獣医学部の面接はここが違う!

知らないと損する質問例と準備のコツ

by info@remi.website

獣医学部を目指していると、「面接があるって聞いたけど、何を準備すればいいの?」と不安になる人も多いはずです。

実は、獣医学部の面接は学力と同じくらい大切にされることもあります。

動物が好きなだけでなく、どんな獣医師になりたいのか、どう考えているのかを、自分の言葉で伝える力が求められます。

この記事では、よくある質問や答え方のポイント、注意すべきNG例まで、面接対策に役立つ情報をまとめました。

緊張せず、しっかり準備できるように、一緒に確認していきましょう!

1. なぜ獣医学部は面接を重視するのか?

「獣医学部って、理系で勉強も難しそうだし、筆記試験だけで決まるんじゃないの?」と思っていませんか?実はそれ、ちょっと違うんです。
獣医学部では学力と同じくらい『人柄』や『考え方』も重視されるため、面接がとても大切な選抜要素になっています。他の一般的な理系学部よりも、医学部や歯学部に近い面接重視型の傾向があります。

■ 命をあずかる仕事だからこそ
獣医師は、動物の命を直接扱う専門職。ケガや病気の動物たちに向き合うとき、技術や知識だけでなく、強い責任感と冷静な判断力が求められます。たとえば、「つらい決断をしなければならない場面」や「飼い主の感情にも配慮しながら治療方針を説明する」ようなことも、将来必ず出てきます。

そうした現場を想定して、「この人は本当に獣医師になる覚悟があるか?」「人ともしっかり向き合えるか?」を、面接で見られるのです。

■ 学力だけではわからない部分をチェック
獣医学部の受験生は、そもそも学力が高い人ばかり。そのため、筆記試験だけでは差がつきにくいこともあります。そんなとき、**面接での受け答えや態度が「決め手」**になるケースも珍しくありません。

また、志望理由書などの内容が本当に本人の考えかどうか、面接で確認されることもあります。暗記した文章をそのまま読むような受け答えでは、「この人は本気じゃないかも」と思われてしまうかもしれません。

■ 6年間通う覚悟、ありますか?
獣医学部は6年間の学びが必要です。実習や研究が忙しく、途中で心が折れそうになる人もいます。だからこそ、面接では「途中で投げ出さない人かどうか」もチェックされます。

「動物が好き」という気持ちだけでは乗り越えられない場面もある。それを分かった上で進もうとしているか、面接官はしっかり見ています。

2. 面接で見られる5つのポイント

獣医学部の面接では、ただ「動物が好き!」という気持ちだけでは通用しません。もちろんその気持ちも大切ですが、それ以上に「どんな考えを持ち、どんな将来像を描いているか」が重視されます。
では、具体的にどんなところを見られているのでしょうか?面接官がチェックしている代表的な5つのポイントを紹介します。

① 志望理由が明確かどうか

まず聞かれるのが「なぜ獣医学部なのか?」ということ。この質問に対して、自分なりの理由が具体的に語れるかどうかが重要です。

NG例:「動物が好きだからです」
→ この一言だけだと、他の人と差がつきません。自分の経験(ボランティア・ペットとの生活・病気を目の当たりにした体験など)を交えて話すと説得力が増します。

② 動物に対する理解と責任感

「かわいいから」という感情だけでなく、命を預かることの重みや、動物医療の現実も理解しているかを見ています。

たとえば、治療がうまくいかないケースや、安楽死などの厳しい判断についても、一定の認識を持っていると評価されやすくなります。

③ コミュニケーション能力・表現力

獣医師は動物の体を診るだけでなく、飼い主やスタッフと信頼関係を築くことも仕事の一部。面接では、相手の目を見て話せるか、質問の意図をくみ取って自分の言葉で答えられるかなどがチェックされます。

無理に上手に話そうとしなくても大丈夫。自分の考えを、誠実に、相手に伝える力が大切です。

④ 倫理観・人間性

動物福祉や医療に関わる上で、どんな考え方や価値観を持っているかは非常に大きなポイント。命に関わる職業だからこそ、倫理的にまっすぐな判断ができるか、思いやりのある態度がとれるかを見られています。

例えば、「治療費が払えない飼い主がいたら?」といった質問は、あなたの価値観を探る問いなのです。

⑤ 将来のビジョンが現実的か

「どんな獣医師になりたいか」「将来、どんな分野で活躍したいか」といった質問は、自分の目標が具体的で、しっかり考えているかどうかを見極めるためのものです。

たとえば、臨床獣医・研究者・公務員・製薬系など、獣医師にも多様な進路があります。自分の進みたい道を少しでもイメージできていると、面接官にも「本気度」が伝わります。

3. よくある質問と答え方のコツ【基本編】

獣医学部の面接では、必ずといっていいほど聞かれる“定番の質問”があります。事前にパターンを知っておけば、自分の言葉で落ち着いて答えられるはずです。

ここでは、特によく出る3つの質問を紹介し、答え方のコツやNG例も合わせて解説します。

【質問1】なぜ獣医学部を志望したのですか?

意図:動機の明確さ・本気度の確認

この質問はほぼ必ず出ます。大切なのは、「動物が好きだから」だけで終わらせないこと。自分の体験やきっかけを入れて、具体的に語ると説得力が上がります。

例:
「小学生のときに飼っていた猫が病気になり、助けてもらった経験があります。そのときから『自分も誰かの大切な存在を守れる人になりたい』と思うようになりました。」

コツ:
• きっかけ(体験・出会い)+具体的な行動(勉強・調べたこと)
• 将来の目標や考え方につなげる

NG例:
「小さいころから動物が好きで、ペットをたくさん飼っていたからです。」
→動物好きな気持ちは伝わりますが、その先の理由や“なぜ獣医師なのか”が語られていないため、「誰でも言えそう」な印象になりがちです。思い出やエピソードを深掘りし、自分にしか語れない動機にしましょう。
改善ポイント:
「好き」→「どう関わってきたか」→「どんな獣医師になりたいか」へと展開させる。

【質問2】どんな獣医師になりたいですか?

意図:将来のビジョン・目的意識の確認

この質問では、自分の目標がある程度具体的に描けているかが問われます。まだ明確でなくても、「こういうことに関わりたい」という方向性があればOKです。

例:
「私は人と動物の関係を支える獣医師になりたいと考えています。臨床の現場で飼い主の不安に寄り添える存在を目指したいです。」

コツ:
• 分野(臨床・研究・行政など)を一つ選ぶ
• その分野を選んだ理由を一言でも添える

NG例:
「とにかく人や動物の役に立てる獣医師になりたいです。」
→気持ちは立派ですが、抽象的すぎて具体性に欠けるため、面接官には熱意や将来像が伝わりません。「“役に立つ”とは具体的にどんな場面で?」までイメージできていると強みになります。
改善ポイント:
「どんな現場で、どんなふうに人や動物と関わりたいのか」を具体的に語ると、志の深さが伝わります。

【質問3】高校生活で力を入れたことは?

意図:主体性・努力の姿勢・人柄の把握

獣医学部に限らず、多くの学部で聞かれる質問です。どんな活動でも、そこから何を学んだかが大事です。

例:
「部活動のマネージャーとして、チーム全体の雰囲気づくりに力を入れました。動物病院でもチームで動くことが多いと聞いており、サポートの大切さを実感しています。」

コツ:
• 活動内容よりも“自分の役割”や“学び”を強調
• 獣医学への関心と関連づけられるとベスト

NG例:
「受験のために勉強だけしていました。」
→真面目に努力したこと自体は素晴らしいですが、勉強内容や姿勢について何も伝わらないため、面接官の印象には残りにくい回答です。面接では「どんな工夫をしたか」「何を乗り越えたか」など、取り組み方や学びのプロセスを見せることが大切です。
改善ポイント:
「志望校に向けて、苦手な化学を克服するために毎日◯時間は復習をするようにしていました。その中で、ただ暗記するだけでなく、動物の体の仕組みと結びつけて理解すると楽しくなったのが印象に残っています。」
→このように、“努力の中に見えた気づきや工夫”を語ると、意欲や成長が伝わります。

4. 獣医学部ならではの質問とは?【応用編】

ここからは、獣医学部の面接で出されやすいひとひねりある質問を紹介します。これらは、あなたの価値観・倫理観・現実に向き合う力を試すもの。正解が決まっているわけではありませんが、答え方によっては誤解を招いてしまうこともあるため、NG例にも注意しておきましょう。

【質問1】もし、助けられない動物がいたら、あなたはどうしますか?

意図:冷静な判断力・命への向き合い方をチェック

答え方のヒント:
• 現実的な限界があることを受け止める
• 動物と飼い主の両方に向き合う姿勢を示す
• できることを精一杯やる覚悟を伝える

NG例:
「私は絶対にどんな動物でもあきらめずに助けます!」
→気持ちは素晴らしいですが、現場では“命の限界”と向き合うことも必要です。「何があっても助けたい」と言うだけでは、現実を見ていないと捉えられる恐れがあります。

【質問2】動物と人間、どちらの命を優先すべきだと思いますか?

意図:価値観・倫理観・バランス感覚をチェック

答え方のヒント:
• 命の重さに優劣はつけられないという前提を示す
• 状況に応じて判断が分かれることを理解している姿勢
• 感情ではなく論理的な視点も持つこと

NG例:
「絶対に動物の命のほうが大事だと思います。」
→動物への愛情は大切ですが、一方的な価値判断は危うい印象を与えます。獣医師は人間社会の中で動物と人間の両方を考える役割があることを理解しているかがカギです。

【質問3】動物アレルギーのある子どもが獣医師を目指すと言っています。あなたはどう思いますか?

意図:共感力・現実的な視点・柔軟な思考をチェック

答え方のヒント:
• 夢を応援する気持ちをまず表す
• アレルギーとの向き合い方や別の関わり方の可能性にも言及する
• 理想と現実を両方見ている印象を持たせる

NG例:
「アレルギーがあるなら獣医師は無理だと思います。」
→正論のようですが、**一方的に否定してしまうと冷たい印象を与えてしまいます。**現実的な課題を認めつつ、夢への道を一緒に考える姿勢が好印象です。

【質問4】「動物が好きなだけでは獣医にはなれない」と言われたら、あなたはどう答えますか?

意図:志望動機の深さ・自己理解・対応力をチェック

答え方のヒント:
• 「確かにその通りだと思います」と一度受け止める
• 好きな気持ちに加えて、自分がどんな努力や準備をしているかを伝える

• 厳しい意見にどう向き合うかが見られていると意識する

NG例:

「そうは言っても、私は動物が本当に好きなのでなれます!」
→熱意は伝わりますが、感情に寄りすぎた回答だと、論理性や自己分析力が足りないと感じられる可能性があります。

このような質問は、完璧な答えを求められているわけではありません。面接官が見ているのは、あなたが獣医師としての現実を理解しているか、そして誠実に考えられる人かどうかという点です。

5.よくあるミスと失敗しないための注意点

しっかり準備していたつもりでも、面接本番では思わぬ落とし穴が待っていることもあります。ここでは、大学の面接でありがちな失敗パターンを紹介しつつ、どうすれば防げるのかを解説します。

「自分は大丈夫」と思っていても、意外と誰でもやりがちなので、ぜひチェックしてみてください。

ミス1:話し方が“暗記っぽく”なってしまう

たとえ内容が素晴らしくても、棒読みのように聞こえると評価が下がる可能性があります。丸暗記の文章を一言一句間違えないように言おうとすると、表情が硬くなり、面接官にも“練習してきた感”が伝わってしまいます。

対策:
• キーワードだけをメモにして、自然な言葉で説明できるように練習
• 録音して自分の話し方を客観的に確認するのもおすすめです

ミス2:話を『盛りすぎる』・話がズレる

実際以上にすごく見せようとして話を盛ってしまうと、**つっこまれたときに答えられず、嘘っぽく見えてしまいます。**また、質問に対して関係のない話を長々としてしまうのもNG。

対策:
• 自分の経験はそのままでOK。大切なのは何を考えたか・何を学んだか
• 質問の意図を意識し、「聞かれたことに答える」練習をしておく

ミス3:難しい言葉を使いすぎる

インターネットや参考書で調べた専門用語を無理に詰め込むと、不自然で中身が薄く見えることもあります。面接官は「理解して話しているかどうか」を見ているので、表面的な言葉だけでは響きません。

対策:
• 難しい言葉を使うときは、自分の言葉で説明できることが前提
• 伝わりやすさを重視して話すことが、結果的に好印象になります

ミス4:「完璧な答え」を目指しすぎる

面接は“正解を当てる場”ではなく、あなたの考え方や姿勢を伝える場です。「こう答えないとダメかな…」と悩みすぎて、自分らしさが出なくなってしまうのはもったいない!

対策:
• 面接官はあなたを否定するためにいるのではありません
• 自分の言葉で、正直に、考えたことを伝えることが一番大切です

ミス5:姿勢・表情・声が印象を下げてしまう

どんなに内容が良くても、声が小さすぎたり、目を見て話せなかったりすると、印象が弱くなってしまいます。表情が硬いと「緊張で何も伝わらなかった」ということも。

対策:
• 声は普段より少し大きめに、明るく
• 姿勢を正して、話すときは時々アイコンタクトを
• 練習相手がいない場合は、鏡の前やスマホでチェックしてみよう

面接は「うまく話すこと」よりも、「自分の考えを誠実に伝えること」が評価される場です。ミスを恐れる必要はありませんが、よくある落とし穴を避ける意識があるだけで、安心して本番に臨めるはずです。

おわりに

獣医学部の面接では、あなたの考え方や人柄がしっかり見られます。緊張しすぎず、自分の言葉で伝えることを大切にしてください。

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