海を自由に駆け抜けるヨット。風を読み、波と一体になる感覚は、他のスポーツでは味わえない特別な体験です。高校でセーリングに触れた人も、そうでない人も、大学から競技を始めることは可能です。
今回は、全国の中でもとくにセーリング競技に力を入れている強豪大学を特集し、将来ヨット競技に挑戦したい高校生に向けて、進学先選びのヒントをお届けします。
1. セーリング（ヨット）競技の魅力とは？
ヨット競技と聞くと、「なんだか難しそう」「特別な人がやるスポーツ」というイメージを持っている人も多いかもしれません。でも実は、セーリングは自然と向き合いながら、自分の判断と操作で船を走らせる、非常に奥深くてエキサイティングなスポーツです。
最大の魅力は、風や波と一体になって進む感覚。エンジンに頼らず、風の力だけで水面を滑るように走るヨットは、まさに自然と対話するスポーツといえるでしょう。風向きを読み、帆（セイル）の角度を調整し、スピードを上げていく過程には、頭脳と感覚の両方が必要です。
また、セーリングは個人で戦う種目と、仲間と協力する団体戦の両方があり、チームワークやコミュニケーションも大切な要素。大会では、ちょっとした判断ミスが順位を左右するため、集中力と判断力が磨かれていきます。
さらに、国際大会やオリンピックなど、世界を舞台に活躍できるチャンスがあるのも魅力のひとつ。大学から競技を始めて、国内外で活躍する選手になる人も少なくありません。
海が好きな人、新しいスポーツに挑戦したい人、自分の力で風を操りたい人にとって、セーリングは最高のフィールドです。
2. 強豪大学の共通点とは？
セーリングで実績を上げている大学には、いくつかの共通した特徴があります。もし大学進学後にヨット競技に本気で取り組みたいなら、こうしたポイントに注目すると、自分に合った環境が見つかりやすくなります。
まず大切なのは「練習環境」。強豪校の多くは、海や湖に近い場所にキャンパスや艇庫（ヨットを保管する施設）があります。アクセスが良ければ、授業の合間にも練習ができるので、経験を積むチャンスが増えます。
次に「設備やサポート体制」。十分な数の練習艇があり、安全面や整備もしっかりしていることが多いです。また、専属のコーチがいたり、経験豊富なOB・OGがサポートに関わっていたりするのも、強いチームの特徴です。
さらに、「チームの雰囲気」も重要です。上下関係が厳しすぎず、お互いを尊重し合える風通しの良い環境では、初心者も安心して練習できます。実際、全国大会で活躍する大学でも、大学から競技を始めた選手が多く在籍しています。
そして忘れてはならないのが「学業との両立」。強豪大学でも、授業や将来のキャリアを大切にしながら競技に打ち込むスタイルが主流です。スポーツも勉強も頑張りたい人にとって、理想的な環境といえるでしょう。
3. セーリングに強い大学【全国の名門校10選】
ここでは、全国の中でもセーリング競技に力を入れ、全国大会での実績や充実した環境で知られる大学を10校ご紹介します。セーリング部への入部を考えている人にとって、志望校選びの参考になるはずです。
① 早稲田大学（東京都）
全国大会の常連で、数多くの優勝実績を誇る名門校。東京湾沿いの練習拠点があり、恵まれた環境で日々トレーニングが行われています。セーリング部には文武両道の学生が多く集まり、高い意識で競技に取り組んでいます。
② 慶應義塾大学（神奈川県）
歴史あるセーリング部が活動しており、OB・OGのネットワークも強力。横浜近郊の海を拠点に、ハイレベルな練習を積み重ねています。国際的な活動にも積極的で、世界を視野に入れた選手も在籍しています。
③ 日本大学（神奈川県）
安定した戦績と実績で、ヨット競技界における存在感は抜群。セーリング部は規模も大きく、経験者・初心者問わず幅広く受け入れているのが特徴です。指導体制も整っており、着実にレベルアップできます。
④ 明治大学（神奈川県）
チームとしての結束力が強く、団体戦での成績にも定評があります。競技だけでなく、仲間とのつながりや成長を大切にする部風が魅力。しっかりした練習計画と自主性を重視する運営スタイルが特徴です。
⑤ 同志社大学（京都府）
関西を代表するセーリング強豪校。琵琶湖を利用した練習環境が整っており、1年を通して安定したトレーニングが可能です。全国レベルの選手も多数在籍し、高い目標を持って活動しています。
⑥ 関西学院大学（兵庫県）
実績と伝統のあるセーリング部で、学生主体の活動も活発です。全国大会にも定期的に出場しており、技術だけでなく精神面の成長も重視した指導が特徴。海外遠征の機会もあるなど、視野が広がります。
⑦ 関西大学（大阪府）
しっかりとした育成体制で、大学から競技を始めた選手も活躍中。丁寧な指導と団体としての一体感が強みです。初心者にとっても入りやすい雰囲気で、安心してスタートできる環境が整っています。
⑧ 東京科学大学（東京都）
理工系の大学ながらセーリング活動が盛んで、技術的なアプローチも含めたユニークなチーム作りが魅力。競技力とともに、風の動きや気象の理解を理論から深めたい人におすすめです。
⑨ 大阪公立大学（大阪府）
公立大学でありながら全国大会にも出場する実力派。環境と人材に恵まれ、互いに高め合う風土があります。学費の面でも私立より負担が少なく、堅実に競技を続けたい人にとって魅力的な選択肢です。
⑩ 東京大学（東京都）
学力だけでなくセーリングでも挑戦を続ける学生が多く、知的な戦略を生かしたレース展開が魅力です。未経験者でも熱意があれば歓迎される環境があり、「東大でヨット」として注目される存在です。
4. 初心者でも入れる？ 大学ヨット部のリアル
「ヨットなんてやったことないし、自分には無理かも…」と思っていませんか？ でも実は、大学のヨット部には初心者からスタートした部員がたくさんいます。高校までに経験がなくても、大学で本格的にセーリングに取り組むことは十分可能です。
多くの大学ヨット部では、新入生向けに体験練習やオリエンテーションを実施していて、ルールや道具の使い方、帆の張り方など、基本から丁寧に教えてくれます。はじめは先輩と同じ艇に乗って、操作の補助をしながら少しずつ覚えていくスタイルが一般的です。
また、ヨットは体格や筋力よりも、判断力や風を読む感覚、チームとの連携が重要なスポーツ。スタートラインはみんな同じなので、努力次第で経験者に追いつくことも十分に可能です。
さらに、セーリング部は団体戦の要素も強いため、仲間と支え合って成長していけるのも魅力のひとつ。合宿や大会を通して絆が深まり、一生の友達ができることもあります。
「ちょっとやってみたい」からでも大丈夫。ヨットは、誰にでも扉が開かれている競技です。大学生活を充実させるきっかけとして、ぜひ選択肢のひとつに入れてみてください。
5. 日本経済大学 ヨット部の挑戦
福岡キャンパスを拠点に活動する日本経済大学のヨット部は、ここ数年で急成長を遂げ、全国でも注目される存在になっています。海に囲まれた博多湾での恵まれた練習環境に加え、部員一人ひとりが高い目標を持って日々のトレーニングに取り組んでいます。
2025年には、西日本学生ヨット選手権大会で470級・スナイプ級ともに優勝し、両クラス総合での完全優勝を達成。さらに、新人戦となる九州学生ヨット選手権大会でも470級で優勝するなど、若い選手たちも着実に力をつけています。
2024年の全国大会では、全日本学生ヨット選手権大会（インカレ）団体戦470級で全国5位入賞という快挙も果たしました。そのほかにも、スナイプ級・470級ともに西日本大会で優勝、女子ペア部門で全日本470級選手権大会3位など、個人・団体ともに着実に結果を出し続けています。
こうした成果の背景には、初心者にも丁寧に指導する体制があります。大学からヨットを始めた部員も多く、先輩たちがしっかりとサポート。週3回の練習を中心に、合宿や大会も充実しており、競技を通してチームワークや精神力も養われます。
また、学業との両立を重視している点もこの部の大きな魅力。部員の多くが授業やアルバイトとバランスをとりながら、自分のペースでヨット競技に取り組んでいます。
「大学で何か新しいことを始めたい」「本気でスポーツに打ち込みたい」――そんな高校生にとって、日本経済大学のヨット部は、挑戦する価値のあるフィールドです。風とともに海を駆ける、あなただけの大学生活を、ここから始めてみませんか？
おわりに
セーリングは、競技であると同時に、自分自身と自然を見つめる冒険でもあります。全国には、セーリングを本気で取り組める環境を持つ大学が数多くあります。
強豪校だけでなく、チャレンジを歓迎する大学もたくさんあります。自分に合ったスタイルで、大学からの新しいスタートを切ってみてください。
日本経済大学 福岡キャンパスの オープンキャンパスに行ってみよう！ 福岡・太宰府にある日本経済大学〈福岡キャンパス〉では、来校型とオンライン型のオープンキャンパスを定期的に開催しています。保護者の同伴も歓迎されており、大学の雰囲気や学びの内容を実際に体験できる絶好のチャンスです。 オープンキャンパスではこんな体験ができます： ・学科紹介や模擬授業で、大学での学びが具体的にわかる ・在学生との交流コーナーでリアルなキャンパスライフを聞ける ・キャンパスツアーで、太宰府の自然に囲まれた校舎を見学 ・参加特典の配布もあり（※内容は時期によって異なります） アクセスも便利！ キャンパスは西鉄太宰府駅から徒歩約10分。博多駅や天神エリアからのアクセスも良好で、遠方からの参加もしやすい立地です。周辺には太宰府天満宮や九州国立博物館もあり、見学のついでに観光も楽しめます。 ▼オープンキャンパスの詳細・申込はこちらから： https://www.jue.ac.jp/juken/open_campus/ ▼福岡キャンパスへのアクセス情報はこちら： https://www.jue.ac.jp/access_fukuoka/