大学生に入ったら留学をしたいと考えていますか?
近年、日本でもグローバル化が進み、海外へ留学する人が増えています。英語力だけでなく、国際感覚や多様な文化を身につけたグローバル人材の育成が進んでいます。
そのため、早いうちから留学を視野に入れて、大学を選ぶ段階から留学に強い大学を検討する高校生も増えてきました。なぜなら、大学によっては、留学先の単位が卒業単位として認められたり、奨学金制度があるなど、留学しやすい環境を整えているからです。
“この記事では、海外の大学へ留学する方法、留学するための大学選びのポイント、
大学在学中に留学するメリット、そして留学に強い大学15選をご紹介させていただきます。”
1.大学生が海外留学する方法
海外の大学に留学する場合、留学制度には「①大学の海外留学制度を利用する」方法と「②留学エージェントを利用する」方法の2種類があります。どちらもメリットとデメリットがありますので、留学を決める前によく考慮しなければなりません。
以下に、各方法の特徴やメリットとデメリットを紹介します。
①大学の海外留学制度を利用する
大学に留学制度がある場合、もちろんその大学に在籍している学生しか利用できません。大学の制度なので、留学の際に大学がサポートしてくれるというメリットがあります。また、個人で留学するよりも、学費や単位の面で有利なことが多いです。
大学の留学制度には、いくつかの種類があります。以下に、代表的な留学の種類を紹介します。
(1)交換留学制度
大学が協定を結んでいる海外の大学に学生を派遣する留学プログラムです。留学期間は約半年~1年で、語学力があることを前提として専門的な内容を学ぶことができます。留学先の大学で取得した単位は、現在在籍している大学の単位として認められることが多く、1年間留学しても4年で日本の大学を卒業できるケースが多いのがメリットです。
また、提携校のため、情報が豊富なうえに、すでに留学済みの先輩の話しを聞くこともできまし。さらには、寮や学生生活のサポートという優遇があります。
費用においても、他の留学方法に比べると安価な場合が多く、返還不要の奨学金を受給できる可能性があるのも交換留学の特徴です。
ただし、自分の好きな大学や学部を自由に選べず、提携校のみから選ばなければならないことは、希望する大学が提携校に入っていない場合デメリットと言えるでしょう。受験する大学を選ぶ際に交換留学をしている大学を調べておくことをお勧めします。
また、交換留学生は学内選考となるため、絶対に留学できる訳ではありません。成績要件や英語力の選考基準を満たしていない場合は、選考からすらも除外されることがあります。
(2)短期留学
夏休みや冬休みなどの長期休暇を利用した、1週間~数週間の留学プログラムです。短期間なので気軽に留学できるのがメリットです。当然ですが、長期留学に比べて費用は抑えられます。
大学の留学制度を利用すれば、基本的には協定を結んでいる海外の大学への短期留学が可能です。基本的には語学留学ですが、大学によっては専門分野を学ぶ短期プログラムも用意されています。
しかし、1週間~数週間では期待するほど語学力が伸びないというのが現実です。特に同じ大学や他の大学から同じ時期に留学する日本人が多い場合、その人たちと一緒に行動して、授業以外はほとんど日本語という可能性も少なくありません。
短期間では現地で友達を作ったり、渡航国の文化を深く知る経験というのもあまり期待できません。
(3)ダブル・ディグリー留学
ダブル・ディグリーとは、4年間で2つの学位を取得できる制度です。通常、2つの大学の学位を取得する場合、一方の大学を4年かけて卒業してから、他方の国の大学に再度入学し4年通う必要があります。
日本の大学に入学し、その4年間のうち、1年以上その大学の提携大学に留学した学生に、卒業時に日本の大学と海外の大学の両方から学位を授与する制度です。海外の大学に再度留学しなおすよりも、費用、時間、取得単位数の負担が少ないのがメリットです。
日本と海外で互換共有できる単位が少ないため、学ばなければならない科目や課題が多くなり、授業数の負担が大きいことがダブル・ディグリーの大変な所です。
②留学エージェントを利用する
個人的に留学したいなら留学エージェントに依頼することをお勧めします。自分で海外の大学に連絡し、必要書類を送ったり取り寄せたり、留学ビザの申請をするなどの行程はかなり大変です。留学の専門家なので面倒な手続きを任せることができ、事前準備の心配もありません。また、現地でのサポートも充実しているので安心して留学できます。
最近では、英語留学、ビジネス英語留学、大学入学など、さまざまな形態の留学プログラムを提供するエージェントが増えています。
希望する大学や学部に留学できる可能性が高く、目的に合わせて柔軟に対応してくれることが留学エージェントを利用する最大のメリットです。
エージェントによっては、留学先で必要とされるレベルまで英語力を向上させることができる留学プログラムがあります。
ただし、手厚いサポートがあるということは、費用の高さにつながります。格安のエージェントを選んだことにより、留学先で融通が利かなかったり、トラブルに遭った時のサポートが充実していなかったりする場合もあります。
また、長期留学は大学を休学扱いにしなければなりません。大学を4年間で卒業できない可能性が高くなります。
2.大学在学中に留学するメリット
大学在学中に留学することにはどのようなメリットがあるでしょう?以下は、大学生のうちに留学することの5つのメリットです。
①留学の時間を確保しやすい
まず1つの大きなメリットは、大学生は海外留学の時間を確保しやすいことです。1週間の短期留学から1年以上の長期留学まで、留学の選択肢はさまざまですが、社会人として長期休暇を取るのは難しいものです。
会社に勤めている場合、有給休暇や連休を合わせても、せいぜい2~3週間程度しか留学できないでしょう。長期間の留学を希望する場合は、仕事を辞めるか休職することになります。そのため、留学したいと思いながらずるずると時間が過ぎてしまう人がほとんどなのです。
大学にいる間は、春休みや夏休みなどの長期休暇を利用して短期留学ができますし、大学が提供する留学プログラムで休学などをせずとも長期留学をすることもできます。
②就職活動に有利
海外留学により身に付いた、語学力やコミュニケーション能力は就職活動で役立ちます。また、語学力やコミュニケーション能力を得るための海外で努力した話しも自分の強みとなります。近年は、日本の企業もグローバル化の影響を受けており、留学経験者の採用に積極的になってきています。特に外資系企業においては、留学経験は大きなアピールポイントになるでしょう。
ただし、留学さえすれば勝手に語学力が身に付くとは思わないでください。何も学ばず、長い旅行気分で帰国する人も少なくはありません。留学中は、恥ずかしがらず周りの人たちと親しくする努力や、自主学習が非常に重要です。
③大学院以上で研究を続けたい人に有利
大学院以上に進学する人たちは、国境を越えたネットワーク上で活動しています。大学以上に真剣に勉強や研究をしたいのであれば、海外の大学と連絡を取り、情報を共有したり、海外の学会で発表したり、プロジェクトに参加できるかどうか交渉したりする必要があります。
留学中に教授や研究者との交流を持ち、どの大学やゼミなどを選択すべきかなどの情報を得ることで、選択肢が広がります。また、知り合いになった教授の元で学べたり、推薦状を書いてもらうことができるかもしれません。
④専攻科目の最先端を体験できる可能性がある
国によっては、大学で専攻しているテーマの研究が、日本よりも進んでいることがあります。もしくは、日本と違う視点を持ってそのテーマを研究しているかもしれません。どちらにせよ、海外へ留学することは、日本にいるだけでは知りえない事を勉強する機会に恵まれるのです。
自分が勉強していることに対する別の文化の人々の視点や最先端の研究を見ることは、グローバルなものの見方ができる人材の育成につながります。そのようなことに対する興味は、勉強に集中している大学生だからこそ持てるものと言えるでしょう。
⑤漠然とした理由でも留学しやすい
大学生は漠然とした理由で海外留学をしても時間の無駄にはならないというのもメリットと言えるでしょう。
社会人の場合、例えば転職の際に、前職を辞めて留学を決意した理由を面接の際に尋ねられることがよくあります。そのため、社会人が留学をするなら、明確な理由や目的を持つ必要があります。
もちろん大学生であっても目的や目標を持って留学する方が有意義な時間を過ごせる可能性は高いのですが、留学後に将来的な目標が変わったとしても就職などの際にそこまで大きな影響をもたらしません。
大学在学中ならば、例えば目標をTOEIC何点以上などに設定していくだけでも留学する十分な理由になるのです。
3.留学を見据えて大学を選ぶポイント
大学の留学制度を利用して留学したいと考えているなら、大学選びの段階でじっくり検討するべきです。大学の提携校や留学プログラムの中から自分で留学計画を立てなければならないため、入学してから希望する留学先がないとどうしてよいか分からなくなってしまいます。事前に学びたい国、言語、専攻などを考えてから、志望大学を決めることをお勧めします。
以下は、留学を見据えて大学を選ぶ際に考慮すべきポイントです。
①提携校
提携校数、場所、実際の留学生数を確認しましょう。
②留学プログラム
単位互換制度の有無、4年で卒業できるか、目的、留学費用などを確認しましょう。
③奨学金制度
奨学金には、給付型と貸与型の2種類があります。また、採用人数は参加者のうちの1人ということもあります。給付型か貸与型なのか、採用人数、そして奨学金額を確認しましょう。
④サポート体制
海外留学に語学力は欠かせません。応募要件にはTOEFL iBTやIELTS などの語学試験が必要な場合が多いので、その準備が必要です。大学が受験対策をサポートしてくれる場合もあるので、確認しておきましょう。
4.留学経験を持つことで有利になる職種や業界とは何か?
留学経験を持つことで有利なる業種や職種例をいくつかご紹介します。
国際的なビジネス
- 特徴: 世界各国との取引やビジネス展開を行う企業や部門。
- 留学経験のメリット:
- 言語能力だけでなく、異文化間のコミュニケーション能力が求められるため、留学経験が大きなアドバンテージとなる。
- 留学先の国とのビジネス接点がある場合、その国の文化やビジネス慣習に精通していることが評価される。
外資系企業
- 特徴: 本社が海外にある、または多国籍の事業展開を行っている企業。
- 留学経験のメリット:
- 外資系企業は、多文化的な環境での業務が日常的。留学経験者はそのような環境に馴染みやすいとされる。
- 英語を始めとする外国語のコミュニケーション能力が必須となる場面が多い。
翻訳・通訳
- 特徴: 言語を介して情報を伝達する専門職。
- 留学経験のメリット:
- 留学中に習得した現地の言葉や文化を活かすことで、より正確で自然な翻訳・通訳が可能。
- ビジネスシーンでの翻訳・通訳には、専門的な知識や用語が必要とされることが多い。留学経験がその基盤となる。
教育業界
- 特徴: 学校、塾、語学学校などの教育機関。
- 留学経験のメリット:
- 留学経験を持つ教育者は、生徒や学生に対して実体験をもとにしたアドバイスや指導が可能。
- 留学を目指す生徒にとって、留学経験者の先生は大きな信頼の対象となる。
観光・ホスピタリティ業界
- 特徴: ホテル、旅行会社、観光地など。
- 留学経験のメリット:
- 多様な国籍の客を迎える業界のため、異文化理解や言語能力が直接的なサービス向上につながる。
- 留学経験者は、外国人の視点やニーズを理解しやすいとされる。
5.留学に強い大学15選
昨今、海外留学を推奨したり、留学先で単位を修得できる留学制度を設けたりしている大学が増えています。また、いわゆる一流大学ではなく、留学や英語教育に強みを持つことで「留学に強い」と認められている大学もあり、一流企業や国内外の企業、研究機関から注目を集めています。
留学に強いと言われる大学から15校紹介させていただきます。
①千葉大学(国立)
②東京外国語大学(国立)
③国際教養大学(公立)
④国際基督教大学(私立)
⑤芝浦工業大学(私立)
⑥東洋大学(私立)
⑦法政大学(私立)
⑧明治大学(私立)
⑨立教大学(私立)
⑩創価大学(私立)
⑪立命館大学(私立)
⑫関西学院大学(私立)
⑬東京芸術大学(国立)
⑭上智大学(私立)
⑮金沢大学(国立)
日本経済大学で留学する 2018年に開学50周年を迎えた日本経済大学は経済・経営の実学に特化した2学部6学科17の専門コースを持つ日本有数の留学生を抱える国際色豊かな大学です。 日本経済大学にも、経営と語学の両立を目指す人が多く集まります。大学に入ってから本気で英語力を高めたい学生や、得意な英語を活かしてグローバルに活躍したい学生など、様々な目的を持った学生向けの留学制度があります。 日本経済大学の留学制度の最大の特長は、語学専門大学でもマンモス大学でもないので、やる気のある方ほど行けるチャンスが多いことです。 是非、日本経済大学の「海外留学・研修プログラム」をホームページから見て、検討してみてください。 https://shibuya.jue.ac.jp/study-abroad/
おわりに
留学制度が充実した、海外留学に強い大学は現在数多くあります。自分に最適な大学を見つけることが、留学を成功させる方法です。
また、海外の大学に直接留学することも1つの可能性です。
留学は将来を変える大きな決断になりえます。後悔しないようじっくり検討して大学を選択してください。