外国語を学ぶことに興味があるあなたにとって、外国語学部は夢の舞台かもしれません。
異文化理解や語学スキルを深めるだけでなく、将来のキャリアにも直結するこの学部には、多くの魅力が詰まっています。しかし、入試面接をクリアするためには、しっかりとした準備が必要です。
この記事では、外国語学部の特徴や面接対策について、分かりやすく解説します。
1. 外国語学部では何が学べる?
外国語学部では、言語の習得だけでなく、その言語を話す地域や文化について幅広く学びます。具体的には以下のような内容が中心です:
①外国語の学び
・文法や会話スキル
言語の基本ルールを学びつつ、日常会話やビジネス会話などの実践的スキルを磨きます。
・翻訳・通訳の基礎
言語を正確に伝えるスキルを学び、プロの翻訳者や通訳者を目指すための基礎を固めます。
・少人数クラスでの学び
クラスメイトや先生との対話を重ねながら、プレゼンテーション能力やコミュニケーションスキルを高めます。
②地域研究と異文化理解
・文化や歴史の探求
学ぶ言語を話す国の文化、歴史、社会について深く掘り下げ、言語の背景を理解します。
・経済や社会構造の学習
地域の経済発展や社会の成り立ちなど、現代の課題にもつながる分野を学びます。
・実践的問題解決能力の養成
グループディスカッションや課題解決型授業を通じて、異なる意見を尊重しながら問題に対処する力を身につけます。
③学べる言語の多様性
「外国語」と聞くとまず英語を思い浮かべるかもしれませんが、外国語学部で学べるのは英語だけではありません。学科ごとに特定の言語に特化しており、以下のような学科が設置されていることが一般的です:
・英語学科:英語圏の言語や文化を深く学ぶ。
・中国語学科:急成長する中国の言語と社会を探求。
・フランス語学科:フランス文化や文学に触れ、独自の視点を得る。
・スペイン語学科:ラテンアメリカの多様な文化も含めて学ぶ。
・韓国語学科:K-POPや韓国ドラマの背景を知ることもできる人気の学科。
・ロシア語学科やアラビア語学科:少し珍しい言語を専門的に学べるコースも。
大学によっては、観光や国際交流をテーマにした「観光交流文化学科」や、言語を軸に地域研究を行う「アジア学科」など、選択肢が多様です。
④地域研究とのつながり
外国語学部の大きな目的は、言語の習得だけでなく、その言語を使う地域についての理解を深めることです。たとえば、中国語を学ぶなら中国の歴史や文化、経済構造についても学びます。同じように、スペイン語を学びながらラテンアメリカの発展や社会的課題について考える機会もあります。
このように、特定の言語や地域に特化した学びは、単に語学力を高めるだけでなく、将来その地域に関わる仕事や研究をする上で大きな強みになります。
⑤留学や実践的な授業の魅力
外国語学部では、海外留学がカリキュラムに組み込まれている大学も少なくありません。現地の大学で授業を受けたり、インターンシップを体験することで、言語だけでなくリアルな文化や社会にも触れることができます。また、少人数制の授業では、プレゼンや発表を繰り返し行うことで、実践的なスキルを養います。
外国語学部は、言語を使って何かを成し遂げたい、高校生にとって夢を形にする第一歩となる学部です。興味のある大学がどんなカリキュラムを提供しているのか、ぜひ調べてみてください!
2. 外国語学部を卒業したらどんな仕事ができる?
外国語学部で学んだ知識やスキルは、さまざまな職業で活かすことができます。以下に代表的な仕事を紹介します。
①ホテル・旅行業界での活躍
外国語を使えるスキルは、観光業界では欠かせません。
ホテルでは海外からの旅行客への接客や案内が求められ、語学力が高い外国語学部の卒業生は貴重な人材です。また、旅行会社では海外ツアーの企画や現地でのガイド業務を担当することもあります。
さらに、航空会社の客室乗務員として働く人も多く、語学力とホスピタリティを兼ね備えた卒業生が特に重宝されます。
②翻訳・通訳のスペシャリストに
学んだ言語を使い、翻訳者や通訳者として活躍する道も人気があります。英語だけでなく、中国語やフランス語、スペイン語など特定の言語に特化した人材は、需要が高まっています。特に、珍しい言語を専攻している場合は、競争が少なく、その分専門性を活かして活躍の場を広げることができます。
学生時代に翻訳や通訳のアルバイトを経験し、プロとしての第一歩を踏み出す人も少なくありません。
③教育の場で語学を教える
外国語学部で得た知識を教育現場で活かし、中学校や高校で英語教師として働く人も多いです。また、外国語スクールで講師として活動することも可能です。
日本人の教師として、自分が語学を学んだ際の経験を生徒に伝えられる点は、外国人講師とは異なる強みになります。最近では、小学校から英語教育が必修化されるなど、外国語教育の需要は年々高まっています。
④貿易や商社でのキャリア
海外との取引が多い貿易会社や商社でも、外国語学部の卒業生は活躍しています。海外の取引先との連絡や商談、資料翻訳など、語学力を活かした業務が求められます。これらの職場では、語学だけでなく異文化理解力やコミュニケーション能力も重要です。
⑤国際機関やNPOで世界的な課題に挑む
国連や国際的なNPOで活動し、グローバルな視点で課題解決に取り組む仕事も、外国語学部の卒業生に適しています。環境問題や人権問題など、世界規模のテーマに挑む中で、語学力が大きな武器になります。
3. 外国語学部への入試面接では何を聞かれる?
外国語学部の入試面接では、あなたが大学で何を学びたいのか、将来どのような目標を持っているのかを見極めるための質問が中心となります。さらに、学びに対する姿勢や熱意、コミュニケーション能力、人間性も評価の対象です。面接官とのやりとりを通じて、あなたの考えや価値観を伝えることが求められます。
①一般的によく聞かれる質問
外国語学部に限らず、大学の面接でよく聞かれる質問には次のようなものがあります:
・大学で学びたい内容は何ですか?
・将来の夢や目標は何ですか?
・高校生活で最も頑張ったことは何ですか?
・自分の強みや弱みは何だと思いますか?
・今関心を持っているニュースは何ですか?
これらの質問を通じて、あなたが大学生活にどれだけ意欲的であるか、そして自分の考えをしっかり持っているかを面接官は確認します。
②外国語学部特有の質問
外国語学部ならではの質問として、以下のような内容が聞かれることがあります:
・その言語に興味を持ったきっかけは何ですか?
・その国や地域の文化についてどのように感じていますか?
・留学に興味がありますか?理由も教えてください。
・国際社会で重要だと思う課題は何ですか?
こうした質問では、特定の言語や文化に対する興味や、グローバルな視点を持っているかどうかが重視されます。
③面接で見られるポイント
面接では、答えの内容だけでなく、以下のような点も注目されます:
・態度やマナー
丁寧な言葉遣いや礼儀正しい姿勢が大切です。
・コミュニケーション能力
質問に対して明確かつ簡潔に答える力が求められます。
・学びへの意欲
どれだけ本気で外国語を学びたいのかが伝わるかがポイントです。
4. 外国語学部に入学するための面接対策
外国語学部の面接では、志望理由や将来の目標を問われるだけでなく、自分の考えを明確に伝える能力や学びに対する熱意が重要視されます。ここでは、一般的な面接対策に加え、外国語学部特有のポイントについても解説します。
① 一般的な面接対策
面接に臨む際の基本的な準備として、次の点を押さえましょう:
・練習を重ねる
実際の面接を想定し、友人や家族に協力してもらって模擬面接を行うと効果的です。
・シンプルで分かりやすい回答を意識する
長々と説明するのではなく、要点を絞って簡潔に話すことを心がけましょう。
・誠実に自分の意見を伝える
模範回答を暗記するだけでなく、自分自身の言葉で語ることが大切です。
・身だしなみとマナーを整える
清潔感のある服装や礼儀正しい態度は、面接官に好印象を与えます。
●志望動機に関する対策
・なぜその大学・学部を選んだのか
外国語学部には多くの大学がありますが、なぜその大学を志望したのかを明確に伝える必要があります。大学のパンフレットやウェブサイト、オープンキャンパスなどを活用し、その大学ならではの魅力や特徴をリサーチしておきましょう。
・具体的な目標を伝える
「大学で何を学びたいか」「卒業後にその学びをどう活かしたいか」を具体的に話せるようにしておきましょう。たとえば、将来翻訳者や国際機関で働きたいという目標があれば、それに向けてどのように努力したいかを伝えると良いです。
●自己PRの準備
自己PRは面接官に自分の強みを印象づける重要なパートです。次のポイントを意識して準備しましょう:
・自分の特長をアピール
「語学に対する熱意」「物事を粘り強く取り組む姿勢」など、自分の強みを具体的に伝えましょう。
・エピソードを交える
高校生活での経験やクラブ活動など、自分の成長を示すエピソードを盛り込みます。
・練習を重ねて自信を持つ
話す内容をワークシートにまとめ、実際に声に出して練習しておくとスムーズに伝えられます。
② 外国語学部特有の面接対策
・学びたい言語や理由を明確にする
外国語学部では、どの言語を専攻したいのか、そしてその理由がよく問われます。たとえば、「フランス語を学びたい理由」として「フランス文学に興味がある」「フランスの文化や歴史に魅了されている」など、具体的な理由を述べると説得力が増します。
・英語面接への対策
最近では、英語での面接が行われることも増えています。志望理由や将来の目標を英語で説明できるように準備しておきましょう。また、日常的に英語を使う練習をしておくと、本番でもスムーズに答えられるようになります。
・留学や国際的な視点への関心を示す
外国語学部では留学制度が充実している大学が多いため、「留学に興味があるか」「その目的は何か」を聞かれることがあります。具体的な目的や期待する成果を伝えられるように準備しておきましょう。
③ 面接当日の心構え
・深呼吸してリラックス
面接では緊張しがちですが、深呼吸をして落ち着くことが大切です。
・誠実に対応する
作り話や大げさな表現は避け、自然体で答えましょう。
・笑顔を忘れずに
自信とやる気を伝えるためにも、明るい表情を心がけましょう。
5. お勧めの外国語学部がある大学
外国語学部では、語学力を磨くだけでなく、異文化理解や国際的な視野を広げることができます。ここでは、北から南まで、日本各地にある外国語学部の特色を持った大学をご紹介します。それぞれの特徴を参考にして、あなたに合った学びの場を考えてみてください!
①北海道文教大学(北海道恵庭市)
北海道文教大学の外国語学部では、複数の言語を学びながら、新しい時代に対応できる人材を育成します。ネイティブの先生によるオールイングリッシュの授業や自主レッスンなど、英語力を高めるための環境が整っています。1年次の冬には、外国人観光客が多いニセコで国際研修が行われ、接客を通じて実践的に英語を使う経験ができます。また、「北海道スタディーズ」という科目で、地域の文化や食を学び、北海道の魅力を世界に発信する方法を考える学びも特色です。
②文京学院大学(東京都文京区)
文京学院大学の外国語学部では、英語を使いこなせる国際人を育成するため、スピーキングやライティングに特化した授業を展開しています。ネイティブ講師によるレッスンや、英語を日常的に話す機会が多い環境が魅力です。さらに、海外インターンシップや短期留学などのプログラムを活用し、現地の文化や習慣を体験しながら学べる機会も豊富です。
③神奈川大学(神奈川県横浜市)
神奈川大学の外国語学部では、英語や第二外国語の習得だけでなく、文化や歴史、国際関係についての理解を深める授業が充実しています。少人数で行われる授業では、実践的なコミュニケーション能力を磨くことができます。また、留学を通じて異文化に触れる経験を積みながら、グローバルな視野を広げることができます。
④名古屋学院大学(愛知県名古屋市)
名古屋学院大学の外国語学部では、英語力を実践的に高めるカリキュラムが魅力です。日常会話からビジネス英語まで幅広いスキルを身につけることができ、海外での研修や留学プログラムも充実しています。また、英語を使ったプレゼンテーションやディスカッションの機会が多く、国際的な場面で活躍できる力を育成します。
⑤京都外国語大学(京都府京都市)
京都外国語大学では、英語を中心に13の言語を学ぶことができる多彩なプログラムを提供しています。英語学科では、言語スキルだけでなく、文化や社会に関する知識を深める授業が豊富です。また、世界50か国以上への留学制度があり、在学中に異文化体験を積むことで、グローバルな視野を養うことができます。
⑥大阪学院大学(大阪府吹田市)
大阪学院大学の外国語学部では、英語力の向上に加え、異文化理解を重視した教育を行っています。ネイティブ講師による授業や、英語を使ったプロジェクト型の学びが特徴です。また、留学プログラムではアジアや欧米などさまざまな地域を選べるため、自分の興味に合わせた学びを実現できます。
⑦神戸松蔭女子学院大学(兵庫県神戸市)
神戸松蔭女子学院大学の外国語学部では、英語力の向上に特化したカリキュラムが特徴です。スピーキングやリスニングを強化する授業が充実しており、少人数クラスで実践的な指導を受けることができます。また、海外での短期研修や交換留学プログラムも充実しており、在学中に国際的な経験を積むことができます。
⑧熊本学園大学(熊本県熊本市)
熊本学園大学の外国語学部では、英語を実践的に学ぶと同時に、異文化コミュニケーション能力を高めるカリキュラムが魅力です。少人数制の授業を通じて、英語での発表やディスカッションのスキルを磨きます。さらに、アジアや欧米への留学プログラムも充実しており、現地での生活を通じて語学力を向上させることができます。
⑨長崎外国語大学(長崎県長崎市)
長崎外国語大学の外国語学部では、外国語を基礎から学び、国際社会で活躍する人材を育成します。英語だけでなく、多言語に対応した授業が特徴で、少人数制の環境でスピーキング力を伸ばすことが可能です。また、海外での研修プログラムや留学制度を活用し、異文化を実際に体験する機会も豊富です。
日本経済大学で学ぼう!
日本経済大学は、福岡県太宰府市を本拠地とし、福岡、東京(渋谷)、神戸(三宮)の3キャンパスを展開している経済分野に特化した私立大学です。それぞれに時代のニーズに合わせた18のコースを開設しており、一般的な経済学の分野だけでなく、より専門的なユニークな学びができる大学になっています。
日本経済大学には、外国語を学ぶコースや留学プログラムなどがあります。
【経営学部 グローバルビジネス学科】
経営学部 グローバルビジネス学科では、経営学の専門分野を英語で学びます。基礎英語力を高めるため、留学を必須としています。1年次には講義や会話もすべて英語のみの授業で、全員が参加する海外研修も実施されます。2年次には英語力を強化し、長期留学先を決めます。3年次には就職に向けTOEIC対策を行い、長期留学でネイティブと会話できる英語力を磨きます。4年次にはビジネス英語を学び、希望する分野や企業への就業をめざします。
【留学プログラム】
ROSE留学、交換留学、認定留学など、さまざまな留学プログラムがあります。ROSE留学はイギリス、オーストラリア、フランス、中国、台湾、韓国、アメリカ(ハワイ含む)などへの留学で、期間は1~3週間です。交換留学は中国、台湾、韓国、ポルトガル、ポーランド、エストニア、ベトナム、タイなどへの留学で、期間は1年または1学期です。認定留学は本学が事前に許可する教育機関への留学で、期間は90日以上1年以内です。
おわりに
外国語学部は、語学力を磨くだけでなく、異文化を理解し、国際的な視野を広げる学びができる場です。しかし、入学するためには、学びへの熱意や目標を伝える面接が重要な鍵となります。今回ご紹介した大学の特徴を参考に、自分が学びたい分野や将来の夢を具体的にイメージしてみてください。
面接では、「なぜこの大学で学びたいのか」「どんな言語や文化に興味があるのか」を明確に伝えることがポイントです。また、自分の考えを簡潔にまとめ、相手に伝わるよう練習を重ねておきましょう。面接は自分の熱意をアピールできる大切な機会ですので、しっかりと準備して臨んでください。