専門職大学院と大学院とは何が違うのか?どちらを選ぶ?

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専門職大学院と大学院ではどちらがあなたにとって最適でしょう?

なんらかの業界でキャリアアップを目指している場合は、上級学位を取得することで目標を達成できる可能性がかなり高まります。そのため、専門職大学院や大学院に行くのはキャリアアップのための確実な方法です。

ただし、高度な学位を取得するかどうかを決定する際は、個人的および専門的な目標を達成するために専門職学位または大学の学位のどちらが役立つか知っておく必要があります。

そこで、この記事では専門職大学院と大学院の概要や、類似点と相違点などを解説します。

1.専門職大学院とは?

専門職大学院は、学生が特定の分野におけるキャリアのために準備できる、大学院レベルの機関です。一部の学校では、特定の職業の学士号も提供しています。

専門職大学院で先行できる教育例としては、建築学、経営学、神学、工学、ジャーナリズム、法学、図書館学、教育学、公共政策学、社会福祉学などがあります。

医療の分野では、医学、カイロプラクティック、歯学、薬学、理学療法学、ポディアトリー(足病学)、公衆衛生学、言語病理学、作業療法学、看護学、獣医学、検眼医学などが専攻できます。

2.大学院とは?

大学院は、特定の学問分野または職業に焦点を当てた高度な学習プログラムを構成しています。大学院は従来、特定の分野で独自の研究を生み出すことを中心とする「アカデミック」でしたが、現在は両方を組み合わせた「プロフェッショナル」である可能性があります。

「大学院」とは、学部レベルを超えて特定の学問分野または分野でトレーニングを提供する学問的プログラムの総称です。

ウィキペディアによると、大学院は、学生が以前に学士の学位を取得している必要があるという一般的な要件を備えた、修士号や博士号など高度な学位を授与する学校です。

そのため、特定の専門職の訓練を提供する程度によって学習コースが異なる大学院と、医学、看護、ビジネス、工学、法律、または言語病理学などの専門分野の専門的で高度な学位を提供する専門職大学院とを区別することができます。

さまざまな専門職大学院が大学院の学位を提供し、その逆も同様のため、大学院と専門職大学院の区別は確実なものではありません。

3.専門職大学院と大学院の類似点は?

大学院と専門職大学院は両方とも、すでに学士号を取得した学生に高度なカリキュラムを学ぶ機会を提供しています。どちらに申し込むにも、入学要件を満たし、授業料を賄うことができなければなりません。

大学院と専門職大学院は、大学を卒業している人に高度なプログラムを提供するという意味では似ていますが、類似点はここまでです。

4.専門職大学院と大学院の違いは?

では、専門職大学院と大学院の違いは何なのでしょう?大学院と専門職大学院の区別は曖昧で、専門職大学院は大学院と同じように見えるかもしれませんが、両者には違いがあります。

多くの学生は、大学院と専門職大学院の違いを、実際に興味を持って調べ始めるまで知りません。

現在、学校に通っている、または復学の計画を立てている場合は、大学院と専門職大学院の違いと、自分の夢を実現するためにどちらを選択するべきかを知っておくことが重要です。

①焦点とカリキュラム

2つの機関の主な違いは、焦点がどこにあるかです。

大学院に入学が決定した場合、特定の研究分野で修士号を取得するために勉強することになります。あなたが受講するコースはすべて、専攻する研究分野を習得するのに役立つように設計されています.

大学院のコースでは技術的な知識を築くことができますが、知識を応用することにはあまり重点を置いていません。大学院では大抵、卒業前に修士論文を提出しなければなりません。

ロースクールやビジネススクールなどの専門職大学院は、より幅広いカリキュラムを教えており、学生がその分野でのキャリアに備えるためのコースが提供されています。

従来の理論は講義を通じて教えられますが、得られた知識を実際に応用することに重点が置かれています。ほとんどの専門職大学院では、学生が卒業前に専門的なインターンシップを完了することが求められます。

②入学要件

前提条件やその他の入学要件も異なります。

大学院で修士号を取得することを決めた場合、選択した分野の基礎知識があることを提示する必要があります。完全に同じ分野の学士号を持っている必要はないこともありますが、適切な前提条件を満たしている必要があるため、関連する学士号は必須です。

専門職大学院は、大学で勉強した内容の深掘りよりも、実務経験に重点を置いています。認定された学士号と許容可能なGPAが必要ですが、選択する学部の専攻はそれほど重要ではありません.

将来的な目標が明確ではない場合、専攻を決めるのは大変です。非常に特定の分野を勉強したい場合や、資格・免許や昇級・昇進のために修士号を取得するという条件がある場合は、大学院が最適です。

プロの世界で働き、実践的な経験を積みたい場合は、専門職大学院が最適です。進学を希望する大学院や専門職大学院をよく調査して、急いで決定しないようにしましょう。

③キャリア/雇用機会

●専門職学位

専門職学位にはいくつかの種類があります。そして、これらの専門職学位はそれぞれ、さまざまなキャリアに向けて準備できるように設計されています。

一般的な専門職学位の一部を次に示します。

●法学博士

法学博士は、法律を実践するキャリアの準備を整える専門職学位です。弁護士になれば、行政、憲法、刑事、またはその他の形態の法律を専門とすることができます。2022年度の弁護士の平均年収は、544万円です。

●医学博士

大きな病院に勤務するなら、地位を上げるために医学博士であることが必須の場合が多くあります。また、医学部の教授は、基本的には医師であり医学博士でなければならないと決まっている大学が多いです。

●薬学博士(PharmD)

大学病院を含めた大きな病院では薬局長になるために、博士号が必須であるところも増えてきました。近年、大学では薬剤師経験があり博士号を持っている薬剤師を実務家教員として採用しています。

●大学院

あなたが働く(又は働いている)業界にもよりますが、修士を取得すると、会社で昇進するために必要な知識とスキルを学ぶことができ、キャリアアップが目指せます。

5.専門職大学院と大学院の期間

①専門職大学院の期間

専門職大学院の標準修業年限は、通例2年ですが、専攻分野によっては、1年以上2年未満の場合もあります。修了すると修士(専門職)の専門職学位が付与されます。

修了するためには、規定の単位の取得し、その他の教育課程の履修により課程を修了しなければなりません。

②大学院の期間

修士課程では、一般的に2年以上在学して要件を満たすことで学位の授与を受けることができます。ただし、在学中に特に優れた成果を挙げたものは修業年限を短縮できる大学院もあります。

修士を取得するためには、規定の単位を取得し、研究指導を受け、各大学院による修士論文審査と試験に合格しなければなりません。

6.大学院と専門職大学院の出願書類

大学院と専門職大学院のどちらに行くかまだ決めていないとしても、提出する出願書類を確認しておきましょう。

①大学院

大学院への出願は、沢山の出願書類を必要とするため、時間、労力、および非常に長いがかかるプロセスです。以下は、主要な大学院出願書類です。

(1)入学願書

大学所定の様式に必要事項を記入して提出する必要があります。

(2)推薦書

在籍大学の学部長又は指導教員、または企業などの所属長に書いてもらった推薦書を提出する必要があります。

(3)健康診断書

通常、所定用紙に出願3カ月以内に医療機関で作成されたものを提出する必要があります。

(4)卒業(見込み)証明書

通常、在籍大学の学長又は学部長が作成した、学士の学位が授与されたことを証明できるものを提出する必要があります。大学院を修了(見込)の場合は、大学院修了(見込)証明書でも大丈夫です。

(5)成績証明書

在籍大学の学長又は学部長が作成し厳封した、大学の成績証明書を提出する必要があります。

(6)卒業論文またはそれに代わるもの

通常、大学で作成した卒業論文又は卒業論文の概要、またはそれに準ずる論文の提出を求められます。

(7)研究計画書

通常、大学院において集中的に研究したいテーマを決めて計画書を作成し提出する必要があります。社会人が出願する場合は一般入試より試験科目が少ない分、研究計画書が重要視されます。面接試験ではその内容について質問されます。

(8)その他

成績証明書の代わりにもっと詳細の記載された「調査書」の提出を求められる場合もあります。

大学や学部によっては、英検の合格証明書または、TOEICやTOEFLなどのスコア証明書など、英語能力を測定した検定試験の結果の提出を求める場合があります。

②専門職大学院

大学院に出願するための条件と同様に、専門職大学院にも以下の出願書類が必要です。ただし、専門職大学院の場合、専攻やその他の条件によって提出書類はかなり異なります。そのため、以下の一般的な出願書類になります。

(1)入学願書

大学所定の様式に必要事項を記入して提出する必要があります。

(2)推薦書

在籍大学の学部長又は指導教員、または企業などの所属長に書いてもらった推薦書を提出する必要があります。

(3)履歴書/職務経歴書

大学/学部によっては実務経験を必要とする場合があり、履歴書または職務経歴書の提出を求められることが多いです。

(4)卒業(見込み)証明書

通常、在籍大学の学長又は学部長が作成した、学士の学位が授与されたことを証明できるものを提出する必要があります。大学院を修了(見込)の場合は、大学院修了(見込)証明書でも大丈夫です。

(5)成績証明書

在籍大学の学長又は学部長が作成し厳封した、大学の成績証明書を提出する必要があります。出身大学以外で修得した科目を「認定」してある場合は,他大学の成績証明書も提出する必要があります。

(6)研究計画書

通常、専門大学院において集中的に研究したいテーマを決めて計画書を作成し提出する必要があります。

(7)その他

成績証明書の代わりにもっと詳細の記載された「調査書」の提出を求められる場合もあります。

大学や学部によっては、英検の合格証明書または、TOEICやTOEFLなどのスコア証明書など、英語能力を測定した検定試験の結果の提出を求める場合があります。

企業・団体に所属し、専門大学院に派遣される場合は派遣証明書を求められることが多いです。

7.大学院・専門職大学院の入学金・学費

①大学院の入学金・学費

●国公立大学

国公立大学の大学院の場合、通常、入学金が約28万円、授業料は年間約54万円です。ただし、法科大学院の場合は授業料が年間約80万円です。他に諸経費等で5万かそれ以下が掛かる大学/学部があります。

●公立大学

公立の大学院は、国公立大学とほぼ同じですが、入学者が大学院のある県や市内の出身であれば、入学料が減額・免除になる制度を取り入れています。

●私立大学

私立の大学院の場合、大学と同様に国公立・公立に比べて学費が割高です。各大学が学費を決めていますし、専攻によっても金額が大きく異なります。

文系の場合、入学金が20万円以上、年間80万~180万円程度で、理系は100万~180万円程度です。

ただし、同じ大学で学士を取得している場合、入学金が免除される制度を設けている大学もあります。

②専門職大学院の入学金・学費

専門職大学院の入学金・学費は、国公立大学、公立大学、私立大学の全てが大学院とほぼ同じです。

ただし、専門職大学院は、大学や研究科が独自に設けている給付型奨学金が充実しており、成績優秀者には全額・半額を給付するなどの制度が設けられています。

また、国の教育訓練給付制度のひとつである「専門実践教育訓練給付」は、条件を満たす人が厚生労働大臣指定の講座を受講した場合、年間最大56万円、2年間で最大112万円、3年間で最大168万円が戻ってくる制度です。

おわりに

一般的に、専門職大学院は、研究や学業のキャリアではなく、専門職に向けた準備ですが、大学院は修士号または博士号を取得することに関心のある学生向けです。

大学院での研究は、教職員や教授として、あるいはフルタイムの研究者として、学界でのキャリアにつながる可能性があります。ただし、どの種類の学位が個人的および専門的な目標を達成するのに役立つかを知ることが重要です。

日本経済大学大学院

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