将来の職業と学部の関連性って実際どうなのか?

by GAWA_K

大学に在籍して後半が過ぎると、出てくるのが将来に対する問題です。人によっては10代の時から将来の目標があり、それに向かって大学で将来のために何を学んだらいいのか、ということまでしっかりと計画している人もいます。

一般的には、将来の仕事で活かせることを学ぶ場所が大学の学部・学科という定義です。しかし、大学の学部と将来なりたい職業は本当に関連性があるのでしょうか。

今回は、学部と就職先の関連性、学部で学んだことを修飾で活かす方法などについて、詳しく解説していきましょう。

 

学部と就職先の共通点はそれほど重要ではない

結論からいうと、自分の就職希望先が学部で学んだことと直接関係ないとしても、何も問題ありません。

学生のうちに取得するのに高度な資格を持っている・または、在学中に何かしらのビジネスをして実績があるなどがない限り、企業は新卒の大学生を即戦力として期待できません。

どんなに在学中の成績が優秀であっても、知識と実務はまた別のものです。いくら知識があってもそれを人に伝達するコミュニケーション能力・言語化できるスキルを持っていない限り、その知識は実務に活かされません。

企業はあくまで新人は、採用して実務を交えながら人材育成を行なう方針であり、就職希望者に要求されているのは、最低限のビジネスマナー・世間一般の常識・可能性・働くという意欲です。

経営学部でありながら文学に関わる業務をしたい、文学部でありながら外資系の営業をしたい、経理の仕事をしたいという例はいくらでもあります。

また、ひと口に学部といっても、いくつかの学科に分かれており、さらに多様な知識を学ぶため学部以外の他の分野の仕事においても、その知識は十分に活かされる仕組みです。

そして、営業・事務といった職種はどの分野にもあり、さらに欠かせない重要な業務があります。これらの業務は、特別な資格・スキルが必要なく誰でもやる気・業界への対応力さえあればできる業務なので、学部はそれほど重要ではありません。

 

就活において評価される部分

就活において企業は大学生のどのような点に注目するのでしょうか。以下より説明しましょう。

就活において学部が影響するパターン

「就活で応募してきた大学生はどこの学部であるか」という点を重点的に見るのは、学部の勉強において「実学」がある学部です。実学とは、机上・頭の中で考える学問よりも、実際の業務・作業を重点的に考える学問を指します。実学を実践しているのは主に以下の学文です。

  • 医学部
  • 薬学部
  • 工学部
  • 経営学部
  • 商学

これらの学部で行なっている実学で身につけた知識・スキルは、専門性に長けているため、実際の仕事においてもそのまま実用できます。実学で得た知識・スキルは即戦力として期待できますが、専門性が高いために一部の業種でしか通用しません。就活においてどんな企業にも必ず好材料となるわけではないので、注意が必要です。

学歴を重視するところもある

かつての日本は高学歴であれば一流企業に簡単に入社でき、あとは終身雇用で定年まで安泰といった考えが蔓延していました。しかし現在も最終学歴を重要視する企業が決してゼロではありません。

その理由は、必要以上に殺到する応募者を選別するためです。学歴・学部に関係なく大学生というのはまだ若いために、大きな可能性をひめているものです。そのため、採用して人材育成・経験を積むことによって、企業にとって大事な人材になる可能性は誰にでもあります。

しかし、その可能性の片鱗を見抜くために、就職希望者一人ひとりに面接の時間を割いた場合、待っているのは企業側の浪費・消耗です。非効率的な作業をしていると、一歩間違えば企業の実務にも悪い影響を与える可能性もあります。

そのような非効率的な作業を回避するために、学歴というポイントを目印にして選別する企業もあるのです。

 

就活において学部を聞かれた時の対処法

就活の面接で志望企業の業界と学部の関連性について質問された時、どのような対処をすればいいのか、次より説明しましょう。

志望企業と学部に直接の共通項がなくても、焦ることはない

学部で学んだことと志望企業が所属する業界に共通点がない場合、面接時に面接官に「なぜその学歴でうちを選んだのか」と質問されることは、決して珍しいことではありません。

先述した通り、学部と就職先の分野は異なっていても何も問題はなく、企業側はその人材のやる気やポテンシャルを確認して、採用後に育成するという考えのところがほとんどです。

取得するのに困難な特別な資格やスキルがある人・実績のある中途採用の人以外で、即戦力は求めていません。面接前の段階で即不採用といったことはないので、安心してください。

質問が来た時の対処法

志望者の経歴を見て、文系でありながら理系の知識が必要な業界に就職希望といった具合に、学部と業界に共通項がない場合は、面接担当者から質問が飛んでくるでしょう。

この場合、面接官は「なぜそんな矛盾したことをしているのか」という矛盾点を突いているわけではなく、どういった考えを持っているか、そしてその考えをどう言語化して円滑に伝えてくれるのか、といったことを採点します。

就活の際は、このような質問を想定して、事前にしっかりと自分の考え・企業への思いを伝えなくてはいけません。学部に関する質問が来た場合、企業の業務に関する知識・スキル以外の、根源的なことに触れるといいでしょう。

  • 会社がどのような思いで商品・サービスを提供しているのか
  • 企業のどのような考えに共感したのか
  • 自分の学部で学んだどの分野・経験が活きるか

これらにポイントを絞れば、無理のない返答ができるでしょう。また、学部で直接的に学んだ知識やスキルだけでなく、学部を通じてどのような体験をしたか、それによりどんなことを得たのかといった体験も話すこともおすすめです。

具体的な知識・スキルでなく精神性の話になるため、曖昧な言い方になって相手方に伝わりにくい可能性もありますが、事前に準備をして説得力を持たせる必要があります。

 

大学の学部選びにおける大事なポイント

学部と自分の就職希望先がずれてしまうのが嫌な人は、志望大学の選択の時点で適当に学部を選ぶのではなく、自分に本当にぴったりな学部をしっかりと選ぶことが大事です。

では、自分にぴったりな学部を選ぶにはどのような方法があるのでしょうか。以下よりそのポイントを紹介しましょう。

自分の趣味・思考から選ぶ

学部を選ぶ方法は、自分の得意分野・興味があることを再確認・分析して、それを学部にあてはめることです。普段、どのような生活をして、どのようなポジションにいるかをまず把握します。

  • 大勢でいて常にリーダーシップを発揮している
  • 2、3番手でサポートが向いている
  • 大勢が苦手で1人の時間が好き

また、自分の趣味・嗜好も再確認しましょう。

  • 外でスポーツ・キャンプなどアクティブな遊びが好き
  • インドアで部屋で読書・映画鑑賞が好き
  • 音楽・アートなど文系な趣味が好き

このように、自身の性格・趣味・嗜好によって、どのような学部が向いているかが見えてきます。

オープンキャンパスの模擬授業で実際の学部を体験する

全国の大学では、大学の学生・大学の関係者以外のために、大学を開放するオープンキャンパスを用意しています。オープンキャンパスとは、現役高校生など大学を経験したことがない人のために、大学のことを実体験を通じて理解してもらうためのイベントです。

オープンキャンパスに参加すると、各学部の模擬授業を受けられるため、どの学部の授業が自分に適しているのかを、確かめることが可能です。大学の授業がどのような雰囲気で行われているのかも体験できるので、オープンキャンパスはおすすめといえます。

ネット上の口コミを見る

ネット上の口コミ・評判を確認して、卒業生・在校生がどの学部にどんな感想を持っているのか、チェックすることもおすすめです。

ネット上の口コミ・評判は、匿名で書かれており確固とした根拠が証明されていないため、完全な信ぴょう性はありません。すべての感想を鵜呑みにするのではなく、あくまで参考程度にとどめておくといいでしょう。信ぴょう性がないといえ、参考にはなるため、チェックして損はないでしょう。

 

学部の前に自分の将来の夢を想定しよう

学部を決める前に自分がどんな仕事に就きたいか、あるいはどんな分野の仕事が向いているか、決めておくこともおすすめです。それにより学部が決めやすくなります。では、将来の方向性を決めるための秘訣を以下より紹介しましょう。

消去法で決める

自分の得意分野・苦手分野を紙に箇条書きすることによって、自分がどのような人間であるかが明確になり、それにより自分の将来・学部が決めやすくなります。

「何が得意か」を明確にすることも重要ですが、「何が不得意であるか」というポイントもはっきりとさせれば、「〇〇が苦手なのでそれ以外の××を選択すればいい」という選び方も可能です。

例えば、普段の生活で映画鑑賞が趣味である場合、映画に直接関連した業種といえば、俳優・映画監督になります。しかし、映画に関する仕事はそれだけでなく、映画の脚本・助監督・証明・音響・衣装・大道具・小道具・配給会社・関連スポンサー・マスコミ、といった具合に多岐に渡ります。

このような広げ方をしていけば、選択肢が増えて選びやすくなるでしょう。

先輩・年上の意見を聞く

学校の先輩・周囲の年上の人に大学入試の苦労話・学部の選び方を聞くのもおすすめです。経験者のために、「あれが苦労した」「あの時は事前にああしとけばよかった」という具体的な話が聞けるため、自分の受験生活の参考として大いに役立つでしょう。

また、先輩・年上の人にとって、後輩が自分を頼って相談をしてくるのは、決して悪い気はしない人がほとんどです。気軽に相談・アドバイスをしてくれるでしょう。仲の良い人でも先輩・人生の先輩にあたる人物なので、丁寧に接することが大事です。

 

まとめ

就職活動において、大学の学部が最も重要と思っている人もいるかもしれません。確かに大学の学部で学んだことは、それ以前の学校とは異なる専門性の高い高度なものです。

しかし、学部と就職希望の業界は、必ず関連性がなくてはならないといったことはありません。就職希望先への思い・大学の学部で体験してつちかった経験こそが、就職活動では重要です。

自分がどんなことが得意分野で何が苦手か、どのような趣味・嗜好でどんなことに興味がないのか、しっかりと自己分析をすれば、自然と自分の進路・ぴったりの学部が見つかります。自分をしっかりと見つめ直して自己分析を行ないましょう。

 

「日本経済大学」では、留学生の就職活動の支援を目的とした、留学生対象の専門ゼミを開講しています。そこでは、BJTビジネス日本語能力テストの受験を推奨し、学習も行っています。

■日本経済大学(都築学園グループ / (学)都築育英学園)

都築学園グループは、「個性の伸展による人生練磨」を建学の精神とし1956年に設立された大学です。2018年に開学50周年を迎えた日本経済大学は、経済・経営の実学に特化した2学部6学科17の専門コースを持っています。日本有数の、留学生を抱える国際色豊かな大学です。

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