看護師を目指す高校生必見

志望理由書や面接での答え方ってどうする

by info@remi.website

大学受験において大事なのは、受験勉強の進め方や勉強内容だけでなく、大学や学部・学科への「志望理由」をしっかりと持つことです。特に、看護学部の場合は学問内容はもちろん、人の命や健康を扱う職業を目指すという側面から、入学後のビジョンや目的意識の明確さが求められます。看護学部に入りたい理由はどのように整理すればいいのか、どんな勉強を経てどんなキャリアを目指すのか、今回は「看護学部の魅力」「志望理由書の書き方」「面接対策」などをご紹介します。一つの参考になれば幸いです。


看護学部の魅力

看護学部では、医学・看護学の基礎知識から、実習を通しての実践的な看護ケアの手法まで、幅広く学ぶことができます。人体の構造や機能に関する医学的な知識はもちろん、患者さんとのコミュニケーション方法、病気や障がいを抱える方への援助方法など、“人を支える”ための専門スキルが身につくのが特徴です。

さらに、学内の実習室でのシミュレーター演習や病院・介護施設などでの臨地実習を通じて、実際の現場で必要な判断力や対応力を養えるのも大きな魅力といえます。看護は常に医療の最前線に立ち、患者さんに寄り添う仕事です。そのため、座学だけでなく実践的な体験学習が豊富に用意されています。


看護学部に入学するメリット

看護学部は、医療専門職の一員としての知識と技術を体系的に学ぶ学部です。人々の健康を支え、生命や生活の質(QOL)に深くかかわる看護の役割やあり方を追求します。ここでは、看護学部で学ぶ具体的なメリットを見てみましょう。

1. 人の役に立つ実感が得られる

看護師は、患者さんや家族と直接触れ合うことで「ありがとう」と言われる機会が多く、そのたびに自分の仕事の意義ややりがいを感じられます。在学中の実習でも、患者さんとのやり取りを通じて“人の役に立っている”という実感を得ることができるでしょう。

2. 幅広い就職先がある

看護師や保健師、助産師などの資格を取得して病院・クリニック・介護施設などで働くのが一般的ですが、その他にも産業保健師(企業内で従業員の健康管理を行う)や国際協力の場で活躍する看護師もいます。看護系の資格は引く手あまたで、多彩な働き方が可能です。

3. 高い専門性と安定性

看護は高度な専門性が求められる分野であり、資格を取ってしまえば社会的ニーズが非常に高い仕事です。そのため、就職・転職にも比較的強いという特徴があります。また、医療の進歩や高齢化に伴い、今後もさらに活躍の場が広がることが期待されています。

4. 医療チームの一員として視野が広がる

大学の看護学部で学ぶことで、医療チームの中での看護師の役割を客観的・総合的に理解できます。医師・薬剤師・リハビリスタッフ・管理栄養士などとの連携を学ぶ機会もあり、医療現場全体を見渡せる視野を養うことができます。


看護学部での学びがキャリアビジョンの実現に役立つ理由

  1. 基礎医学から臨床看護までの総合的な学習
    解剖生理学、病態生理学、看護技術論、在宅看護論など幅広い科目を履修することで、あらゆる患者さんに対応できる基盤を形成します。

  2. 臨地実習での実践力
    病院・クリニック・地域包括支援センターなどで実際に看護業務を体験し、現場での問題解決能力やコミュニケーション能力を養えます。

  3. チーム医療の視点
    多職種連携を学ぶ中で、他の医療スタッフとの連携方法やリーダーシップの取り方を体得できます。

  4. 研究・マネジメント能力
    看護研究や看護管理学などを通して、根拠に基づく実践(EBP)や、組織の運営・マネジメントに関する知識を得られます。


看護学部の志望理由書の重要性

看護学部の志望理由書は、受験生が「なぜ看護を学びたいか」「将来どのような看護師(あるいは保健師・助産師)を目指しているのか」をアピールする場です。

  • 成績や活動実績だけでは伝わらない人間性

  • 看護に対する熱意

  • 具体的な将来像

これらを言語化し、受験する大学や学科とのつながりを示すことで、面接官や選考担当者に強い印象を残せます。特に看護学部は、患者さんに寄り添うためのコミュニケーション力や共感力も重要視されるため、志望理由書でしっかりと「人となり」をアピールすることが大切です。


看護学部で多い志望理由

看護学部を選んだ人の志望理由として、以下のようなものがよく見られます。

  • 幼少期や家族の看病経験を通じて、看護師に憧れを抱いた

  • 困っている人を助けたい、人の役に立ちたいという気持ちが強い

  • 高齢化社会で需要が高く、やりがいのある仕事に就きたい

  • 医療チームの一員として働き、社会に貢献したい

  • 将来的に専門看護師や保健師、助産師などの資格も取得したい

また、看護師には幅広い働き方の可能性があるため、病院看護以外の道を見据えている方も少なくありません。大切なのは、単に「看護師は安定しているから」といった表層的な理由ではなく、「自分自身の経験」や「社会貢献への想い」をしっかり言葉に落とし込むことです。


大学入試のための「志望理由書」とは?

大学入試で学校推薦型選抜や総合型選抜(AO入試)を受験する場合、志望理由書の提出が求められることが多いです。志望理由書は以下のような内容をまとめる書類です。

  • 大学・学部を選んだ理由

  • 高校生活での学び・活動経験

  • 将来の目標やキャリアビジョン

  • 自己PRにつながるエピソード

看護学部の場合は、看護に対する興味・関心や、将来の看護像について具体的に書くことで、熱意や適性をアピールできます。字数に指定がある場合は、求められた分量の中で論理的・簡潔にまとめる力が求められます。


志望理由書の作成前に押さえておくべきポイント

1. 無理に専門用語を使わない

医学・看護学の難しい専門用語を多用しすぎると、かえって読みづらい文章になることがあります。自分が理解している範囲で、自分の言葉を使うほうが説得力が増します。

2. 自分の経験を活かす

たとえば、家族の介護経験、ボランティア活動、職場体験や進路学習で病院を訪れた経験など、具体的なエピソードがあれば積極的に書きましょう。「人との関わり合いの中で得た学び」が、看護の道を目指す動機として説得力を持たせます。

3. 周囲の人の話を参考にする

現役の看護師や医療従事者、進路指導の先生から聞いた仕事のやりがい・苦労などのエピソードは、志望理由に深みを与えてくれます。身近に該当する人がいない場合も、書籍やインターネットなどから情報収集するとよいでしょう。

4. 将来のビジョンを明確に示す

「看護学部で学ぶことで将来どうなりたいか」を具体的に書くことで、面接官や選考担当者はあなたのモチベーションの高さや目的意識を理解しやすくなります。


志望理由書のサンプル①:家族の介護経験をきっかけに

私が看護学部を志望した理由は、祖母の介護を通して看護師の存在の大きさを実感したことです。祖母が入院中、看護師の方々は身体的なケアだけでなく、祖母の不安な気持ちにも寄り添ってくれました。その姿を間近で見ているうちに、私も誰かの不安をやわらげ、人生を支えられる存在になりたいと思うようになりました。大学では、基礎医学や看護理論をしっかりと学び、実習を通してコミュニケーション能力や患者さんへの接し方を身につけたいです。将来的には認定看護師として、特定領域で患者さんのQOL向上に貢献できる看護師を目指したいと考えています。


志望理由書のサンプル②:海外医療ボランティアの経験

私は高校時代に参加した海外医療ボランティアで、医療資源が十分でない環境でも懸命に活動する看護師の姿を目の当たりにしました。言語や文化の壁を乗り越えて患者さんのケアを行う姿勢に深く感銘を受け、私もグローバルに活躍できる看護師になりたいと強く思いました。看護学部では、グローバルヘルスや国際看護などの科目も履修し、異文化理解を深めたいと考えています。卒業後は国際NGOや海外の医療機関で働き、どんな環境下でも患者さんの安全と尊厳を守れる看護師として貢献したいです。


看護学部の面接対策

看護学部の受験では、面接試験が実施されることが非常に多いです。面接では志望理由書と同様に、あなたの人間性や看護への熱意が問われます。以下、主なポイントを挙げます。

  1. 自己紹介・志望動機を明確にまとめる
    面接では必ず聞かれる可能性があります。1〜2分程度で要点をまとめられるよう、練習しておきましょう。

  2. 看護の魅力・やりがい・厳しさを理解しているか
    「人の命を預かる仕事の責任や大変さ」について理解していることは、面接官が非常に重視するポイントです。

  3. 高校時代の経験を踏まえて話す
    部活動やボランティア、アルバイトなどで学んだことを、看護にどう生かしたいかを具体的に説明できるようにしておきましょう。

  4. 素直さ・コミュニケーション能力をアピール
    看護師はチームの一員として働き、患者さんとも深くかかわる仕事。笑顔やあいさつ、目を見て話すなど、基本的なコミュニケーションの姿勢も評価の対象となります。

  5. 想定質問を準備し、回答を考えておく

    • 「看護師に必要な資質とは何だと思いますか?」

    • 「看護師を目指す上で、あなたの長所・短所は何ですか?」

    • 「今までに苦労や挫折を経験したことはありますか? そこから何を学びましたか?」

    など、看護系の面接でよくある質問に対してあらかじめ答えを用意し、声に出して練習しておくと落ち着いて答えられます。


日本経済大学・看護学部について

実は、日本経済大学(日経大)には、看護学部は設置されていません。日本経済大学は経済・経営分野に特化した学部を持つ大学です。もし看護学部を検討している場合は、看護学部や医療系学部を有する他の大学を探す必要があります。

ただし、看護学部への進学を考える際は、その大学がどんな看護カリキュラム・実習先病院・国家試験合格率・付属病院の有無などをチェックしておくとよいでしょう。また、総合大学の一学部として看護学部がある場合や、看護大学として独立している場合など、さまざまな形態が存在します。受験前にパンフレットや公式サイトで情報を集め、疑問点はオープンキャンパスや進学相談会で確認することをおすすめします。


まとめ

看護学部を目指す際は、単に「資格がとれて将来が安定している」だけではなく、「自分がどんな看護師になりたいのか」を明確にすることが重要です。これが志望理由書や面接での最大のアピールポイントになります。また、志望校が決まったら、看護学部の特色や実習環境、教育体制などを調べ、自分の目標や興味関心と合っているかを確認しましょう。

  • 看護学部の魅力を理解し、人の役に立つやりがいを明確にする

  • 志望理由書や面接では、自分自身の経験や将来像を具体的に語る

  • 多角的な情報収集を行い、大学ごとの特長や実習環境を把握する

  • 日本経済大学には看護学部はないので、他の看護系大学・学部も比較検討する

看護は、医療チームにおいて患者さんと最も近い距離でケアを行う尊い仕事です。大切なのは、学問への興味や目標をしっかり持ち、それを実現するための行動を入試の段階から積み重ねること。面接ではあなたの人柄や思いが問われます。日頃の高校生活やボランティア・アルバイトの経験を振り返りながら、看護にかける気持ちをぜひ言葉にしていきましょう。応援しています。

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