CFA協会認定証券アナリストという単語を皆さんはご存知でしょうか。
金融業界で働いている人にとってはスタンダードな単語ですが、業界外や学生の皆さんにはあまり聞きなれない単語かもしれません。
今回はそんなCFA協会認定証券アナリストの資格であるCFAについて、仕事内容から資格取得のメリット、試験内容や勉強方法について解説していきます。
CFAになるには?:CFA協会認定証券アナリストについて
まずはCFA(CFA協会認定証券アナリスト)とは一体なんなのでしょうか。
CFAとは米国の証券アナリストの資格です。
世界には色々なファイナンスの資格がありますが、CFAはその中でも圧倒的な知名度とステータスを誇り、金融界のグローバルパスポートとまで言われています。
その為、外資系の会社はもちろんのこと、各企業の資産運用部門やアナリスト分野では必須と言える程の資格になっています。
圧倒的なステータスを誇るCFAは、金融機関においてMBA取得者と同列にみなされることが多く、採用条件に多く挙げられる資格です。
日本国内にいながらも取得は可能で、東京と大阪でレベル毎に開催回数が異なりますが試験が実施されています。
当然ながら言語は英語での試験になることから、専門的な知識に加えて英語を学習する必要がありノンネイティブの方には取得が難しい資格と言われています。
日本では現在約1300人程の取得者がいるとされていますが、日本の人口比率から言うと約0.001%であり希少な資格です。
取得すれば学生の皆さんにとって、人生のキャリアアップになることは間違いありません。
CFAになるには?:CFA協会認定証券アナリストの仕事内容
そんな素晴らしい資格であるCFAですが、一体どのような仕事をするのでしょうか。
CFA取得の際の試験内容は主に
・定量的手法
・経済学
・財務報告と財務分析
・コーポレート・ファイナンス
・株式投資
・債券
・デリバティブ
・オルタナティブ投資
等を学ぶ必要があります。
これらのスキルを活かし、投資や世界の金融市場においてプロの投資専門家として仕事をします。
全て英語で学ぶ必要があることから、世界で通用する投資専門家として活躍することができます。
CFAのキャリアパス例について
ここでは、キャリアパスの例を紹介します。「CFA資格を持つプロフェッショナルは、投資銀行、資産運用会社、リスク管理、財務分析など、多岐にわたる分野で活躍しています。例えば、大手銀行出身のAさんの場合、投資銀行でアナリストとして働き、Bさんは資産運用会社でポートフォリオマネージャーとして活躍しているなどの事例がありました。
CFAになるには?:CFA協会認定証券アナリストの資格取得メリット
世界の金融界のゴールドスタンダードなCFAですが、どんな資格取得メリットがあるのでしょうか。
CFA協会認定証券アナリストの資格取得メリット①:見返りの大きい資格であること
下記は公式サイトに記載されたCFA取得する価値についての原文です。
・POWERFUL GLOBAL NETWORK of top industry professionals
・STRONG FOUNDATION AND COMMITMENT to ethics and professionalism
・REAL-WORLD SKILLS for making complex investment decisions
・RECOGNIZED AND WELCOMED by markets and employers globally
・UNMATCHED EXPERTISE in both practical investment analysis and management skills
・ACCESS to career-advancing tools and education
これを日本語に訳すと
・世界中の金融業界のトップとの強固なネットワークの構築
・倫理的かつ業界のプロとしての強固な基盤とコミットの取得
・複雑な投資に対する現実的なスキルの取得
・世界中の市場や顧客に対しての認知度や歓迎具合
・実践的な投資分析及びマネージメントスキルの比類なき専門家
・キャリアアップツールや教育へのアクセス権
となり、取得するのに非常に苦労はするものの取得した際の見返りは大きい資格となっています。
CFA協会認定証券アナリストの資格取得メリット②:就職先及び年収
CFA協会認定証券アナリストの資格取得メリットは就職先及び年収です。
CFA協会認定証券アナリストは前述した通り、日本においては1300人ほど(2022年現在)であり、希少性の高い資格になります。
グローバルスタンダードな資格で需要が非常に高いのですが、この希少性が故に就職の選択肢は豊富にあると言えるでしょう。
後述しますが、CFAの試験はLevel別に分かれています。
資格取得には当たり前ですが全てのLevelをクリアする必要があります。
しかし求人には「CFA Level 1の取得済みが望ましい」等の記載もあるほど需要が高いです。
勿論、全てのLevelをクリアし有資格者となった暁には就職の選択肢は大幅に広がります。
また、年収も基本的には1000万円は優に超えてくるのがCFA協会認定証券アナリストです。
CFAになるには?:CFA協会認定証券アナリストの試験内容
そんなCFAですが具体的にはどのような試験を受ければ良いのでしょうか。
日本においてはCBT(Computer Based Testing)で東京と大阪の2箇所で開催されています。
試験はLevel1〜Level3まであり、Level1は年に4回(2月,5月,8月,11月)、Level2は年に3回(5月,8月,11月)、Level3は年に2回(2月,8月)の開催が例年なされています。
受験費用は新規の受験者に対しては登録料としてUS$350、その後の受験料に対してはUS$900〜US$1,200となります。
受験資格として4年制大学の卒業もしくは4000時間の職務経験があれば受験が可能です。
試験科目は以下の通りです。
・Ethical and Professional Standards
・Quantitative Methods
・Economics
・Financial Statement Analysis
・Corporate Issuers
・Equity Investments
・Fixed Income
・Derivatives
・Alternative Investments
・Portfolio Management and Wealth Planning
試験範囲以上10科目で、各科目目安として300時間の勉強で合格がなされると言われています。
試験時間は午前と午後の合計で6時間で、知識は勿論ですが体力と集中力も試されます。
合格率は各レベルの受験者の大体40%前後と言われており、数値では合格率は高く感じます。
しかし、実際は金融業界のプロがしっかりと勉強しての40%であり、実数値と合格率の体感は全く違うと断言できます。
最終的には、金融業界のプロが多い受験者の中でも合格者は5人に一人もいないと言われています。
CFAの試験は前述した通りLevel別に分かれています。
CFA試験:Level 1
Level 1はMultiple Choiceと言う所謂選択式問題になります。
Level 1の問題に関してはSession1の区間で90問の出題、Session2でも同じく90問出題なされます。
CFA試験:Level 2
Level 2は選択式ではあるものの、一連の文章を読んだ上で複数の質問がなされます。
Level 2の問題に関してはSession 1の区間で44問の出題、Session 2でも同じく44問出題なされます。
Level 1では単一の質問に対しての選択式問題でしたが、こちらに関しては複雑な状況などを英語で読み解く必要性があり、英語のノンネイティブだとそもそもの前提を間違える可能性があることから非常に難しい試験であると言われています。
CFA試験:Level 3
Level 3はEssay形式及びItem Set(Level 2と同様)になります。
Level 3の問題に関してはSession 1(Essay)の記述が必要な区間と、Session 2の区間で44問出題なされます。
最終試験のSession 1はEssay形式(記述が必要)であることに加え、問題量が多いのでLevel 2とは比較にならない程難しくなっています。
CFAになるには?:CFA協会認定証券アナリストになるための勉強方法
以上のように非常に魅力的ながらも難しい試験であるCFA協会認定証券アナリスト。
一体どのように勉強すれば良いのでしょうか。
まずは英語のノンネイティブであれば英語の勉強が必要になってきます。
Level 1のような選択式問題ならまだしも、Level 2のように読解力の必要なもの、Level 3においては記述式の問題があることからネイティブと同レベルの英語力は欲しいところです。
当サイトでは大学生で英語を話せるようになるための記事も執筆しておりますので下記の記事を参考にしてみてください。
また、英語を完璧に操れるようになった後は試験範囲10科目に対する知識が必要です。
勉強するには基本的には実践的な投資に関する勉強を学べば良いでしょう。
日本経済大学では語学は勿論、金融業界のことも詳しく学べる授業があります。
CFA協会認定証券アナリストに興味を持った学生のアナタ、是非一度オープンキャンパスに来てみてはいかがでしょうか?
CFAになるには?になるには?:まとめ
以上、CFAになるために必要な情報である、仕事内容や資格取得のメリット、試験内容や勉強方法について解説してきました。
世界の金融業界においてグローバルスタンダードな資格であるCFA。
日本での取得者も少なく、金融業界がなくなることはまず無いと考えられるこの世の中では、需要が高く取得するメリットが大いにあると考えます。
英語を学ぶ必要がある点や専門的な知識が多く、取得するのに大変な労力がいる資格ですがそれだけの価値があります。
学生のアナタにとって今が学ぶ最大のチャンスです。
ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。