経営学部の魅力や面白さとは何か?

by Yuko

大学に進路を決めた高校生のみなさんが将来のことを考えながら大学の学部を決める時、「経営学部」と聞くと会社の経営者を目指す人が学ぶ学部であると考える人が多いかもしれませんが、実は企業で働く人やビジネスを営む人など、あらゆるビジネスパーソンに関係する学問であり、その学ぶ分野は様々です。

今回は、経営学部がいまいちどんなことを学べる学部か分からないけど気になっている大学受験生に向けて、経営学部についての解説と経営学部の魅力や面白さをお伝えいたします。経済学部・経営学部・商学部など経済系の学部で迷っている方もぜひ参考にしてみてください。

 

 

経営学とは?

経営学は一言でいうと、企業や組織を発展させるための学問です。企業や組織、またそれらに関わる全てのことについて、良くするためにはどうするか様々な角度から考え、研究します。例えば、企業や組織を効率よく運営する方法や、その中で働く従業員が働きやすい環境を考えたり、企業が新しい商品やサービスを思案する時にアイディアの生み出す方法や、それらをどうやって顧客に売っていくか、競合他社に打ち勝つにはどうすればよいかなど考えたりすることも経営学です。

また、経営学でいう「組織」とは企業や会社だけではなく、自分が属している規模の小さい集団も含まれるため、企業や会社運営だけはなく、組織に関わるあらゆる人々のための学問ともいえるでしょう。

 

 

経済学部・経営学部・商学部の違いは?

経済系の学部である経済学部・経営学部・商学部の違いを理解していない人は多いかと思います。実際、学問の分野か重なっているところもありますが、それぞれ学ぶ視点に違いがあります。まずはしっかり違いを把握しておきましょう。

<経済学部>

「社会」の発展を追求・論理的な学びを重視

ビジネスや政治も含めた社会全体を対象とし、経済社会の流れや仕組み、社会問題を学ぶ学問です。企業によって商品やサービスが作られ、市場で売られたものを私たちが選んで購入し、消費するといった流れの「市場経済」の仕組みを学びます。主に理論的な学びが多い学部でもあります。また、文系ですが分析に数式やグラフ、微積分や線形代数など数学も必要となってきます。

<経営学部>

「企業」の発展を研究・実践的な学びを重視

企業や組織の経営のしくみを対象とし、どのようにすれば企業や組織が持続するかを学ぶ学問です。新しい商品やサービスの提供、新規ビジネス、それに関わる組織の立ち上げと育成など、人や物、お金、時間、情報などといった「経営資源」をいかに効率よく活用させて企業を発展させるかというマネジメント法を学びます。実践的な学びを重視した学部です。

<商学部>

「商品・サービス」を中心に考察・実践的な学びを重視

企業や、企業と消費者の間で行われる商品またはサービスの取引など、ビジネスに関する領域を対象とし、店舗の実践的な経営・運営、それらに関わる問題について学ぶ学問です。店舗の商品の品揃え、陳列、接客サービス、広告、販売促進、イベントの企画など、企業と消費者を結ぶ役割を果たすビジネスを学びます。経営学部と同じく、実践的な学びが中心の学部になります。

 

 

経営学部の魅力や面白さとは?

経営学部に入って学ぶことで、他の学部では学べない魅力的な点や面白さはどの様なところか解説していきます。

●企業や社会の仕組み、ルールを学ぶことができる

経営学部は、企業や社会がどのように良くなるかを学ぶ学問です。経営学部では、企業や社会のメカニズムを理解し、組織を効果的に管理することで周囲を成功に導く能力について学ぶことができます。これにより、社会に出た時に自分がどのように働けば良いのかが自然と理解できるようになります。

また、経営学部で養われる組織解決能力は、公益性の高い組織(例えばNPOや自治体)においても有効に活用できるだけでなく、独自のビジネスプランを立てて新たな会社を起業する道も考えることができます。

 

●社会人基礎力が身につく

経営学部で学ぶことによって、経済産業省が推奨する「社会人基礎力」を高めることができます。「社会人基礎力」とは、「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」の3つの能力を中心とし、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」のことです。経営に関する事象や出来事を様々な側面や視点から考えたり、ゼミなどで自ら積極的にグループワークを行ったりすることによって、求められる社会人基礎力を総合的に向上させることができます。

 

●経営に必要な実務的な知識を身に着けることができる

経営学部では、経営管理や生産管理、労務管理など、実務的な経営に関連する内容を学ぶことができます。経済学部に比べてより実践的な学びが多く、経営の視点に基づいて企業や組織に近い観点から専門的な知識を習得できます。これにより、社会で活躍する際にも大学で学んだことを活かすことができます。

経営学部では、順調に経営している企業の共通する傾向や、経営が安定している組織の特徴、効果的なマーケティング戦略の立案方法、人材を最大限に活用する手法などを学ぶことができます。さらに、組織的な経営理論を習得するだけでなく、財務に関する知識も得ることができます。このように経営学部は社会の中でビジネスに直接関わる文系であり、経営の実務的な知識を身に着けることができるのです。

 

●いろいろな基礎理論を総合的に応用して学ぶことができる

経営学部は経営に関することだけではなく、様々な基礎理論を応用して学んでいく学部です。経営学は企業の従業員をどのように働かせるかや、顧客にどうやって商品を買ってもらうかなど、「人をどう動かすか」を研究する時は心理学や言語学、経済学を応用します。

また、企業は商法や会社法といった法令に遵う必要もあるため、法学を応用することも必要です。さらに、経営に関する問題を数学的に分析して解決したり、効率的な経営システムを構築するために工学を応用することもあります。

このように、様々な分野の基礎理論を総合的に応用して学ぶことができるのも、経営学部の魅力です。

 

●経営学には無数の答えがあるところが面白い

経営学は基礎理論を応用し、さらに実践を行います。例えば商品開発で例えると、「損得で人はものを買う」と考える経済学の考え方を応用すれば、設定金額を他社より低くしたり、素材選びに力をいれて商品の質を上げたりします。しかし、それだけで商品が絶対売れるかというと実際そうではなく、損得以外にも商品のデザインやパッケージ、広告に魅力を感じて購入する人もいたりと様々な理由で購入されています。それに対応して新しい商品を生み出すのが経営学の力です。

経営学は基礎理論の「応用」にプラスして「実践」を重視し、繰り返し行う実践の中で新しいアイデアを生み出す力を鍛えます。経済学の基礎理論では「損得で人はものを買う」という答えがあっても、経営学には様々な人がいることを考慮して新しい商品の魅力を生み出し、アピールしていこうと、無数の答えが生まれてくる学問であるところが経済学部の面白いところといえます。

 

●人の心理や行動について学ぶことができ、日常にも役立てることができる

経営学の学ぶ対象となる「企業」は、複数の人間が集まって構成されており、また商品やサービスの提供側および消費側も人間です。そのため、お金の動きだけでなく「人の心の動き」も理解することが必要であり、心理学の学習も重要です。

企業内の作業効率を上げるために従業員のモチベーションを上げる方法を考えたり、「商品をどうやって顧客に売るか」という課題に対し、顧客に理解をさせて商品を買うように促すまでの解決策を学ぶこともあります。その学びは普段の実生活での友人や家族、先生、部活の先輩後輩などの間で相手を説得させたい時や、こちら側の意図するように相手を動かしたい時にも役立ちます。

また、自分自身を客観的に分析することで、企業や組織をよりよくするために自分はどう行動すべきかなどを読み取る力も身に着けることができます。

 

このように経営学部では、お金や時間などをマネジメントする方法だけでなく、人々の気持ちや行動など心理的な側面もマネジメントする方法を学ぶことができます。さらに、組織をまとめる際の心理効果や経営戦略は、ビジネスの場だけでなく、学生であればサークルや部活動やアルバイトのような集団に所属している場でも活用できる身近な学問です。このような経営学部の学問は人生において学んでおく価値があり、決して損することはなく、魅力的な学問と言えるでしょう。

 

 

経営学部で取得できる資格

経営学部では幅広い分野の資格取得が可能です。経営学部の学生が取得している資格としては、経営学検定、日商簿記検定、販売士、品質管理検定、中小企業診断士、ファイナンシャルプランナー検定、ITパスポート、経営士、税理士、社会労務士、公認会計士、証券アナリスト、ビジネス実務法検定、統計検定、統計検定、マーケティング・ビジネス実務検定などがあげられます。

 

 

経営学部の就職先

経営学はあらゆる角度からアプローチして企業や組織を良くするための研究する学問であるため、それを学んだ人材を求める企業は多く、就職率もよいと言われています。また、経営学部で養われる組織解決力は、公益性の高い組織(例えばNPOや自治体)でも発揮することができます。もちろん、独自のビジネスプランをたてて起業家として独立することも可能です。

経済学部の就職先としては、起業家経営者、経営コンサルタント・アナリスト、金融業、管理職、営業職、企画職、メーカー、サービス業、商社、IT企業、スーパーバイザーなどの職業につくことができます。

 

 

まとめ

経営学部は、企業や組織の発展に向けた学問を学ぶ場所です。企業や社会の仕組みやルールを学ぶだけでなく、実践的な経営知識も身につけることができます。さらに、さまざまな分野の基礎理論を総合的に応用して学ぶことで、知識の幅も広がります。

また、人々の心理や行動についても学ぶことができ、日常生活でも役立つ身近な学部です。経営学部の魅力は多岐にわたり、学ぶこと自体が面白さを持っています。そして、社会に就職してからは、自分自身がどのように働くべきかを理解することができます。

もし、あなたが自身や社会での課題に意識を向け、解決したいという思いを持っているのであれば、経営学部での学びは成長につながるでしょう。また、大学生活でサークルや部活動、学際などに積極的に参加して取り組むことも組織を上手く運営していくという学習にもつながるので積極的に参加して、卒業するまでにマネジメント力を養っていきましょう。

 

日本経済大学は福岡・神戸・東京渋谷の3キャンパスを展開しており、2学部・6学科・18コースという多彩な学びがあります。これにより、学生の個性を伸ばし、専門性に特化した学科やコースを提供しています。経営学部では経営学の理論研究と実務活動を組み合わせた実践的な教育を行っており、「グローバルビジネス学科」「芸創プロデュース学科」「経営学科」の3つの学科から選択することができます。
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