昨今のビジネスにおいて、市場の調査や分析等の「マーケティング分野」での知識や経験はビジネスにおいて必須の能力になってきています。
ネットやスマホの普及で加速度的に情報を取得できる現在では、いかにその情報を処理できるかの能力が問われています。
そんなマーケティング分野ですが、学生の皆さんはマーケティング・ビジネス実務検定という民間資格をご存知でしょうか。
今回はマーケティング・ビジネス実務検定の概要や受験方法、取得メリットから勉強法まで網羅。
今後のキャリアを考える上で、ワンステップ上を目指せる資格をご紹介します。
マーケティング・ビジネス実務検定取るにはどうする?:マーケティング・ビジネス実務検定概要
マーケティング・ビジネス実務検定とは?
マーケティング・ビジネス実務検定(The Proficiency Test in Marketing Skill)は、「国際実務マーケティング協会(International Marketing Skill Standardizing Association)」が主催する検定です。
2005年度から開催され、2月、6月、8月、11月の例年4回開催されている検定になります。
現在のマーケティングは流通業やサービス業などの特定業種・業界に問わられず、どんなビジネスにおいても必要なスキルであることから、開催されています。
「実務検定」の名の通り、実務知識や理論をしっかりと客観的に評価するという意図があります。
企画・立案する職だけでなく、営業職や販売職にも対応している資格になります。
マーケティング・ビジネス実務検定の試験オフィシャルテキストは大学などのテキストになることもあるようで、マーケティング分野で活躍したい人やこれからビジネスを自分で始めたい人にとっては学ぶだけでも価値のある検定となっています。
マーケティング・ビジネス実務検定の体系化
マーケティング・ビジネス実務検定の試験では、3つのレベルに分けられています。
一つずつ見ていきましょう。
マーケティング・ビジネス実務検定C級
マーケティング・ビジネス実務検定C級は「定型業務をこなすために必要なマーケティング知識があるレベル」として定義されています。
最も初歩的な分野です。
マーケティングの知識として、
- マーケティング概念
- マーケティング・コンセプト
- マーケティング・マネジメント
- 市場細分化
- 標的市場設定
- マーケティング・リサーチ
- 消費者行動
- 製品戦略
- 価格戦略
- 流動チャネル戦略
- プロモーション戦略
これらの知識の初歩的な部分に関しての知識が求められます。
また、マーケティング事例の
- 時事問題
- メーカー・マーケティング
- 卸売業マーケティング
- 小売業マーケティング
- サービス業マーケティング
- 非営利組織マーケティング
といった実務ケースの初歩的な部分に関して検定を受ける事になります。
出題形式はマーケティング知識が制限時間が1時間30分で、
正誤式:30点
選択式:45点
語群選択式:30点
三答択一式:45点
合計点:150点
マーケティング事例が制限時間45分で
語群選択式:20点
三答択一式:20点
三答択一式:10点
合計点:50点
となっています。
合格基準は200点満点中の160点(80%)です。
マーケティング・ビジネス実務検定B級
マーケティング・ビジネス実務検定B級は「マーケティング業務の運営ができる応用レベル」として定義されています。
B級はマーケティング・ビジネス実務検定において2番目のステップとなります。
B級ではC級でご紹介した知識分野の応用レベルに加え、
- 戦略的マーケティング
- マーケティング情報システム
- マーケティング関連法規
- グローバルマーケティング
- 新しいマーケティング
の分野において基礎レベルでの学習が必要になります。
また、C級でご紹介したマーケティング事例の応用レベルに適応しなければなりません。
出題形式はマーケティング知識が制限時間1時間45分で
正誤式:40点
選択式:60点
語群選択式:60点
四答択一式:40点
合計点:200点
マーケティング事例が制限時間1時間で
正誤式:40点
選択式:20点
四答択一式:20点
語群選択式:20点
合計点:100点
となっています。
合格基準は300点満点中の210点(70%)です。
マーケティング・ビジネス実務検定A級
マーケティング・ビジネス実務検定A級は「マーケティングの戦略立案、意思決定ができる」レベルとして定義されています。
マーケティング・ビジネス実務検定においては最難関のレベルとなります。
A級ではB級の内容をより難化させた検定になります。
具体的には
- 計数管理(マーケティング計数、売り上げ、費用、収益に関する損益計数等のマーケティング分野における計数の理解)
- マーケティング関連法務(独占禁止法や不正競争防止法等の法務関連の正しい知識)
- 特許法等の法規類
これらの知識及び実務レベルでの実践的な内容把握に努めなければなりません。
出題形式はマーケティング知識が制限時間1時間30分で
正誤式:20点
接続式※A群B群:20点
穴埋式:60点
短文記述式:50点
合計点:150点
マーケティング事例が制限時間1時間40分で
正誤式:10点
穴埋式:30点
マーケティング戦略:110点
合計点:150点
となっています。
合格基準は試験によって変わります。
マーケティング・ビジネス実務検定取得メリット
取得メリット①:実務レベルでの知識を学ぶことができる
マーケティング・ビジネス実務検定の取得メリットはいくつかあります。
一つ目は実務レベルでの知識を学ぶことができる点です。
実務レベルの知識を学ぶことができるということは、すなわち今後社会人としてビジネスをやっていく中で、マーケティングの分野において正しく理解し議論を行える人材になれるという事になります。
全てのビジネスは何も計画せずに成功することはまずあり得ません。
きちんと自分のビジネスの分野においてマーケティングを分析しビジネスの計画を実行しなければいけません。
この点においてマーケティングの分析に優れた人間は、商品やサービスの販路の拡大等のそのビジネスにおいて利益を出すには重大な人材であることは間違いありません。
そういった重要なマーケティング分析を様々な手法や経験から実践的に学ぶことができるのがマーケティング・ビジネス実務検定になります。
つまり、取得するにあたって得た知識そのものが学生の皆さんにとってメリットになります。
取得メリット②:就職で有利になる
先述したように、マーケティングの分野はビジネスにおいて必須の分野です。
このマーケティング分野に関して学生の頃からしっかりと学んでいることをアピールできるのは、就職で有利になることは間違いありません。
A級の取得を目指すことができれば、マーケティングに関する一通りの知識を得ていることの証明になります。
段階的に取得が可能な検定なので、勿論C級やB級でも一定の評価はなされるでしょう。
マーケティングを学びたい、実践したいという意欲をアピールするポイントの一つになり得ます。
マーケティング・ビジネス実務検定受験方法
このようにマーケティング・ビジネス実務検定は非常に魅力的な資格です。
ではどのようにマーケティング・ビジネス実務検定を受験することができるのでしょうか?
マーケティング・ビジネス実務検定:日程
日程は年に4回開催されています。
例年2月、6月、8月、11月の4回です。
詳しくは公式サイトを確認しましょう。
試験はwebで行われるので、安定したネット環境が必須になります。
マーケティング・ビジネス実務検定:申し込み方法
webにて受付を行います。締め切りは基本的には一月前前後になるようです。
マーケティング・ビジネス実務検定:受験料
マーケティング・ビジネス実務検定の受験料は
(全て税込)
A級 12760円
B級 7480円
C級 6270円
A・B併願 20240円
B・C併願 13750円
となっています。
マーケティング・ビジネス実務検定:他検定での科目免除
マーケティング・ビジネス実務検定を取得することで、日本貿易実務検定協会主催の貿易実務検定B級試験で貿易マーケティング科目が免除になります。
この免除期間は合格次より3開催有効です。自己申告制なので、気をつけましょう。
マーケティング・ビジネス実務検定の勉強方法
マーケティング・ビジネス実務検定の勉強方法は各種分野においての知識を学ぶ必要があります。
また、過去問などを解き内容を根本から理解することが重要です。
出題傾向に関しては公式サイトにて掲載されているので参考にしましょう。
また学生の皆さんにおいてはマーケティングに関する授業を専攻できる学校を選ぶのも一つの手です。
日本経済大学では商学科においてマーケティングコースを設置。
「デジタル社会に必要なマーケターへ!」をコンセプトに様々なマーケティングについての詳しい知識を学ぶことができます。
また日本経済大学では資格取得奨励金給付制度を実施しています。
マーケティング・ビジネス実務検定も勿論対象になっているので、在学中に取る事を目標にしてみてはいかがでしょうか。
マーケティング・ビジネス実務検定:まとめ
以上、マーケティング・ビジネス実務検定概要や受験方法、取得メリットから勉強法をご紹介してきました。
これからの社会において必要なマーケティングの知識や経験の数々。
学生の皆さんのこれからの未来において、必ず役に立つ経験になり得るでしょう。
資格取得は勿論ですが、テキストを勉強するだけでもビジネスにおいてプラスになることは間違いありません。
ぜひマーケティング・ビジネス実務検定を受験し、アナタのキャリアアップを目指してみてはいかがでしょうか。