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中学生になると本格的に英語の授業が始まります。そして、中学からの英語の勉強は読み書きが主体です。
覚えなければならない単語量は膨大で、2022年度からは中学生が学ぶ英単語数は約1800語になりました。
高校受験をする人や高校推薦を狙う人は、次々とやってくる中学の定期テストのために復習と宿題に追われるでしょう。
英語だけではありません。英語を含む主要5教科に加えて、副教科と呼ばれる保健体育・音楽・美術・技術家庭まであります。高校になると選択科目が出てきますが、中学は教科が多く、内申も重要なので、とにかく忙しい3年間になります。
そんな大変な中学生活で、英語を話せるようになるのはなかなか大変です。
「将来海外で勉強したい!」
「バイリンガルになりたい!」
中学生になるとそんな風に考え出す人も増えてきます。
しかし
「英会話を始めたいけど学校の勉強で手一杯だ。」
「小学校の頃から英会話を始めておけばよかった。今更どうしてよいのか分からない。」
と、諦めてしまう中学生が多いのも事実です。
この記事は、学校の英語で単語や英文法を覚えるだけでなく、将来ちゃんと英語がはなせる人になりたい中学生とその保護者の方に向けた内容になっています。
中学生が将来生きた英語を話せるようになることの大切さと、英語を話せるようになる方法を紹介させていただきます。
【中学生が英会話を学ぶことの大切さ】
1.どこにいても会話は不可欠
会社員、公務員、経営者、個人事業主などの職種にかかわらず、ほとんどの社会人にとって会話は必要ですよね?もちろん営業職と技術職では会話の質は変わってきます。しかし、コミュニケーション能力をスキルにする必要のない技術職ですら言葉を使って説明をする行為は仕事に伴います。
そして、外資系、貿易会社、IT系など海外とのやり取りを必要とする会社が増え続ける昨今、日本語で会話できるだけでは十分ではなくなりました。それにもかかわらず未だに通訳者を雇わなければ海外の会社とのコミュニケーションが取れない会社が日本に多いのはなぜでしょう?
先ほども述べましたが、ほとんどの中学・高校の英語は読み書きが主体です。確かに語彙を増やし、文の構造を知ることは大切です。語彙力と文法力がなければ前進はしません。しかし、同時に会話というのは文法を理解しているからといってペラペラになるものではないのです。さらに、話すこと以上に英語を聞いて理解することはさらに高いハードルです。本来は、英文法の授業と同じだけか、それ以上に英会話の授業は大切なのです。
しかし、日本の学校の大半が英会話に力を入れることができていないため、社会に出た際に、文章でのやり取りには問題がなくても、言葉でのやり取りができない人がほとんどになってしまうのです。
2.他の生徒達の一歩先を行ける
学校で英会話の授業が少ない大きな理由の1つとしては、今と同様の教育を数十年前に受けていた生徒が先生になっていることがあげられます。つまり、会話を学んでこなかった先生が多く、会話を教えられる先生が圧倒的に少ないということです。
日本の中学生の英会話力が低いということは、英語が話せるようになれば、逆に強みになります。もちろん努力が必要ですが、将来的に、進学、留学、就職、キャリアアップ、海外旅行、コミュニケーションスキルの向上などに大いに役立つことになるのです。
1つ注意をするなら、英会話を始めてもすぐに学校の成績には反映されません。お話上手な人が、必ずしも成績が良いわかではないですよね?それと同じで、英会話が上達しだしても英語の成績が上がるとは言えません。
「英会話を習っているのに英語の成績が上がらないね。」と言われてしまうこともあるかもしれません。そういうことがあるとモチベーションが下がってしまいがちです。しかし、焦りは禁物です。本当に英語が上達してくれば、自然と文法も強くなっていきます。自分の弱い部分が分かるようになり、勉強にも実が入るようになります。
3.英検だけじゃなくTOEFLやTOEICに備える
日本人の小学生、中学生、高校生は英語ができる目安として英検の勉強に力をいれます。確かに近年は受験の際に英検を持っていると点数が加算されたり、英語が受験科目から免除されたりするので、取っておいて損はありません。
しかし、英語圏の大学に行こうと思ったらTOEFLの点数が必要になり、就職をしようと思ったら英検よりTOEICの点数の方が重視されます。
TOEFLは、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4技能を4時間半もかけて測定されます。TOEICは、リスニングとリーディングの2技能ですが、2時間休憩なしで受けなければなりません。
英検の問題内容は大変良くできた作りになっていて、本当に理解して解けていれば、英検2級でもかなりの英語力があると言えるでしょう。しかし、英検は頑張って覚えれば受かる仕組みが徹底的に研究されてしまっているため、実際には自分の実力になっていない級が取れてしまう仕組みになっています。つまり、大変失礼ながら、英検2級を持っていても実際はその実力に見合っていない人が多いのです。
よく「英検2級まで取ったけど何の役にも立たなかった。」と言う人がいます。英検2級のスコアが100%に近い人は将来役立つし、合格点ギリギリで受かった人はあまり役立ちません。
英語を話せるようにすることは、後々TOEFLやTOEICを受ける際に大いに役立ちます。そして、英検のリスニング至っては一生懸命勉強しなくても点数が取りやすくなるのです。
【英語を話せるようになる方法】
中学生が英会話を学ぶのにお勧めの方法を紹介します。1つだけ選ぶのではなく、全部試してみて、自分が気に入ることを続けることをお勧めします。
1.英会話教室
幼児期や小学校の低学年から英会話教室に通うのが最良です。特に発音は年齢が上になればなるほど難しくなります。しかし、時間を巻き戻すことはできませんし、何歳になっても遅すぎるということはありません。
やはり英語を話せるようになる手っ取り早い方法はネイティブスピーカーと会話をすることです。できれば1対1で習いましょう。他の生徒さんがいる方が楽しいし、緊張もしないかもしれません。
しかし、先生1人に対し4人いるのと、1人なのでは使える時間が全然違います。時間的にも金銭的にも週に1度、1回1時間くらいで通うことになると考えると、時間を有効に使うべきです。
最近は、個人で教えている先生を見つけられるサイトや、オンラインレッスンもありますので、ご自分と話しの合う先生を探してみるのも良いかもしれません。
2.中学英語をマスターする
実は中学1年から3年までの英文法の教科書には、英語を話すために必要なことがびっちり詰まっています。中学英語をマスターすれば、海外旅行はもちろんのこと、英語圏で問題なく暮らせるくらいになります。
ただし、ただ学校で習ってテストで良い結果を出すだけでは、全く不十分です。「中学英語をマスター」するということは、言葉通り「極める」ことを意味しています。単語テストで全問正解しても、定期テストで90点以上を取っても、まだまだ極めたとは言えません。
どういう状態が極めた状態と言えるでしょう?どんな勉強方法が良いのでしょう?
①文法の名称に惑わされない
正直なところ、日本語で「現在形」「過去形」「現在完了形」「不定詞」などという文法の名称を一生懸命覚える必要はありません。例えば「現在形」と呼ばれる文法は、実際は「毎日の習慣」「事実」「気持ち」などを表す形です。あまり名称に惑わされると課が進むにつれて時制などで混乱していきます。「簡略化されたタイトル」くらいに思っておきましょう。
②納得するまで説明を読む
教科書、ワーク、解説本、授業中に取ったノートを完全に理解するまで読みましょう。納得ができなければ、先生や周りにいる英語力の高い人に聞いてみましょう。どんな状況の時にどんな文法を使うのかを頭に植えつければ、英語で会話することが非常に楽になります。そして中学の教科書には日常会話で使う文法がほとんど入っているのです。
③翻訳しない
学校での英語の教え方は、英文が書いてあればそれを日本語に訳し、日本語の文を「英語にしなさい」ということがほとんどです。本来なら英語で英語を教えるのが一番ですが、そんなことをしたら授業についていけない生徒だらけになってしまいますし、教える人材が確保できません。
しかし、英語で話しかけられた際に、①まず日本語に置き換えて理解し、②次に日本語で返答を考えて、③それを英語にする、という3工程を経て答えていたら、まったくスムーズな英会話とは言えませんよね。
「英語が話せる」ということは、英語で考えて話すことができることです。
英語を話せるようになることを目的に、自分で中学英語を勉強する際は、日本語で意味を考えながら英文を読むことをやめましょう。英文を声に出して何度も読みましょう。文を丸暗記しましょう。
3.英語の動画をみる
今や幼児からシニア世代まで、誰もが見ているYouTubeには、沢山の無料学習動画があがっています。
①中学英文法を教えている動画
塾講師、家庭教師、元学校教師など、様々な人が学習動画を配信しています。2-②に記載したように英文法はきっちり理解すべきです。学校の先生の説明や教科書などでは理解しきれない場合、このような動画を活用するのも良いでしょう。
②フレーズを流している動画
“中学” “英語”などで検索すると「中学英語」や「中学やり直し」などフレーズを繰り返し聞いて、後から続けて言えるような作りの動画が沢山あります。いくつか試してみて自分にあっているチャンネルを登録しましょう。なるべく毎日やることをお勧めします。
③英語ネイティブスピーカーが配信している動画
日本も人気のユーチューバーがいるように、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどにももちろん人気のユーチューバーが存在します。字幕なしでみてください。楽しみながら生の英語が聞き取れるようになっていきます。しかも、リラックスしながら勉強にもなる一石二鳥の方法です。
④英語教育に力を入れている中学校
英語教育に力を入れている私立の中学校または中高一貫校に進学すれば独学で英語を勉強するよりも圧倒的に英会話力が向上します。英語を身につけるには最短の手段です。
特にリンデンホールスクール中高学部では、国語以外のほぼ全ての授業を英語で教える「英語イマージョン教育」を採用しています。
リンデンホールスクールは「中等教育学校」という6年間の中高一貫教育を行う学校です。中等教育学校は一般的な中学校と高等学校の「3年・3年」という区切りではなく、6年間の中で柔軟にカリキュラム運用できることが特徴です。各科目の先取り学習や中・高の教科書に見られる重複を省くことができ、より本質的な理解に向けて集中することが可能となります。
これにより、一条校※としての高校3年生までの必修履修科目は、本校では高校1年生までで修了します。高校1年生からはそれぞれの将来の希望に合わせて、IBコース(国際バカロレアコース)、TIコースを選び、より高度な内容の学習に進みます。
※一条校とは、学校教育法第一条によって定められている教育施設の通称で、幼稚園・小学校・中学校・義務教育学校・高等学校・中等教育学校・特別支援学校・大学及び高等専門学校を指します。
おわりに
中学生が英語を話せるようになるポイントをお話しさせていただきました。いかがでしたでしょう?
幼児期や小学校から英会話を習ってこなかったから時すでに遅しということはありません。発音などは子供の頃から続けている人に比べると劣る可能性がありますが、英語圏でも国によって発音やイントネーションは違うわけですし、きっちりした文法を身に着けていれば国際人として問題なくやっていけるようになります。
試験勉強だけにとらわれず、中学から英語を話せるようになって、同年代より1歩先を行きませんか?