心理学部を志望する理由

志望理由書の例文と書き方のコツ

by info@remi.website

日常生活の中で、時々「なぜこの人はこんな風に行動するんだろう?」とか「自分の感情がよくわからない」ということを感じたことはありませんか?心理学は、こうした心や行動の謎を科学的に解き明かしていく学問です。もしもあなたが人の心に興味があり、他人をサポートしたい、または自己理解を深めたいと思っているなら、心理学部はまさにあなたにぴったりです。

この記事では、心理学部を志望する際のポイントや、志望理由書を書くためのコツを解説します。

 

1. 心理学とは?

心理学は、人間の心と行動を科学的に研究する学問です。私たちが感じる感情、思考、行動の背景にある仕組みを理解し、それを他者との関わりや社会に応用することができます。たとえば、なぜ私たちはある状況で不安を感じ、また別の状況ではリラックスできるのか。こうした疑問を解決し、さらにそれを他者支援に活かすことができるのが心理学の魅力です。

 

2. 心理学を学ぶ魅力

心理学を学ぶ魅力は大きく分けて3つあります。

① 自己理解の向上

心理学を学ぶことで、自分自身の感情や行動の仕組みをより深く理解できるようになります。例えば、ストレスを感じたときにその原因や対処法を知ることができるため、自己管理のスキルが向上し、メンタルヘルスを健全に保つことができます。

② 他者理解とコミュニケーション能力の向上

心理学は、自分だけでなく他人の心や行動も理解するための道具です。これにより、友人や家族、職場の人々とのコミュニケーションが円滑になり、さまざまな人間関係に役立つスキルを学ぶことができます。

③ 幅広いキャリアパス

心理学の学びは、教育、医療、ビジネス、福祉などさまざまな分野に応用でき、職業選択の幅が広がります。心理学の知識を活かしてカウンセラーやメンタルトレーナーとして活躍したり、ビジネスの世界で顧客の心理を理解したマーケティング戦略を立てることもできます。

 

3. 心理学部で学べること

① 心理学の基礎理論と応用

心理学部では、発達心理学、認知心理学、臨床心理学など、多様な分野についての理論とその応用方法を学びます。例えば、発達心理学では子供から大人への成長過程における心の変化を探り、認知心理学では人間の学習や記憶のメカニズムについて理解を深めます。これらの知識は、医療現場や教育の現場、さらには企業における人材開発にも活用できます。

② 実践的なスキルの習得

心理学は理論だけでなく、実践的なスキルを身につけることが重要です。心理カウンセリングやコーチング技術を通じて、人と向き合う力を養います。例えば、臨床心理学では実際のカウンセリング場面を想定した演習を行い、問題解決能力を身につけることができます。

③ 研究とデータ分析

心理学は、科学的なアプローチで行う学問です。実験や調査を通じてデータを収集し、それを分析するスキルも学びます。データ分析能力は、心理学の研究に限らず、ビジネスやマーケティング、さらには医療分野においても重要なスキルとなります。

 

4. 心理学部の主な学科

心理学部には多様な分野があり、学べる内容もさまざまです。以下は、心理学部で学べる代表的な学科です。

①発達心理学科

人間の一生を通して心がどのように発達していくかを学びます。教育や育児に関わる仕事に役立つ知識です。

②社会心理学科

社会の中で人がどのように影響され、行動するのかを研究します。人間関係やコミュニケーションに関心がある人におすすめです。

③認知心理学科

記憶や学習、思考などの心の働きを研究します。脳科学に興味がある人に向いています。

④臨床心理学科

精神的な問題を抱える人々を支援するための心理療法やカウンセリング技術を学びます。

 

5. 心理学部で目指せる資格

心理学部で取得できる資格は多岐にわたります。以下に代表的な資格を挙げます。

① 公認心理師

国家資格であり、医療機関や教育現場での心理支援が可能です。

② 臨床心理士

臨床心理士は、主にカウンセリングや心理療法を専門とし、精神的な問題を抱える人々をサポートします。

③ 学校心理士

学校現場で児童や生徒の心の健康をサポートする専門家です。

④ 産業カウンセラー

企業内で従業員のメンタルヘルスケアを担当する役割を果たします。

⑤ 認定心理士

心理学の基礎知識を活かして、幅広い分野で活躍できる資格です。

⑥ 音楽療法士

音楽を使って心のケアを行う専門職です。

⑦ 福祉心理士

福祉の分野で心理的な支援を行います。

⑧ 心理カウンセラー

幅広い分野で活躍できるカウンセリングの専門家です。

⑨ 特別支援教育士

発達障害や特別な支援が必要な子どもたちをサポートする専門家です。

 

7. 志望理由書の書き方のコツ

心理学部の志望理由書を書く際には、ただ「心理学に興味があります」と伝えるだけではなく、より具体的で説得力のある内容を盛り込むことが大切です。自分の経験や興味、将来の目標をしっかりと伝え、心理学を学ぶ意義を明確にすることで、より魅力的な志望理由書に仕上げることができます。ここでは、志望理由書を書くための具体的なポイントとコツをいくつか紹介します。

①自分の経験や興味を具体的に書く

まず、心理学に興味を持つきっかけや、これまでの経験をしっかりと述べることが大切です。「どうして心理学に興味を持ったのか?」という部分を、できるだけ具体的に書くようにしましょう。例えば、「友人が精神的な問題を抱えていて、サポートしてあげたいと思った」や「高校で心理学の本を読み、人間の行動や感情に興味を持った」というような個人的な体験があると、より具体的で説得力が増します。

自分の経験をただ説明するのではなく、それが心理学を学びたいという動機にどのようにつながっているかを示すことがポイントです。たとえば、学校の授業で学んだことや、読んだ本、家族や友人との出来事などがきっかけになった場合は、その経験が自分にどのような影響を与えたのかも記載しましょう。こうした背景があることで、単なる興味から一歩踏み込んだ強い志望動機として伝わります。

②将来の目標を明確にする

次に、心理学を学んで何を目指しているのかを明確にしましょう。心理学は幅広い分野で活躍できる学問ですが、あなたが特に興味を持っている分野や、将来のキャリアにどのように結びつけたいのかを具体的に書くことが大切です。例えば、「将来は臨床心理士としてカウンセリングの現場で働きたい」や「教育分野で心理学を活かして子どもたちの心の成長をサポートしたい」といった具体的な目標があれば、それに向けて心理学の学びがどのように役立つかを示しましょう。

また、心理学を学ぶことによって、どのように自分自身を成長させたいのかも考えてみてください。自己理解を深めたり、他者理解を通じてコミュニケーション能力を向上させたいといった目標も、将来のキャリアに役立つスキルとしてアピールすることができます。

③大学のカリキュラムとの関連性を示す

志望する大学で学びたい理由を明確にすることも非常に重要です。各大学にはそれぞれの特色があり、心理学部のカリキュラムや研究分野も異なります。あなたが志望する大学がどのような教育プログラムを提供しているのかを事前に調べ、それが自分の学びたい内容や将来の目標にどのように結びつくのかを示しましょう。

例えば、ある大学が発達心理学や臨床心理学に強みを持っているならば、「貴学の発達心理学のカリキュラムに魅力を感じており、子どもの心の発達について深く学びたい」といった形で大学の強みを志望動機に反映させると、より具体的で説得力のある志望理由書になります。大学のカリキュラムが自分の興味や目標に合致していることをアピールすることで、あなたがその大学で心理学を学びたい理由が明確に伝わります。

④自己アピールを忘れずに

志望理由書では、自分が心理学を学ぶにあたって持っている強みをアピールすることも大切です。例えば、コミュニケーション能力が高い、共感力がある、問題解決力に自信がある、といったスキルや特性は、心理学を学ぶ上で非常に重要です。これまでの経験を通じて培った能力やスキルが心理学の学びにどのように役立つかを具体的に説明することで、より魅力的な志望理由書になります。

また、グループワークやボランティア活動など、心理学を学ぶ際に活かせる実践的な経験がある場合は、それも積極的にアピールしましょう。例えば、「高校でのボランティア活動を通じて、他者をサポートすることの重要性を学びました」といった具体例を盛り込むことで、あなたが心理学を学ぶにあたってどのようなスキルや意識を持っているかが伝わりやすくなります。

⑤論理的かつ明瞭な文章を書く

心理学部の志望理由書では、論理的でわかりやすい文章を書くことも非常に大切です。心理学は、物事を論理的に考え、分析する能力が求められる学問です。そのため、志望理由書も感情的な表現に偏るのではなく、論理的な構成を意識しましょう。自分がなぜ心理学を学びたいのか、将来どのようにその学びを活かしたいのかを、順序立てて説明することが求められます。

文章が長くなりすぎないように気をつけながら、一つ一つの段落に明確なテーマを持たせることが重要です。また、専門用語や難しい言葉を多用するのではなく、高校生にも理解しやすい表現を心がけると良いでしょう。簡潔かつ論理的な文章を書くことで、あなたの考えや意欲がストレートに伝わります。

 

8. 志望理由書の具体例

具体例1:

私は将来、臨床心理士として、発達障害を抱える子どもたちやその家族をサポートする仕事に携わりたいと考えています。私自身、家族が発達障害と診断され、その支援がどれだけ生活の質を向上させるかを目の当たりにしました。この経験が、発達心理学に強い関心を持つきっかけとなりました。貴学では、発達心理学や臨床心理学の知識を基礎から学び、さらにカウンセリング技術や実際のケーススタディを通じて、実践的なスキルを身につけられる環境が整っていることに強く魅力を感じています。

特に、教育や福祉の現場での実習が充実しており、理論と実践をバランスよく学べる点に注目しています。私は、心理的支援が必要な子どもたちが安心して成長できる環境作りに貢献したいと考えており、そのためには臨床心理士としての専門的な知識とスキルが不可欠です。貴学での学びを通じて、発達障害を抱える子どもたちの心に寄り添い、適切な支援を提供できる臨床心理士として成長したいと強く思っています。

具体例2:

私は将来、社会不安障害(SAD)を抱える人々を支援するメンタルヘルスカウンセラーになりたいと考えています。高校時代、クラスでの発言やプレゼンの場面で極度の緊張を感じ、自分の気持ちをうまく表現できない経験がありました。その際に、友人や家族からのサポートに救われたことが、私自身が同じような悩みを抱える人々の支援に関心を持つきっかけとなりました。

貴学では、認知行動療法や社会心理学などを通じて、SADの根本的なメカニズムを学び、さらに実習を通じて実際のサポート技術を身につけることができると聞いています。私は、カウンセリングを通じて、社会不安障害を抱える人々が少しでも安心して社会で自分を表現できるような環境作りに貢献したいと考えています。貴学での学びを通じて、心理的な苦しみを抱える人々の力になれるカウンセラーとして成長したいと強く願っています。

 

おわりに

心理学部では、人間の心の働きを探究し、他者を理解するためのスキルを身につけることができます。興味を持った分野や目指すキャリアを明確にし、心理学部での学びを将来の道へとつなげましょう。

 

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