政治経済学部の志望理由

書き方・例文・面接対策まで

by info@remi.website

政治経済学部の志望理由は、「社会への関心」だけでは不十分です。関心 → 学びの設計 → 将来の貢献の三段で、具体性と再現性を持って語ることが鍵になります。今回はあくまでも汎用的な考え方・書き方・例文・チェックリストをまとめました。認識齟齬の出やすい断定は避けていますが、受験生が自分の経験に当てはめやすい形で参考にしていただければ幸いです。


政治経済学部で学べること(概観)

政治経済学部は、政治学(制度・公共政策・国際政治など)経済学(ミクロ・マクロ・統計・計量など)を横断し、政策の立案・評価を担うための思考と手法を磨く学びが中心です。両分野の接点では、公共経済学、政治経済学、ガバナンス、規制・競争政策、開発・地域政策、行財政論、選挙と政策過程、行動経済学といった領域が扱われます。
志望理由では、
「社会の課題 → 必要な知識・方法 → 学びの計画」**を具体的に接続できると説得力が増します。


志望理由の基本フレーム「3WHY+2HOW」

  • WHY Field(なぜ政治経済の領域か)
    社会課題・関心の核と、その背景にある疑問(例:地域の人口減少と公共サービスの持続可能性)。

  • WHY Learn(なぜ大学で学ぶ必要があるか)
    理論・データ・制度理解が不可欠で、個人の経験だけでは検証できないこと。

  • WHY Me(なぜ自分が取り組むのか)
    これまでの活動・強み・価値観との連続性。

  • HOW Study(学び方)
    想定する科目群(政治・経済・統計・政策評価など)や探究の方法。

  • HOW Contribute(将来の貢献)
    学内での実践(ゼミ・プロジェクト)と、卒業後の方向性(公務・民間・NPOなど)。

この5点を結論→根拠→具体→再結論(PREP)で束ねると、読み手にとって筋の通った志望理由になります。


30秒/90秒/3分の志望理由テンプレ

30秒(要旨版)

結論(志望分野)→ 社会課題と自分の問い → 学びの方法(政治×経済×データ) → 大学での実践と将来像

90秒(標準版)

①なぜその課題に関心を持ったか(体験・観察)
②何がわからないのか(検証したい仮説)
③大学でどう学ぶか(科目群・方法)
④入学後の計画(ゼミ・プロジェクト)
⑤将来の貢献(公共・民間いずれでもOK)

3分(詳細版)

①社会課題の構造化(ステークホルダー/制約条件/データ指標)
②先行知見への目配り(「〜とされる/〜の視点がある」程度で中立に)
③自分の経験で見えた仮説と限界
④学びの設計(理論・制度・計量の組み合わせ)
⑤大学内での検証計画(小さく始める実践)
⑥卒業後の接続(職種ではなく役割で語ると一貫性が出る)


志望理由で評価される観点例

  • 一貫性:関心→学び→実践→将来が一本の線でつながっているか

  • 具体性:抽象語(社会貢献・課題解決)に、場面・数・行動を付与できているか

  • 妥当性:大学で学ぶ理由が“検証可能性”として語られているか

  • 主体性:既存の枠組みへの理解と、自分の仮説・工夫の併記

  • 協働性:多様な立場と合意形成する姿勢(政治×経済で特に重要)


よくあるNGと安全な言い換え

  • NG:「政治を変えたい」「経済を良くしたい」
    言い換え:「○○(例:地域交通)の持続可能性に関心があり、運賃制度・補助設計・住民合意の観点から検証したい」

  • NG:「数学が苦手なので政治寄りで」
    言い換え:「制度理解を軸に、統計の基礎を段階的に取り入れ、政策評価の入り口まで到達したい」

  • NG:「将来は公務員か民間か未定」
    言い換え:「合意形成とデータ活用で価値を出す役割を担いたい(進路は複数想定)」


志望理由の例文(テーマ別サンプル)

例文1|地域公共交通と合意形成
地方の祖父母宅で、路線の減便が生活に直結する様子を見ました。利便性と採算、環境負荷と負担の配分など、複数の価値が衝突する中で、誰もが「仕方ない」で終わらせない意思決定が必要だと感じました。政治経済学部で、制度設計と公共経済学、政策評価の基礎を学び、住民アンケートや運行データを用いた検証の方法を身につけたいと考えています。入学後は、学内のフィールドワークや小規模プロジェクトに参加し、需要の偏りに対する代替手段(デマンド型交通など)の可能性を検討します。将来は、立場の異なる人々の間で情報を可視化し、合意形成を前進させる役割を担いたいです。

例文2|物価と家計行動
近年の物価上昇で、同じ金額でも買える量が変わることを家計の手伝いを通じて実感しました。ニュースで語られる指標と、生活の実感の間にある差をどう埋めるかに関心があります。政治経済学部で、マクロ経済の基礎と統計の初歩を学び、指標の読み方と限界を理解したうえで、消費行動の変化を把握する方法を身につけたいです。学内では、身近な価格データを収集し、簡単な分析からスタートします。将来は、指標をわかりやすく社会に伝え、政策や企業活動に活かす橋渡し役を目指します。

例文3|選挙参加と若者の政治意識
生徒会での活動と学校外のディスカッションを通じ、若者の政治参加が“遠い存在”になっていることを感じました。参加の障壁は無関心だけではなく、情報の量・質、対話の場の設計にもあると考えています。政治経済学部で政治参加論と公共経済の視点を学び、動機づけと制度設計の両輪からアプローチしたい。入学後は、学内のボランティアや授業内プロジェクトを通じて、対話の場づくりと情報デザインの試行を行います。将来は、行政・教育・民間の連携で、参加の間口を広げる仕組みづくりに携わりたいです。

例文4|国際経済と公正な貿易
海外在住経験を通じて、同じ製品でも国によって価格や表示が異なることに関心を持ちました。自由貿易と産業保護、消費者利益と持続可能性のバランスは一筋縄ではいきません。政治経済学部で国際経済と政策過程の基礎を学び、数理が苦手な自分でも取り組める段階的な学習計画を立てます。学内では、公開データの比較やケーススタディで理解を深め、将来は透明性の高い情報提供と対話の促進に貢献したいです。

例文5|福祉と財源配分
地域の学習支援ボランティアで、支援の必要度と資源の限られ方の両方を見ました。全員の満足を同時に満たすことが難しい中で、基準の公平性や説明責任が重要だと感じています。政治経済学部で公共経済の基礎、制度と倫理、評価の方法を学び、意思決定の透明性を高める視点を養います。入学後は、小さな実践から学び、将来は現場と制度をつなぐ役割を果たしたいです。

*サンプルですのでご自身の体験・数値・行動の参考にしていただければ幸いです。


高校での活動を“学び”に変えるコツ

  • 探究・課題研究:テーマ設定→仮説→データ収集→結果→限界→次の問い

  • 生徒会・部活動:役割/意思決定のプロセス/利害調整の工夫

  • ボランティア:対象・目的・結果・改善点

  • 読書・ニュース:要約→自分の疑問→追跡調査

  • アルバイト・家業手伝い:現場観察→制度との接点(最低賃金、税・保険など)

活動を“できごと”ではなく“検証の過程”として語ると、政治経済の学びと接続しやすくなります。


研究テーマのヒント(関心軸の棚卸し)

  • 地方交通と移動の権利/子ども・高齢者のアクセス

  • 価格表示・インフレ認識と家計行動

  • 観光と地域住民の合意形成

  • 教育政策と学びの機会均等

  • 気候変動とインセンティブ設計(カーボンプライシング等)

  • 選挙制度・政治参加・情報環境

  • デジタル行政とアクセシビリティ

  • 労働市場・最低賃金・非正規雇用

  • 医療・介護の制度と持続可能性

  • 中小企業と規制・支援のバランス


志望理由書チェックリスト(20項目)

  1. 冒頭で志望分野と課題が明確か

  2. 体験→学び→計画の時系列が自然か

  3. 「貢献」「課題解決」など抽象語に具体例を添えたか

  4. 自分の仮説と限界を記したか

  5. 学び方に政治×経済×データの視点があるか

  6. 数式や専門用語は必要最小限+簡潔説明

  7. 他者の視点(住民・企業・行政など)を複数提示したか

  8. “事実らしさ”の断定を避け、表現を中立化したか

  9. 体験談が長すぎず、分析に比重があるか

  10. 誤字脱字・表記ゆれ・年号の整合が取れているか

  11. 将来像を役割で示したか(職名の断定に依存しない)

  12. 逆質問を学びの機会に寄せて用意したか

  13. 文字数・書式は要項準拠

  14. 参考にした情報の出所管理をしているか

  15. 受験方式ごとの評価観点を把握しているか

  16. 面接で話せる口頭サマリーを準備したか

  17. 第三者にレビューを依頼したか

  18. 自分らしい価値観がにじむ文になっているか

  19. 終盤で再結論(要約)を置いたか

  20. 提出前の日付・ファイル名を適切にしたか


面接に向けた準備(想定問答の軸)

  • 関心の核:「なぜその課題?」の“個人的な出発点”を一言で

  • 学びの必要性:学校外ではできない検証の必然性

  • 反対意見の扱い:他の立場を要約→自分の立場→合意の可能性

  • データの使い方:数字は出所と限界を添えて平易に

  • 最後の一言:入学後の最初の一歩(参加したいゼミ形式や小規模プロジェクト)


よくある疑問に中立に答えるミニQ&A

Q. 数学が苦手でも大丈夫?
A. 学習の入口は誰にでも開かれています。政治・制度から入り、基礎統計を段階的に取り込む計画で十分に準備できます。

Q. 将来の進路は公務員が前提?
A. 前提ではありません。行政、民間企業、NPO、メディアなど、政策と経済の接点に関わる多様な領域が想定できます。重要なのは役割の一貫性です。

Q. ニュースの“正解”がわからない
A. 面接で求められるのは“唯一の正解”ではなく、情報を整理し、自分の仮説と限界を説明する力です。


併願で迷ったときの比較視点

  • 経済学部:理論・計量の比重がより高いカリキュラムが多い

  • 政治学部:制度・思想・国際の比重が高い構成が多い

  • 国際系:言語運用・国際協力・地域研究の比重が高い傾向

  • 法学部:法制度の理解と論理構成力に比重

いずれも大学ごとに設計は異なるため、最新の公式情報を確認し、自分の問いに最も適した環境を選びましょう。


まとめ:志望理由は「問い→学び→貢献」を一本に

政治経済学部の志望理由は、社会課題を自分の問いに落とし込み、政治×経済×データで検証する学びの設計を示し、入学後の具体的な第一歩将来の役割までをつなげることが要点です。テンプレは型にすぎません。自分の体験・価値観・言葉に置き換え、一貫性と具体性を担保して仕上げてください。

  【日本経済大学のキャンパスライフ】
  
  日本経済大学は、単なる学問だけでなく、豊かなキャンパスライフを通じて学生たちの成長と個性の伸展を促進します。
  キャンパス内では多彩なクラブやサークル、文化イベントが活発に展開され、学生たちは自分の興味や才能を発揮し、新たな交友関係を築くことができます。

  学外活動も大いに奨励され、学生たちは都心の様々な文化やイベントに触れることができます。
  これにより、卒業後には社会においても多様な価値観を理解し、柔軟な思考力を備えた人材として成長することが期待されます。

  資格取得・奨励金給付制度を通じて、学生たちは自己成長に対する励ましを受け、自身の専門分野での深化を目指すサポートが充実しています。
  この制度は、学業だけでなく、将来のキャリアにおいても大いに活かされることでしょう。

  日本経済大学のキャンパスライフは、学問だけでなく、人間形成としての重要な役割を果たしています。
  詳細は以下のホームページをご覧いただき、日本経済大学の魅力やキャンパスでの日々の活動に触れてみてください。

  ・日本経済大学HPホームページ
    https://www.jue.ac.jp/
    
  ・日本経済大学 資格取得・奨励金給付制度
    https://www.jue.ac.jp/qualification/
    
  ぜひ、日本経済大学のキャンパスでの充実したライフスタイルをご体験ください。

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