はじめに:ブレイキングダンス(ブレイクダンス)とは何か?
近年、日本国内で急速に注目を集めているダンスジャンルのひとつが「ブレイキングダンス(通称ブレイクダンス)」です。2024年パリオリンピックの正式種目に採用されたことで、アスリートとしてブレイカー(ダンサー)が競技に挑む時代が到来しました。
もともとは1970年代のアメリカ・ニューヨークで生まれたヒップホップカルチャーの一部として発展したブレイキングは、音楽に合わせてアクロバティックな動きや即興性を駆使し、個性や技術を競うストリートダンスです。現在では競技性・芸術性の双方を兼ね備えた世界的なカルチャーに成長しています。
大学においても、ダンス部・ダンスサークルなどでブレイキングに取り組む学生が増えており、全国大会での競技実績やプロブレイカーへの登竜門としても注目を集めています。
本記事では、「ブレイキングダンスが強い大学はどこか?」という疑問に答えるべく、全国の大学の中で特に実力を誇る大学を紹介しながら、彼らの活動の特徴や魅力を解説していきます。
ブレイキングダンスが盛んな大学の特徴とは?
まず、「ブレイキングが強い大学」とはどのような大学を指すのでしょうか? 以下のような要素を持つ大学は、ブレイキングダンスにおいて全国的にも高い実績を誇っています。
1. 専門的なダンス部またはダンスサークルが存在する
大学の中には、ヒップホップ・ブレイキング・ロックなどジャンルごとに分かれたサークルがあり、その中でもブレイキング専門の練習を重ねている団体は、レベルが非常に高い傾向にあります。
2. 大会実績がある
全国規模の大学対抗ダンス大会(例:JDA主催「大学ダンス選手権」や、BREAK DANCE CREW BATTLEなど)において、上位入賞や連続出場をしている大学は強豪と見なされます。
3. OB・OGにプロのブレイカーが多い
大学卒業後、国内外の大会で活躍するプロブレイカーを多数輩出している大学は、指導体制や文化の成熟度が高いといえるでしょう。
日本国内で「ブレイキングが強い」とされる大学
ここからは、実際にブレイキングダンスで高い実力を持つ大学を紹介します(五十音順)。なお、本記事では主に以下の点を参考にしています:
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各種大会での成績
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OB・OGのプロダンサー実績
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SNS・メディアでの活動
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サークルまたは部活動の規模と継続性
慶應義塾大学(東京都)
慶應義塾大学の「Dancing Crew JADE」は、ヒップホップ系の大学ダンスサークルの中でも屈指の実力を誇ります。JADE内にはブレイキング班が存在し、過去にはBBOY CREW BATTLEでの上位入賞実績もあります。
また、外部のダンスイベントにも積極的に参加しており、在学中からプロを目指す学生も多いのが特徴です。学問との両立が求められる一方、独自のダンスカルチャーを形成している点で注目されています。
早稲田大学(東京都)
早稲田大学の「Twilight」は、非常に規模の大きいストリートダンスサークルで、ジャンルごとに精鋭がそろっています。ブレイキング部門も全国レベルで活躍しており、個人のBBOY/BGIRLが国内大会に出場・入賞するケースもあります。
特に1年次から徹底した練習プログラムがあり、初心者からでも全国レベルのダンサーへと成長できる環境が整っているのが魅力です。
日本大学(東京都)
日本大学芸術学部に在籍する学生が中心となる「N★SQUAD」は、プロ顔負けの技術力を持つBBOYが多数在籍することで有名です。特に日芸は表現系の学部であることから、ダンスと芸術的表現を融合させたスタイルが特徴的です。
独自のショーケース制作や動画コンテンツの発信にも力を入れており、YouTubeやInstagramでも高評価を受けています。
大阪体育大学(大阪府)
アスリート養成に定評のある大阪体育大学では、身体能力の高さを活かしたダンスパフォーマンスが特徴的です。大学内にはブレイキングに特化した練習環境も整っており、パワームーブ系に強いBBOYを多く輩出しています。
また、教育学部・体育学部のカリキュラムと連携し、スポーツ指導者を目指しつつブレイキングを極める学生も少なくありません。
名古屋大学(愛知県)
「Nagoya Street Dance Club」は名古屋大学のダンスサークルで、ブレイキングも盛んに行われています。アカデミックな大学でありながら、技術志向の高い学生が多く、知識と技術の両面からブレイキングに向き合う姿勢が特徴的です。
大会実績は首都圏に比べると少ないものの、今後の台頭が期待される注目校です。
大阪体育大学(大阪府)
特徴:スポーツ科学とブレイキングの融合
スポーツ科学・体育教育に特化した大学として知られる大阪体育大学では、身体能力の高いダンサーが多数在籍しており、ブレイキングの中でもパワームーブ系(ウィンドミル、エアートラックスなど)を得意とする学生が多いのが特徴です。
特筆すべきは、大学の施設が非常に充実している点です。体育館やトレーニング施設を活用した練習が可能で、専門的な身体づくりを学問的に支援する環境も整っています。教育実習などを通じて、将来的に「ダンス教育者」としてキャリアを歩む学生もおり、競技性と教育性の両立が見られる大学です。
名古屋市立大学(愛知県)
特徴:地元イベントと連携する地域密着型スタイル
名古屋市立大学のダンスサークル「NSDC」は、ヒップホップやブレイキングを中心に活動しており、地元のイベントやフェスティバルに多数出演しています。地域のカルチャーセンターやダンススタジオと連携してワークショップや交流会を開催するなど、地域との結びつきが強いのが大きな魅力です。
競技としての成績という点では、全国上位にはまだ届いていないものの、今後に向けて発展が期待される有望校のひとつといえます。
九州大学(福岡県)
特徴:アカデミックとストリートの融合を実現
九州大学は旧帝国大学のひとつでありながら、ストリートダンスサークル「Dance Crew SCREAM」が活発に活動しています。特に福岡市内のクラブイベントやBBOYバトルに参加するメンバーが多く、地域のダンスシーンにおいても一定の影響力を持っています。
勉学との両立が求められる厳しい環境下で、限られた時間を有効活用しながら成果を出している点が特徴で、「知性と表現力を併せ持つブレイカー」が多い印象です。
日本経済大学(福岡県/東京都渋谷キャンパスほか)
特徴:ビジネス感覚とブレイキングを融合させた新世代型育成環境
日本経済大学では、ビジネススキルとストリートカルチャーの融合を志向し、ダンスを通じて自己表現力や企画力を育成する教育環境が整っています。とりわけ渋谷キャンパスでは、都心のカルチャーやストリートシーンと接続しながら、ヒップホップやブレイキングに取り組む学生が増えており、個人としての活動をSNSやイベントで積極的に展開しています。
また、学内には「ダンス・パフォーマンス系サークル」やダンス経験者による自主練習の場があり、経済・経営・デジタルマーケティングといったビジネス知識と掛け合わせて、「プロダンサー」「インフルエンサー」「イベントプロデューサー」など多様なキャリアにつながる実践的な学びが可能です。
今後は、他大学との交流イベントやダンスバトル、地元企業とのコラボレーションを通じて、実力派ダンサーの輩出とともに、ダンスを軸とした地域活性・ビジネス展開も視野に入れた独自のスタイルを築きつつあります。
大学でブレイキングを学ぶ際の選び方のポイント
「ブレイキングが強い大学に入りたい」という思いがある場合、大学の偏差値や知名度だけではなく、以下のような視点から進学先を選ぶと、自分に合った環境が見つけやすくなります。
① ダンスサークルのジャンル分化を確認しよう
一部の大学では、ヒップホップ全体を扱うサークルの中にブレイキング班が存在する形になっています。専任のブレイキング講師がいるわけではないことも多いため、事前に活動内容や練習体制をSNSや大学のWebサイトで確認しておきましょう。
② 大会出場歴やショーケースをチェック
多くの大学ダンスサークルは、X(旧Twitter)やInstagram、YouTubeで活動記録を発信しています。全国大会への出場歴や定期公演、外部イベント参加の様子を見れば、どのくらい本格的に活動しているかが分かります。
③ OBOGの進路・実績を調べる
卒業生がどのような進路に進んでいるかも重要な指標です。プロのダンサーや振付師、映像クリエイターとして活動している卒業生がいる大学では、先輩から学ぶ機会が豊富であり、目指すキャリアへの導線が明確になります。
ブレイキングと大学生活の両立は可能か?
「ダンスと勉強、どちらも頑張りたい」というのは多くの学生の悩みですが、結論からいえば両立は可能です。
ブレイキングの上達には自主練習が欠かせない一方で、大学は時間の使い方に柔軟性があるため、自分のペースで学業と両立することができます。むしろ、ブレイキングというフィジカルな活動が学業のリフレッシュになるという声も多くあります。
特に、教育・芸術・メディア・スポーツ系の学部においては、ダンスを学問や表現活動として捉える視点も得られるため、卒業後のキャリアに活かせる可能性も高いです。
今後の課題と展望:大学ダンス文化はどこへ向かうのか?
大学ダンスの中でブレイキングが占める比率は年々高まっており、特に五輪種目化以降は社会的な認知度も飛躍的に上昇しています。しかし一方で、課題も存在します。
■ 安定した練習環境の確保
都市部では練習場所の確保が難しく、深夜帯や公園で練習せざるを得ないケースも見られます。大学側が専用スタジオや防音施設の整備を支援することで、学生の活動がさらに広がる可能性があります。
■ 正課科目への導入と支援
今後は、ダンスを正課科目として体系的に学べる環境が求められる時代になるでしょう。特に芸術・身体表現系の学部では、ブレイキングを文化・歴史・表現・技術として複合的に学べるプログラムが期待されています。
まとめ:ブレイキングは大学生活の可能性を広げる
本記事では、「ブレイキングダンス 強い大学」をテーマに、全国の注目校や選び方のポイント、大学での活動実態と将来性について解説しました。
ブレイキングは、単なる趣味や競技を超え、自己表現・キャリア形成・地域連携・国際交流といったさまざまな領域に広がる可能性を秘めています。大学という自由な環境の中で、自分のスタイルを磨きたい人にとって、ブレイキングは非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
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