関わりが多い場合に非常に有益です。

例えば、保険会社や証券会社で法人向けの営業を行う際には、簿記の知識が役立ちます。簿記の学習を通じて法人の会計や決算書の読み方などの知識を身につけることができます。

FPの資格は主に「個人」に関連するお金のアドバイスをするためのものですが、簿記の知識を加えることで法人営業にも対応できる専門知識を習得することができます。

保険営業の分野では、「個人」に関する知識を持つ人は多く存在しますが、「法人」に関する知識を持っている人は少ないです。

FPと簿記のダブルライセンスを持つことで、個人向けだけでなく法人向けの営業も行うことができるため、お金に関する専門家としての仕事の幅が広がるでしょう。

さらに、企業の財務や会計に関する知識を持つことで、経営者や経理担当者とのコミュニケーションもスムーズに行えます。ダブルライセンスはあなたの専門性と価値を高め、多様な職場や仕事の選択肢を提供してくれるでしょう。

おわりに

簿記とFPの違いを理解することで、お金に関わる仕事や個人の資産運用、家計管理に役立つ情報を手に入れることができます。

簿記は会計や財務の専門知識を学び、会社の経理業務に携わることができる資格です。一方、FPは個人の資産管理やライフプランニングに特化した資格であり、個々のニーズに合わせた的確なアドバイスを提供することができます。

この記事を通じて、簿記とFPの違いについて明確に理解できましたでしょうか?

自身のキャリアや個人のお金に関する計画において、どちらの知識やスキルが必要かを把握することは重要です。適切な選択をするために、知識を深めてステップアップしましょう。

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