高校生のみなさん、進路選択で経済学部と経営学部のどちらを選ぶかで迷っていませんか？これらの学部はどちらも魅力的ですが、自分に合った方を見つけるのは難しいですよね。
この記事では、経済学部と経営学部について、学べること、専攻分野、向いている人、そして卒業後の進路などを比較していきます。最終的には、どちらの学部が自分に合っているか、明確な答えを見つける手助けをしたいと思います。
進路選択は大切な一歩。この記事がみなさんの選択に役立つ情報を提供できればと思います。
1. 経済学部と経営学部では何を学ぶのか？
①経済学部では何を学ぶのか？
経済学部って聞くと、なんだか難しそう…と思うかもしれませんね。でも、経済学部で学ぶことは、私たちの日常生活ととても密接に関わっています。では、経済学部では具体的に何を学ぶのでしょうか？
経済学とは、私たちが普段行っているショッピングや、レストランで食事をする、家を買ったり借りたりするなど、日々の生活でお金を使う活動全般を指します。世界中で8十億人以上の人々がこのような経済活動をしているわけです。経済学を学ぶことで、これらの活動がどのように全体の経済に影響を与えるか、そして経済がどのように動いていくかを理解し予測することができます。
経済学部では、「ミクロ経済学」と「マクロ経済学」という二つの大きな分野があります。ミクロ経済学では、個々の消費者や企業がどのように決断を下し、どのように資源を分配するかを学びます。一方で、マクロ経済学はもっと大きなスケールで、国全体の経済活動や政策、世界経済の動きに注目します。
それだけではなく、経済学部では、経済の歴史や理論、数学を使った経済分析など、幅広い分野を学びます。これには、経済政策や財政学、金融論など、さまざまな専門分野が含まれます。そして、これらを学ぶためには、高校で習う数学がしっかりと理解できていることが重要です。文系の学部でありながら、数学を使って問題を解析することも多いんですよ。
経済学部は、私たちの生活に根ざした経済活動を学ぶことができる学部です。経済の流れやその背景にある理論を理解することで、より良い社会を築くための知識とスキルを身につけることができます。文系だけど数学も得意、そんなあなたにピッタリかもしれませんね。
②経営学部では何を学ぶのか？
経営学部で学ぶ経営学って、いったい何でしょう？ 経営学とは、簡単に言えば「会社や組織をどう運営していくか」を考える学問です。これには、会社をより良く成長させたり、困難に立ち向かう方法を見つけたりすることが含まれます。
経営学部では、様々な角度から組織運営を学びます。たとえば、企業がどうやってお金を管理するか（財務）、どうやって商品やサービスを売り込むか（マーケティング）、どうやって従業
員を効率的に働かせるか（人材マネジメント）など、実際に会社を運営する上で直面するさまざまな課題に対処する方法を学びます。
また、経営学は経済学だけでなく、心理学や法律、社会学といった他の学問とも密接に関わっています。これは、経営学がただ数字を扱うだけでなく、人々の行動や社会のルールなど、より幅広い知識を必要とするからです。たとえば、働く人々のモチベーションをどう高めるか、企業が社会の中でどう機能するかといった問題を考える時、心理学や社会学の知識が役立ちます。
経営学部で学べる内容は本当に多岐にわたります。財務や会計だけでなく、マーケティングや人材マネジメント、さらには経営哲学や経営史、さらに現代の重要なテーマであるSDGs（持続可能な開発目標）に至るまで、幅広い学問を扱います。
つまり、経営学部は経営に関するあらゆる知識を学び、問題解決能力を養うことができる場所です。未来を見据えて会社を成長させたい、組織をうまく運営したいと考えている方にとって、経営学部は最適な選択肢と言えるでしょう。経営の全体像を把握し、それを実現するための具体的なスキルと知識を身につけたい人にとって、経営学部は理想的な学び舎です。
2. 経済学部と経営学部の分野
①経済学部の分野
経済学部では、幅広い分野を通じて、経済の複雑なメカニズムを学びます。ここでは、その主要な分野を紹介します。
- ミクロ経済学とマクロ経済学
経済学の基礎となるこの二つの分野では、小規模から大規模までの経済活動を理解します。ミクロ経済学は個々の市場や企業、消費者の行動を分析し、マクロ経済学では国全体や世界経済の規模で経済の動きを見ます。 - 理論経済学
経済の根底にある理論やモデルを学び、それらが現実世界の経済現象にどのように応用されるかを理解します。 - 応用経済学
具体的な経済問題に焦点を当て、解決策を模索します。この分野では、環境問題や開発問題など、特定のテーマについて深く掘り下げます。 - 経済思想と歴史
経済学の歴史を通じて、経済思想がどのように進化してきたかを学びます。これにより、現代の経済理論がどのような背景から生まれたのかを理解できます。 - 専門分野
財政、金融論、労働経済、地方財政など、経済学の中でも特化した分野を学びます。これらの専門分野では、経済の特定の側面に深く迫り、専門的な知識を身につけます。
経済学部においては、「経済学科」と「総合政策学科」の二つの学科が一般的です。「経済学科」では経済学そのものの学問に重点を置き、「総合政策学科」では経済学の基礎の上に、社会的な政策や問題解決について学びます。
経済学部での学びは、経済理論から実践的な応用、さらには政策立案に至るまで、多角的な視点から経済を理解するためのものです。数学や統計学などのツールを用いて経済現象を分析し、未来の経済を予測する能力を養うことができます。
2. 経済学部と経営学部の分野
②経営学部の分野
経営学部では、企業や組織が直面する様々な課題に対して、どのように対処し、管理していくかを学びます。ここでは、経営学部で学べる主要な分野を紹介します。
- 経営学
ここでは、企業運営の基礎から応用まで、幅広いテーマが扱われます。具体的には、企業論、経営組織論、経営戦略論、経営管理論、人的資源管理論、技術経営論、国際経営論、経営情報論など、企業を取り巻く様々な側面を学びます。 - 会計学
会計学では、財務会計論、管理会計論、監査論など、企業の財務状況をどのように分析、管理するかを学びます。これは、企業経営において不可欠な知識とスキルを提供します。 - マーケティング
マーケティング論、消費者行動論、流通論、ロジスティクスなど、商品やサービスを消費者に届けるための戦略を学びます。マーケティングは、企業が市場で成功を収めるための重要な要素です。 - 金融
金融論、ファイナンス、国際金融論など、企業の資金調達や投資戦略に関する知識を学びます。経営学部での金融学習は、企業の安定した成長と発展に必要な財務戦略を理解する上で重要です。
これらの分野を学ぶことで、経営学部の学生は、企業経営に関する幅広い理論や方法論を身につけます。経営学部では、企業が直面する様々な問題に対して、総合的な視点から解決策を考え、実践する力を養うことができます。さらに、経営学を体系的に学ぶことで、企業の資産や財務、人事、生産管理など、経営に必要な基本事項を総合的に理解し、実践的なスキルを身につけることが目標です。
3. 経済学部と経営学部に向いている人
①経済学部に向いている人
経済学部は、経済の流れやその背後にある理由に興味を持つ人にぴったりの場所です。ここでは、経済学部に特に向いている人の特徴をいくつか紹介します。
- 経済に強い関心がある人
お金の動きや市場の仕組み、経済政策が私たちの生活や社会にどのような影響を与えるかに興味がある人は、経済学部で学ぶことで、その好奇心を深く掘り下げることができます。ミクロ経済学やマクロ経済学を通じて、経済現象を深く理解することができるでしょう。 - 論理的に物事を考えるのが得意な人
経済学では、複雑な現象を論理的に分析し、説明する力が求められます。また、統計学や数学を用いてデータを分析するスキルも重要です。論理的思考や分析力を持ち、難しい問題を解決するのが好きな人には、経済学部が向いています。 - 社会に関心が深い人
経済学部では、社会の様々な課題に対して経済学の視点からアプローチします。貧困や格差、環境問題など、社会的な問題に対する解決策を経済学の理論で考えることに関心がある人には、経済学部がおすすめです。日頃から社会問題に目を向け、それらをどのように改善できるかを考えることに興味がある人は、経済学部で力を発揮できるでしょう。
経済学部は、経済現象を深く理解し、社会やビジネスの課題に対して論理的な視点からアプローチしたい人にとって、理想的な学びの場です。経済の動きに興味があり、それを論理的に分析し、社会に貢献する方法を見つけたいと考える人には、経済学部が適しています。
②経営学部に向いている人
経営学部は、ビジネスの世界に深い関心があり、将来的に企業で活躍したい、あるいは自分自身のビジネスを立ち上げたいと考えている人に最適な場所です。以下に、経営学部に特に向いている人の特徴をいくつか挙げます。
- ビジネスや社会問題に興味がある人
市場の動きや経済ニュースに目がない、社会の問題をビジネスの視点で解決したいと考える人は、経営学部で学ぶ内容に興味を持ちやすいでしょう。 - 将来、企業に就職したい人や経営者を目指す人
経営学部では、経営管理、マーケティング、人材管理など、企業運営に必要な知識を幅広く学びます。これらは、企業でリーダーシップを発揮するために不可欠なスキルです。 - 家族が経営者で、将来事業を継ぐ可能性がある人
親が経営している企業がある場合、経営学部で学んだ知識は事業を継ぐ際に大いに役立ちます。実務に即した知識や戦略的な思考法を身につけることができます。 - リーダーシップを発揮するのが得意な人
普段から積極的にリーダーの役割を担い、チームやプロジェクトをまとめるのが得意な人は、経営学部での学びを通じて、その能力をさらに伸ばすことができます。
経営学部では、理論だけでなく、ケーススタディやインターンシップを通じて、現実のビジネスシーンで直面する問題についての理解を深めることができます。このような実践的な学習は、将来的にビジネスの現場で活躍するために非常に有効です。ビジネスに対する熱い情熱を持ち、経営の世界で差をつけたいと思っている人にとって、経営学部は理想的な選択肢です。
4. 経済学部と経営学部の卒業後の進路
①経済学部の卒業後の進路
経済学部の卒業生には、様々な分野で活躍するチャンスが広がっています。経済の専門知識と分析能力を活かせる職種や業界は多岐にわたります。以下に、主な進路を紹介します。
- 金融業界
銀行、証券、保険などの金融機関では、経済学の知識を活かして、顧客の資産運用やリスク管理などを行います。金融業界は経済学部卒業生にとって非常に人気のある選択肢です。 - 商社や流通、メーカー、IT関連企業
商社では、国内外の市場動向を分析し、効率的な商品流通を計画します。また、流通やメーカー、IT関連企業でも、市場分析や事業戦略立案に経済学の知識が役立ちます。 - 専門職
公認会計士や税理士、中小企業診断士などの専門職に進む道もあります。これらの資格を取得することで、専門的なアドバイスを提供することができるようになります。 - マスコミ・広告代理店
経済学の視点から、ニュースの分析や広告戦略の立案に関わることができます。経済情勢に敏感な分析力が求められます。 - 情報通信・IT業界
データ分析やシステム開発において、経済学の知識を活かした新しいサービスの企画や運営に携わることが可能です。 - コンサルティング業界
経済学部卒業生は、ビジネス戦略や経営改善の提案を行うコンサルタントとしても活躍できます。企業の課題解決に向けた分析やアドバイスが求められます。 - 人材サービス業界
企業と求職者のマッチングをサポートする業務において、労働市場の動向を理解することが重要です。経済学の知識が活かせます。 - 公務員（国家・地方）
経済政策の立案や公共サービスの提供に関わる仕事です。社会全体の経済を支える重要な役割を担います。 - 会計事務所・税理士法人
企業の会計や税務処理をサポートします。経済学の基礎知識が、会計の理解を深める上で役立ちます。
経済学部を卒業すると、これらの分野で幅広いキャリアを築くことが可能です。社会の様々な場面で経済学の知識を活かし、貢献できる仕事に就くことができるでしょう。
4. 経済学部と経営学部の卒業後の進路
②経営学部の卒業後の進路
経営学部の卒業生は、ビジネスの基礎知識と実践的なスキルを身につけているため、多種多様な職種や業界で活躍することができます。具体的な進路には以下のようなものがあります。
- 小売チェーンやサービス業
顧客サービスの向上や店舗運営に関わる仕事で、経営学の知識を生かして効率的な経営戦略を立案・実行します。 - 金融機関
銀行や保険会社などで、顧客に対する金融商品の提案や資産管理のアドバイスを行います。経営学部で学んだ金融知識が直接活かされます。 - 営業職
あらゆる業界で、商品やサービスを顧客に提案する役割を担います。交渉力や市場分析能力が求められ、経営学部で養ったスキルが役立ちます。 - IT・情報サービス業
IT企業でのプロジェクト管理や新しいビジネスモデルの開発など、経営と技術の両方の視点が必要な仕事です。 - 公務員（国家公務員・地方公務員）
政府機関や地方自治体で働き、公共のサービス提供や地域経済の発展に貢献します。経営学の知識を活かして効率的な行政運営に貢献できます。 - 高等学校教員
経営学の知識を若い世代に伝える教育者として活躍。専門知識を生かした教育で、生徒たちの将来への道を支援します。 - 税理士
企業や個人の税務処理をサポートする専門職。経営学部で学んだ会計知識が基礎となり、資格取得に向けたさらなる学習が必要です。
経営学部を卒業すると、これらの分野でリーダーシップを発揮し、組織や社会の問題解決に取り組むことができるようになります。経営学の学びを通じて培った思考力や問題解決能力は、どのような職場でも高く評価されるでしょう。自分の興味やスキルに合った多彩なキャリアパスが経営学部卒業生を待っています。
5. 経済学部と経営学部はどちらが良いのか？
経済学部と経営学部を選ぶ際に「どちらが良いのか」という問いに直面することは、多くの高校生が経験する進路選択の一つです。しかし、この問いに対する答えは、あなたの興味や将来の目標に大きく依存します。以下に、それぞれの学部の特徴を挙げ、あなたが自分に合った選択をするためのヒントを提供します。
- 経済学部は、経済の仕組みや理論、政策などを広範囲にわたって学びます。マクロ経済やミクロ経済の知識を深め、社会全体の経済活動に関する深い理解を目指します。経済学部は、社会の経済構造や市場の動きに興味がある人、数学や統計学を使って複雑な問題を解析することに魅力を感じる人に適しています。
- 経営学部は、企業の経営やマーケティング、人材管理など、ビジネス運営に必要な知識とスキルを学びます。経営学部では、実践的なビジネススキルを身につけ、企業が直面する課題の解決策を提案できるようになることを目指します。経営学部は、将来的にビジネスの世界でリーダーシップを取りたい人、自分のビジネスを立ち上げたい人に特に適しています。
結局のところ、「経済学部と経営学部、どちらが良いか」は、あなたがどのようなキャリアを目指しているか、どのような学問に興味があるかによって異なります。経済学部はより広い視野から経済現象を理解したい人に、経営学部は具体的なビジネススキルを学んで実践で活躍したい人に、それぞれ適しています。
重要なのは、自分が何に興味を持ち、将来どのような仕事に就きたいのかをよく考えることです。また、大学での学びだけでなく、その後のキャリアパスも視野に入れて選択することが大切です。経済学部と経営学部、それぞれが持つ魅力を理解し、自分の未来に合った学部を選ぶことが、最良の選択と言えるでしょう。
おわりに
経済学部と経営学部、それぞれには特色と魅力があり、どちらを選ぶかはあなたの興味、将来の夢、そして何を学びたいかによります。重要なのは、自分自身が何に情熱を感じ、将来どのような道を歩みたいのかをしっかりと考えることです。この記事が、あなたの進路選択に少しでも役立てば幸いです。
【日本経済大学の経済学部と経営学部について】 日本経済大学は、1968年に設立された私立大学で、福岡県太宰府市に本部を置きます。都筑学園グループが運営し、幼稚園から大学院まで全国に30校以上の学校を展開しています。福岡、神戸、東京都渋谷区に3つのキャンパスがあり、国際色豊かな大学として多くの留学生を受け入れています。 経済学部と経営学部を中心に、経済学科、商学科、健康スポーツ経営学科、経営学科、グローバルビジネス学科、芸創プロデュース学科など、6学科18コースを展開しています。学生一人ひとりの可能性を広げる教育を実践し、現代の変化に対応する力を養成しています。 経済や経営の領域において、グローバルかつ多角的な視点を持つことが今日ますます求められています。日本経済大学では、そうした時代のニーズに応えるため、実践的な学びを通じて、学生たちが国際社会で活躍できるような知識とスキルの習得を目指しています。 是非ホームページをご覧ください：https://www.jue.ac.jp/